信仰と推論の役割 — Epoché
解説 同じ神の問いに、三つの役割を見る アンセルムスの例で比べよう。信仰は、神への愛から理解を求める動機となる。「それより大きなものを考えられないもの」という神の捉え方は、推論の出発点になる。 信仰がすべての前提を自動的に正しくするわけではなく、読者に信仰を要求もしない。 出典1 定義から、どこへ進めるか 存在しないことが可能なら、必ず存在するものより小さくなるのではないか。このように、神の捉え方から存在へ進もうとする議論がある。ガウニロは、同様の推論で最も優れた島まで存在するのかと反論した。 これは事典による再構成の一つ。何でも定義すれば存在するという証明や、島の反論で最終決着した話にはしない。 出典1 動機と根拠を、分けて確かめる 信仰・定義・推論を分けると、何を求め、どこから論じ、何が反論されているかを見通せる。アンセルムスは、現実の存在は何でも優れるという一般化は自分の議論ではないと応じた。 この一例を、全中世思想に共通する公式としない。 出典1 役割 この一例での位置 信仰 理解を求める動機 神の捉え方 推論の出発点 推論・反論 結論へ進めるかを検討 参考文献 [1] Williams, Thomas「Anselm of Canterbury」。 出典