経験と知覚から何が言えるか――ロックとバークリ — Epoché
解説 経験から得て、心で組み立てる 観念とは、心に思い浮かべたり知覚したりする内容。ロックは、その基本材料を感覚と、自分の心の働きを振り返る反省という経験から得ると考える。心は材料を組み合わせ、比べ、一般化する。 生まれつき内容がないことと、受け取ったり考えたりする能力までないことは別。経験は感覚の丸暗記ではない。 出典2 物の性質と、知覚に生じる内容 ロックは、物の広がりや運動と、色や味の観念を私たちに生む力を区別する。例えばリンゴの知覚を、物と知覚する側の関係から見る。 説明用の例。物の隠れた構成まで確実に知れるとはしないが、今経験している外的対象の感覚的知識は認める。知覚理論の解釈には論争もある。 出典2 観念と、物質を比べられるか バークリは、心に直接与えられる観念と、心から独立した物質が似ているとどう言えるのかと批判する。似ているかは比較が必要だが、直接知覚できるのが観念だけなら、その比較ができないと論じる。 本人の批判の筋道であり、前提まで教材が正しいと認定するものではない。ロックを単純な知覚の幕説と決めつけない。 出典1 リンゴを消すのでなく、捉え直す バークリは日常の物を否定せず、リンゴなどを知覚される観念の集まりとして説明した。知覚する精神は観念と区別する。感覚の観念は自分の意志で自由に作れず、その秩序の原因を神という別の精神に求める。 私一人が好きに世界を作るという説ではない。物について何を説明できるかを二人は異なる仕方で考えた。 出典1 同じリンゴの知覚を、どう説明するか 立場 物と知覚の説明 留保 ロック 物が色や味などの観念を生む 物の隠れた構成の知識には限界 バークリ 物は知覚される観念の集まり 日常の物も知覚する精神も認める 比較用のリンゴの例。二人の全学説を尽くす表ではない。 参考文献 [1] Lisa Downing; David Hilbert「George Berkeley」。 出典 [2] William Uzgalis「John Locke」。 出典