啓典をどう読むか――マイモニデスと理由・解釈の関係 — Epoché
解説 字面から、理由のある解釈へ マイモニデスは、聖書が日常の言葉や比喩で語ると考え、神に身体があるとする読みを退けた。比喩とは、ある表現で別の意味を伝える語り方である。 これは本人の解釈方針。聖書の唯一の読みとして教材が認定するものではない。 出典1 身体の描写を、理解として読む 神を見た、神が近い、神が語った。本人はこれらを、目で見る・距離が近い・声帯があるという意味でなく、理解や知的な把握として読んだ。 何でも好きに読み替えるのでなく、神は身体ではないという考えと表現の読みを対応させる。 出典1 証明と、証明できない範囲 証明された知識に反する解釈なら、解釈を改めるべきだと考えた。他方、世界の創造についての自分の議論は証明には至らないとも認める。 今説明できないことが、創造の証明になるわけではない。創造についての本人の真意には、研究上の異論もある。 出典1 表現と、本人の読む意味を分ける 表現 字面の意味 本人の読み 神を見た 目で見る 知的に理解する 神が近い 距離が近い 知的な把握 神が語る 声帯が音を出す 預言者が意図を理解する マイモニデスの解釈例。比喩ならどんな読みでもよいという意味ではない。 参考文献 [1] Kenneth Seeskin「Maimonides」。 出典