5.39 顧客対応 — 苦情の芯は、最初には言われない — Epoché
この課で聞き取れるようになること ★ 苦情の芯 を探しながら聞ける。 ★ 言い直し の形が分かる。 ★ 約束できることとできないこと を聞き分けられる。 ★ 第 7 期の聞編五課 で何を聞いたかを言える。 前提 : 5.38 まで。 聞く前に ★ 苦情の電話でいちばん難しいのは、 英語ではありません 。 ★ 相手が 何に困っているか を見つけること です。 言われること 本当に困っていること ★ 「二回止まった」 ★ 長い運転の途中で止まるのが怖い ★ 「返事が遅い」 ★ いつ返事が来るか分からない ★ 「高い」 ★ 何にいくらかかるか分からない ★ 三つとも、 左だけ直しても解決しません 。 ★ 聞く側の仕事は、 右を見つけること です。 ★苦情を聞く、五つの手順 どの手順 言い方 何をしているか ★ 受ける I am sorry to hear that まず認める ★ 事実を取る Can you tell me when いつ・何が・どう ★ 言い直す So if I understand you ★ 取り違えをその場で潰す ★ 芯を探す So the real problem is ★ 言われた不満の下にあるもの できることを言う Here is what I can do today ★ できないことも言う ★ 三つめと四つめが、 この課の眼 です。 ★ 三つめ は★ So if I understand you ——★ 相手の言ったことを 自分の言葉でくり返します 。 ★ 3.53 型編 で 間接話法 を置きました。 ★ ここで使います ——★ 「つまり、二度止まって、画面には何も出なかった、ということですね」。 ★ これで、 取り違えがその場で分かります 。 ★ あとで分かるより ずっと安い のです。 ★芯は、そのあとに出る ★ この台本では、 言い直しのすぐあとに芯が出ます ——★ And the second time we lost a whole batch 。 ★ これは 最初には言われていません 。★ 最初は 「二回止まった」 だけ でした。 ★ 受ける側は、 それを言葉にして返します ——★ So the real problem is not the two stops 。 ★ ここで、 相手の緊張が下がります 。 ★ 8.183 読編 で 「聞くために集まるのではない」 と読みました が、★ 苦情対応は逆 です——★ 聞いて、 相手も気づいていないことを言葉にする のが仕事 です。 ★約束できることだけ、約束する ★ 五段落め を聞いてください。★ 三つ言って います。 どれか どう言っているか 重さ ★ できること ★ I will send an engineer on Friday ★ 約束 ★ できないこと ★ I cannot promise a cause ★ はっきり断る ★ 必ずすること ★ I will call you either way ★ 結果が悪くても連絡する ★ 3.52 型編 で will はいちばん強い約束の形 だと置きました。 ★ ここでは 二回しか使われて いません ——★ 言えることだけに使っている のです。 ★ いちばん下が 効きます ——★ either way (どちらであっても)。 ★ 「原因が分かっても分からなくても電話する」 ——★ 待つ側がいちばん欲しいのは これ です( 8.189 読編 )。 知っておく語 聞き方 三度聞きます。 ★ 一度目は、 苦情の中身 だけを取る。 ★ いつ・何が・どう。 ★ 二度目は、 芯が出るところ を探す。 ★ 最初の不満とは違います。 ★ 三度目に、 約束したことと、しなかったこと を分ける。 問い 台本を聞いて、答えてください。 ★ いつ、何回止まったか。 ★ 画面には何が出たか。 ★ 客が本当に困っているのは何か。 ★ 受けた側が約束したことは何か。二つ挙げてください。 ★ 約束しなかったことは何か。 動画で見る この課の内容に近い解説動画です。押すと再生されます(再生は YouTube に接続します)。「画面に固定して見る」を押すと、本文を読みながら見られます。 When is it OK to complain? ☝️😠 | Practise your listening skills with Real Easy English BBC Learning English (6:01, 2026) 苦情を主題にした対話 How to... make complaints BBC Learning English (6:06, 2015) 苦情の言い方 練習 台本を 三度聞く 。★ 上の「聞き方」の順で 。 ★ 言い直しの一文 を音読する。★ So if I understand you のあとを、 自分の言葉に替えて 三通り言う。 ★ 芯を探す 。身近な苦情を一つ思い出し、 言われた不満 と 本当に困っていたこと を二行で書く。 ★ 約束を分ける 。自分が最近した約束を三つ書き出し、 will で書けるもの と 書けないもの に分ける( 3.52 型編 )。 この課のまとめ ★ 苦情で難しいのは英語ではなく、何に困っているかを見つけること。 ★ 手順は五つ ——受ける/事実を取る/言い直す/芯を探す/できることを言う。 ★ So if I understand you で言い直すと、取り違えがその場で分かる ( 3.53 型編 )。 ★ 芯は最初には言われない ——「二回止まった」の下に「長い運転が怖い」がある。 ★ 相手も気づいていないことを言葉にするのが、聞く側の仕事 ( 8.183 読編 )。 ★ will は言えることだけに使う ( 3.52 型編 )。★できないことははっきり断る。 ★ either way が効く ——待つ側がいちばん欲しいのは「どちらであっても連絡する」( 8.189 読編 )。 次の課へ 聞編はこれで終わりです。五課を聞きました。★第 7 期の学習順では、聞の次は 話 です。次の課は 6.47 、 第 6 編「話」の第 7 期のはじめ です。★ 聞いた同じ場面を、 こんどは自分が話します 。 答え 「問い」の五つの答えです。 ★ 月曜の十時ごろと、水曜の朝 の 二回 です。★ 受ける側が 「いつ」と「画面に何が出たか」を一緒に聞いて います ——★ 二つ聞くと、 答える側が思い出しやすくなります 。 ★ 何も出ませんでした ( The screen showed nothing )。★ 「何も出ない」は 大事な事実 です——★ 記録が残っていない ということだからです( 8.190 読編 )。 ★ 長い運転の途中で止まること です。★ 「二回止まった」ではありません 。★ 本文でも That is the part that worries me と言っています ——★ worries が 芯の印 です。 ★ 金曜の午前に技師を送ること と、★ 金曜の午後に電話すること です。★ どちらも I will で言われて います。★ そして、 訪問を書面で送る とも約束しています ( I will, within the hour )。 ★ 原因 です( I cannot promise a cause before he has looked at it )。★ これを約束してしまうのが、 いちばんよくある失敗 です。★ 分からないうちに 原因を言うと、あとで取り消すことになります ——★ 取り消しは 最初の苦情より高くつきます 。 台本 ★ Epoché の作例 です(会社も人も架空)。★ 六つの区切り で読まれます。 Thank you for calling. How can I help you? [1] I am calling about the machine we bought in April. It stopped twice this week. [1] I am sorry to hear that. Let me take some details. [1] Can you tell me when it stopped, and what the screen showed? [1] On Monday at about ten, and again on Wednesday morning. [1] The screen showed nothing. It just went quiet. [1] Thank you. So if I understand you, it stopped twice, with no message on the screen. [1] Yes. And the second time we lost a whole batch. [1] That is the part that worries me. We cannot lose another one. [1] I see. So the real problem is not the two stops. It is the risk to the batch. [1] That is right. We need to know it will not happen during a long run. [1] Understood. Thank you for saying that clearly. [1] Here is what I can do today. I will send an engineer on Friday morning. [1] I cannot promise a cause before he has looked at it. [1] But I will call you on Friday afternoon either way. [1] That works for us. Please send the visit in writing. [1] I will, within the hour. Thank you for calling us early. [1] 参考文献 Epoché の作例(顧客対応の一場面)。CC BY 4.0。★会社も人も架空、数はすべて仮。https://epoche.app/