6.1 わたしの一日 — Epoché
この篇でできるようになること 「わたしの一日」を最後まで読み、時刻と出来事を組にできます。 本文から、何時に何をするかを中国語で答えられます。 時間や場所を動詞の前に置き、自分の一日を短く書けます。 前提 :4.10「買い物(ネットと受け取り)」。本文は別ページにあります。この課は、その本文を読むための解説・対訳・練習です。本文を手元に開き、まず全体を一度読んでから解説に戻ってください。 時間の流れを手がかりに読む この本文は、ここまでに学んだ語で書いた文章です。最初は辞書や註のために立ち止まらず、最後まで通して読んでみましょう。 書き手の小文は、北京で学ぶ留学生です。事件のある物語ではなく、部屋、学校、図書館、球場、家と、一日の行動を追います。何か難しい教訓を探すよりも、誰が、いつ、どこで、何をしたかを押さえましょう。 本文は八段落です。第一段は人物と住まいの紹介で、第二段から朝・昼・午後・夜の流れが進みます。したがって、八段落のすべてが独立した時刻から始まるわけではありません。段落の冒頭を追い、時刻が書かれていない第一段は導入として読んでください。 一度目は筋だけを読み、二度目は時刻に印を付けます。第三段の通りの様子や第四段の先生とのやりとりも、その時間帯の出来事です。段落の途中に時刻がなくても、話が急に別の日へ飛んだわけではありません。 時刻と場所は動詞の前 本文の 早上六点半,我起床。 (第二段)では、時刻が先、起きる動作が後です。 下午我在图书馆看书。 (第五段)は、午後、私、図書館で、本を読む、の順です。 型編 8課 で習った時間・場所の位置を、文章の中でも確かめます。 日本語でも「午後、図書館で本を読む」と言えます。その並びを手がかりにできますが、中国語では、読む対象である本を、読む動詞の後ろに置きます。日本語と同じところだけでなく、違うところも一緒に見てください。 英語の並びにつられて、時刻や場所を文の終わりに回さないでください。× 我起床早上六点半。 は、○ 早上六点半,我起床。 と直します。× 我看书在图书馆。 は、○ 我在图书馆看书。 と直します。時刻と場所は動詞の前です。 2.9の 从・到 は起点と終点を示します。 从我的房间到学校很近。 (第一段)は、部屋から学校までの距離が近いという文です。 我给爸爸妈妈打电话。 (第七段)では、 给 の後ろに電話の相手が来ています。 2.10の連動文も出ます。 我每天走路去学校,路上要十分钟。 (第一段)では、歩いて学校へ行くという移動の仕方を述べています。ここは「歩く動作を完全に終えてから行く」という二つの別作業ではありません。動詞の並びが、同じ行動について、どんな手段でどこへ行くかを伝えています。 数え方と同じ形の繰り返し 2.7の量詞は、数と名詞をつなぐ語です。本文では 一杯牛奶・一个面包・一个鸡蛋・三节课・两个小时 が出ます。牛乳を数える 杯 、パンや卵を数える 个 、授業を数える 节 という違いを見ます。ここではパンと卵に同じ量詞を使うので、量詞がすべて違うとは覚えないでください。 房间里很安静。 (第二段)は、部屋の中が静かだという状態を言います。2.6の形容詞述語文で、この基本形では 是 を挟みません。日本語の「静かです」の「です」を、そのまま一字に置き換えないようにします。 × 房间是很安静。 は、○ 房间很安静。 と直します。ここの 很 は「とても」の意味が弱く、形容詞を述語にするときに添える語です。人の身分を言う文と、静かだという状態を言う文を分けます。状態の文まで 是 でつなごうとせず、本文の 房间里很安静。 をまとまりとして覚えてください。 第三段の 有的人开车,有的人骑自行车。 は、「車を運転する人も、自転車に乗る人もいる」という並びです。同じ始め方を繰り返すことで、別々の人の様子を並べています。ここでの繰り返しを見つけると、二つの動作が同じ人のものだという読み違いを避けられます。 続く 我跟他说「早上好」,他也跟我说「早上好」。 では、話す人と相手が入れ替わります。前半は私から相手へ、後半は相手から私へと、頭の中で矢印の向きを逆にして読んでください。第六段の 他教我打网球,我教他唱歌。 も、教える人と教わる人が入れ替わる形です。 読むための短い註として、第四段の 说得很快 は「話すのがとても速い」、第六段の 说得慢 は「ゆっくり話す」です。この本文では意味をつかめれば十分です。自分の文を作る練習では、まだ確かめていない形を無理に使わず、既習の短い文から始めます。 新出語 本文を読むときに確かめる語です。既習の語も、文章の中で意味を思い出しましょう。 語 品詞 意味 日本語との差 例文 訳 起床 動詞 起きる 早上六点半,我起床。 朝六時半に起きます。 房间 名詞 部屋 房间里很安静。 部屋の中はとても静かだ。 路口 名詞 交差点・道の分かれ目 我常常在路口看见一个卖水果的老人。 私はよく交差点で果物を売るお年寄りを見かける。 词典 名詞 辞書 她给我一本词典。 彼女は私に辞書を一冊くれた。 米饭 名詞 炊いたごはん 我们常常吃米饭、肉和菜。 私たちはよくご飯と肉と野菜を食べる。 做饭 動詞 料理する・食事を作る 我先做饭,再洗澡。 まずご飯を作って、それからお風呂に入る。 网球 名詞 テニス 他教我打网球。 彼は私にテニスを教えてくれる。 次の語は既習の語です。本文でもう一度出会うので、意味を思い出しながら読みましょう。 語 品詞 意味 日本語との差 例文 訳 教室 名詞 教室 三节课以后,我在教室里写汉字。 三コマの授業の後、教室で漢字を書く。 同学 名詞 同級生・クラスメイト 日本語の「同学」は古風な語で、意味も違います。中国語では普通に「同級生・クラスメイト」を指します。 中午我跟同学一起吃午饭。 昼は同級生と一緒に昼ご飯を食べる。 牛奶 名詞 牛乳 喝一杯牛奶 牛乳を一杯飲む 面包 名詞 パン 吃一个面包和一个鸡蛋 パンを一つと卵を一つ食べる 洗澡 動詞 入浴する・シャワーを浴びる 浴槽につかることだけを指しません。 我先做饭,再洗澡。 先にご飯を作って、それからお風呂に入ります。 対訳 第一段 — 人物と住まい 小文といいます。今年二十二歳です。北京で中国語を学び、学校の西側の部屋に住んでいます。部屋から学校は近く、毎日歩いて通っています。学校までは歩いて十分かかります。 第二段 — 朝六時半 朝六時半に起きます。顔を洗い、牛乳を一杯飲み、パンを一つと卵を一つ食べます。一人で机のそばで朝食をとります。部屋の中は静かで、外はまだ暗いです。 第三段 — 七時半、通りへ 七時半に出かけます。通りには大勢の人がいて、車を運転する人も、自転車に乗る人もいます。交差点では、果物を売るお年寄りをよく見かけます。毎日そこにいる人です。「おはよう」と言うと、向こうも「おはよう」と返してくれます。 第四段 — 八時、学校 八時に学校に着きます。午前は三コマの授業があります。先生の姓は王で、中国語をとても速く話します。分からない字があるので王先生に聞くと、辞書を一冊くれます。この辞書はとてもよく、毎日使っています。三コマの授業の後は、教室で漢字を書きます。 第五段 — 昼食と午後 昼はクラスメイトと一緒に食事をします。よく食べるのは、ごはん、肉、野菜です。時にはお茶を一杯飲みます。午後は図書館で本を読みます。図書館は静かで、そこで二時間勉強します。宿題をすることもあります。 第六段 — 四時、球場 四時に球場へ行きます。友人の小海も来ます。中国人で、家は中国の南方にあります。小海はテニスを教えてくれ、こちらは歌を教えます。テニスをし、おしゃべりもします。小海がゆっくり話すので、話が分かります。 第七段 — 夜、家で 夜六時に帰宅します。まず食事を作り、それからお風呂に入ります。夕食後はテレビを少し見ます。九時に父と母へ電話をします。二人はとても遠い所にいます。元気だし勉強も順調だと伝えます。 第八段 — 十時半 十時半に寝ます。とても疲れていますが、うれしくもあります。明日もまた、新しい一日があります。 練習 本文を手がかりに書く 図書館で勉強するのは、本文のどの段落の、どの時間帯ですか。 本文の第二段を見ずに、 早上□□□,我起床。 の時刻を埋めてください。 電話の相手を示す字を、 我□爸爸妈妈打电话。 に入れてください。 起点と終点を示す字を、 □我的房间□学校很近。 に入れてください。 「午後、図書館で本を読みます」を、本文と同じ形で中国語にしてください。 「九時に教室で漢字を書きます」を、時刻と場所を動詞の前に置いて中国語にしてください(本文には無い組み合わせです)。 「八時に学校に着きます」を、本文と同じ形で中国語にしてください。 「夜、家でテレビを見ます」を、時間帯と場所を動詞の前に置いて中国語にしてください(本文には無い組み合わせです)。 朝から夜まで、自分の一日を五文で書いてください。時刻か時間帯を各文の先頭に置き、牛乳・パン・教室・入浴・テレビなど、既習の語を三つ以上使います。 一□牛奶・一□面包・三□课・两□小时 の量詞を入れてください。 教室か通りを思い浮かべ、 有的人…,有的人… の形の文を二つ書いて、違う人の行動を並べてください。 本文を通して音読します。時間のまとまりでひと呼吸置き、意味を失わず最後まで読むことを目安にしてください。 戻り語 指定の段落を読んでから閉じ、各語を使って本文の出来事を中国語で書いてください。一つの文に語を全部入れる必要はありません。書いた後で本文と見比べます。 教室・同学・米饭 を使い、第四・第五段の学校での出来事と昼食を書いてください。 早饭・牛奶・面包 を使い、第二段の朝食を書いてください。 鸡蛋・做饭・洗澡 を使い、第二・第七段の食事や入浴を書いてください。 电视・网球 を使い、第六・第七段の活動を書いてください。 この篇のまとめ 第一段は導入、その後は朝から夜の流れです。段落と時刻を組にすると出来事を追えます。 時間や場所を先に置き、動作とその対象を続けます。 同じ形の繰り返しと、私・相手の入れ替わりを見つけると、話の関係が読み取れます。 次の篇へ 次の6.2「わたしの家族」では、小文が家族を一人ずつ紹介します。段落は、時間を軸に並べる形から、人物を軸に並べる形に変わります。 答え 第五段の午後です。 下午我在图书馆看书。 が手がかりです。 六点半 。本文は 早上六点半,我起床。 です。 给 。本文は 我给爸爸妈妈打电话。 です。相手を示す部分が電話する動作より前に来ます。 从・到 。 从我的房间到学校很近。 です。部屋が起点、学校が終点です。 下午我在图书馆看书。 時間と場所が読む動作より前です。 時刻の 九点 、場所の 在教室里 、動作の 写汉字 の順に並べ、主語の 我 は時刻の後ろに置きます。場所が動詞の後ろに来ていないかを確かめます。 八点,我到学校。 八時が、学校に着く時刻です。 時間帯の 晚上 、主語の 我 、場所の 在家 、動作と対象の 看电视 の順に並べます。テレビは見る動詞の後ろ、家は動詞の前です。 作文の一例: 早上六点半,我起床。 七点,我喝牛奶。 上午,我在教室里写汉字。 晚上,我洗澡。 九点,我看电视。 時刻や行動を自分の生活に合わせて替えます。この例では牛乳・教室・入浴・テレビの語を使っています。 杯・个・节・个 です。牛乳は一杯、パンは一つ、授業は三コマ、時間は二時間。名詞に合わせて数える語が変わります。 一文目は本文の 有的人开车,有的人骑自行车。 です。二文目の作文例は 有的人看书,有的人写字。 です。それぞれの文で、違う人の行動を並べています。 本文の見本: 三节课以后,我在教室里写汉字。 、 中午我跟同学一起吃午饭。 、 我们常常吃米饭、肉和菜。 。指定した語を含め、本文の出来事と合っているか確かめます。 本文の見本: 我一个人在桌子旁边吃早饭。 、 喝一杯牛奶 、 吃一个面包和一个鸡蛋 。指定した語を含め、本文の出来事と合っているか確かめます。 本文の見本: 吃一个面包和一个鸡蛋 、 我先做饭,再洗澡。 。指定した語を含め、本文の出来事と合っているか確かめます。 本文の見本: 晚饭以后,我看一会儿电视。 、 他教我打网球 。指定した語を含め、本文の出来事と合っているか確かめます。 参考文献 Epoché『 我的一天 』。この課程のために書き下ろした文章で、外部からの引用を含まない。CC BY 4.0。出所:当館(Epoché オリジナル・読編 A 段)。