0.6 r と l — riz/lit、rue/lu — Epoché
この 課 か でできるようになること フランス 語 ご の r を 喉 のど の 奥 おく で 出せる だせる 。 舌先 したさき を 上 うえ に 付け つけ ない。 l を 舌先 したさき を 上 うえ の 歯 は の 裏 うら に 付け つけ て 出し だし 、 語末 ごまつ の l に「ウ」を 足さ たさ ない。 riz / lit 、 rue / lu のような 対 たい を、 音読 おんどく 判定 はんてい で 確かめ たしかめ られる。 前提 ぜんてい : 0.5( 半母音 はんぼいん ) 母音 ぼいん が 揃っ そろっ たので、ここから 子音 しいん です。 最初 さいしょ にいちばん 重い おもい ものを 置き おき ます。 日本語 にほんご の「 ら行 らぎょう 」は、フランス 語 ご の r と l の どちらでもない 音 おと で、しかも 両方 りょうほう の 代わり かわり に 使わ つかわ れてしまいます。 riz ( 米 べい )と lit (ベッド)、 rue ( 通り とおり )と lu ( 読ん よん だ)が 同じ おなじ に 聞こえる きこえる と、 文脈 ぶんみゃく で 補え おぎなえ ない 場面 ばめん が 出 で ます。この 課 か で 二 ふた つを 別 べつ の 場所 ばしょ で 出せる だせる ようにします。 つまずきの 正体 しょうたい — 「 ら行 らぎょう 」は r でも l でもない 日本語 にほんご の「ら」は、 舌先 したさき が 上 うえ の 歯茎 はぐき を 一 いち 度 ど だけ 軽く かるく 叩く たたく 音 おと です。 叩く たたく 場所 ばしょ は l に 近く ちかく 、 動き うごき の 短 みじか さは 英語 えいご の r に 近い ちかい 。だから 日本語話者 にほんごわしゃ は、フランス 語 ご の r も l もこの「ら」で 置き換え おきかえ ます。フランス 語 ご の 聞き手 ききて には、どちらかと 言え いえ ば l に 聞こえ きこえ ます。 rue を 言っ いっ たつもりで lu が 伝わる つたわる のはこのためです。 フランス 語 ご の r は、 舌先 したさき を 使い つかい ません 。 舌 した の 奥 おく を 持ち上げ もちあげ て、のどちんこ( 口蓋 こうがい 垂 すい )の 近く ちかく で 息 いき をこすらせる 音 おと です。うがいをするときの 喉 のど の 位置 いち 、あるいは「は」を 強く つよく 喉 のど でこすったときの 位置 いち 。 舌先 したさき は 下 した の 歯 は の 裏 うら で 休ん やすん でいます。 日本語 にほんご にはこの 場所 ばしょ で 出す だす 子音 しいん がありません。 フランス 語 ご の l は、 舌先 したさき を 上 うえ の 歯 は の 裏 うら に 付け つけ たまま 保ち たもち 、その 両脇 りょうわき から 声 こえ を 出す だす 音 おと です。 日本語 にほんご の「ら」より 接触 せっしょく が 長く ながく 、はっきりしています。 語末 ごまつ に 来 き ても 同じ おなじ 形 かたち で 終わり おわり ます。 日本語話者 にほんごわしゃ は 語末 ごまつ の l に「ウ」を 足し たし て il を「イル」、 elle を「エル」と 二 に 拍 はく にしますが、フランス 語 ご では 舌先 したさき を 付け つけ て 終わる おわる だけの 一 いち 音節 おんせつ です。 つまり、 直す なおす ことは 二 ふた つです。 r は 舌先 したさき を 使わ つかわ ず 喉 のど の 奥 おく で 、 l は 舌先 したさき を 付け つけ たまま 長く ながく 。 日本語 にほんご の「ら」は、そのどちらでもないので、どちらの 代わり かわり にも 使わ つかわ ないことです。 二 ふた つの 子音 しいん の 口 くち 音 おと 口 くち 例 れい [ʀ] r ・ rr 喉 のど の 奥 おく ( 口蓋 こうがい 垂 すい の 近く ちかく )で 息 いき をこすらせる。 舌先 したさき は 使わ つかわ ない 。 下 した に 置く おく 。〔 差 さ 〕 日本語 にほんご に 無い ない 場所 ばしょ 。うがいの 位置 いち rue [ʀy] 、 Paris [pa.ʀi] 、 mer [mɛʀ] [l] l ・ ll 舌先 したさき を 上 うえ の 歯 は の 裏 うら に 付け つけ 、 両脇 りょうわき から 声 こえ を 出す だす 。 舌先 したさき は 付け つけ たまま 保つ たもつ 。〔 差 さ 〕「ら」より 接触 せっしょく が 長い ながい 。 語末 ごまつ に「ウ」を 足さ たさ ない lit [li] 、 salut [sa.ly] 、 il [il] r の 作り つくり かたを 手順 てじゅん にします。 「は」を、 喉 のど の 奥 おく をこすらせて 長く ながく 言う ゆう 。 息 いき の 音 おと だけで、まだ 声 こえ は 出さ ださ ない。 舌先 したさき は 下 した の 歯 は の 裏 うら に 置い おい たまま。 その 息 いき の 音 おと に 声 こえ を 足す たす 。 喉 のど の 奥 おく がわずかに 震え ふるえ 、 低く ひくく こすれた 音 おと になる。それが [ʀ] 。 母音 ぼいん を 続ける つづける 。 ra 、 ri 、 rou 、 ru 。 舌先 したさき が 上 うえ に 上がり あがり そうになったら、もう 一 いち 度 ど 下 か に 戻す もどす 。 母音 ぼいん の 後ろ うしろ に 置く おく 。 mer 、 sur 、 bonjour 。 語末 ごまつ では 息 いき の 音 おと だけになってよい。 l は 手順 てじゅん というより、 止め とめ 方 かた の 練習 れんしゅう です。「ら」と 言う いう つもりで 舌先 したさき を 上 うえ の 歯 は の 裏 うら に 付け つけ 、 叩か たたか ずに 付け つけ たまま 声 こえ を 出し だし 続ける つづける 。「ルー」と 伸ばす のばす のではなく、 付け つけ ている 間 あいだ ずっと 声 こえ が 出 で ている 感じ かんじ です。 語末 ごまつ の il ・ elle ・ seul は、その 付け つけ た 形 かたち で 音 おと を 終え おえ ます。 r と l — 綴り つづり が 変わる かわる 対 たい 子音 しいん 一 ひと つで 別 べつ の 語 ご になる 対 たい です。 音読 おんどく 判定 はんてい は 綴り つづり を 返す かえす ので、 左 ひだり を 読ん よん で 右 みぎ が 返れ かえれ ば、 r が 舌先 したさき に 上がっ あがっ ています。 [ʀ] の 語 ご [l] の 語 ご riz [ʀi] ( 米 べい ) lit [li] (ベッド) rue [ʀy] ( 通り とおり ) lu [ly] ( 読ん よん だ) roue [ʀu] ( 車輪 しゃりん ) loup [lu] ( 狼 おおかみ ) rond [ʀɔ̃] ( 丸い まりい ) long [lɔ̃] ( 長い ながい ) rang [ʀɑ̃] ( 列 れつ ) lent [lɑ̃] ( 遅い おそい ) rire [ʀiʀ] ( 笑う わらう ) lire [liʀ] ( 読む よむ ) rat [ʀa] (ネズミ) là [la] (そこ) père [pɛʀ] ( 父 ちち ) pelle [pɛl] (シャベル) rire ( 笑う わらう )と lire ( 読む よむ )は、 二 ふた つの 子音 しいん が 語頭 ごとう と 語末 ごまつ で 一 ひと つずつ 入れ替わり いれかわり ます。 rire は 喉 のど の 奥 おく で 始め はじめ て 喉 のど の 奥 おく で 終わり おわり 、 lire は 舌先 したさき で 始め はじめ て 喉 のど の 奥 おく で 終わる おわる 。この 一 いち 語 ご の 中 なか に、この 課 か の 全部 ぜんぶ が 入っ はいっ ています。 r の 四 よん つの 場所 ばしょ r は、 語 ご の 中 なか のどこにあるかで 聞こえ きこえ 方 かた が 変わり かわり ます。 出す だす 場所 ばしょ は 同じ おなじ で、 声 こえ の 有無 うむ と 強 つよ さが 変わる かわる だけです。 場所 ばしょ 例 れい 聞こえ きこえ 方 かた 語頭 ごとう rue [ʀy] 、 rouge [ʀuʒ] 、 riz [ʀi] いちばんはっきり。 声 こえ を 伴う ともなう 母音 ぼいん の 間 あいだ Paris [pa.ʀi] 、 merci [mɛʀ.si] 、 au revoir [o.ʀə.vwaʀ] 軽く かるく 。 母音 ぼいん の 流れ ながれ を 切ら きら ない 子音 しいん の 後 あと très [tʀɛ] 、 trois [tʀwa] 、 frère [fʀɛʀ] 声 こえ を 伴わ ともなわ ず、 息 いき の 音 おと だけになる。「トレ」と 言わ いわ ない 語末 ごまつ bonjour [bɔ̃.ʒuʀ] 、 mer [mɛʀ] 、 sur [syʀ] 弱く よわく 短い みじかい 息 いき 。「ル」を 足さ たさ ない 一 ひと つだけ 例外 れいがい を 先 さき に 言い いい ます。 動詞 どうし の 不定詞 ふていし の 語尾 ごび -er ( parler 、 aller 、 manger )の r は 読み よみ ません 。 [paʀ.le] 、 [a.le] 、 [mɑ̃.ʒe] と、0.3 の 閉じ とじ た [e] で 終わり おわり ます。 綴り つづり の 規則 きそく は 1.3 でまとめますが、この 語尾 ごび は 動詞 どうし の 課 か で 毎回 まいかい 出る でる ので、いま 覚え おぼえ てください。 文 ぶん の 中 なか で 聞く きく 文 ぶん IPA 意味 いみ Il lit un livre. [1] [il.li.œ̃.livʀ] 彼 かれ は 本 ほん を 読ん よん でいます。 Continue à lire. [2] [kɔ̃.ti.ny.a.liʀ] 読み よみ 続け つづけ て。 Ne me fais pas rire. [3] [nə.mə.fɛ.pa.ʀiʀ] 笑わ わらわ せないで。 J'ai un vélo rouge. [4] [ʒe.œ̃.ve.lo.ʀuʒ] 私 わたくし は 赤い あかい 自転 じてん 車 しゃ を 持っ もっ ています。 J'ai un frère. [5] [ʒe.œ̃.fʀɛʀ] 私 わたくし には 弟 おとうと が 一人 ひとり います。 C'est un livre. [6] [sɛ.tœ̃.livʀ] 本 ほん だ。 J'aime cette ville. [7] [ʒɛm.sɛt.vil] この 町 まち が 大好き だいすき なんだ。 Elle marche. [8] [ɛl.maʀʃ] 彼女 かのじょ は 歩く あるく 。 Il était seul. [9] [i.le.tɛ.sœl] 彼 かれ は 一人ぼっち ひとりぼっち だった。 C'est trop cher. [10] [sɛ.tʀo.ʃɛʀ] それは 高 たか すぎます。 Arrête de parler. [11] [a.ʀɛt.də.paʀ.le] 喋る しゃべる のをやめて。 Je vais y aller. [12] [ʒə.vɛ.zi.a.le] 行く いく よ。 Elle travaille dur. [13] [ɛl.tʀa.vaj.dyʀ] 彼女 かのじょ は 一生 いっしょう 懸命 けんめい 働い はたらい ている。 Je marche lentement. [14] [ʒə.maʀʃ.lɑ̃.tə.mɑ̃] 私 わたくし は 歩く あるく のが 遅い おそい 。 Trop tard. [15] [tʀo.taʀ] 遅 おそ すぎる。 Le chat est noir. [16] [lə.ʃa.ɛ.nwaʀ] 猫 ねこ は 黒い くろい 。 Il traversait la rue. [17] [il.tʀa.vɛʀ.sɛ.la.ʀy] 彼 かれ は 道路 どうろ を 渡っ わたっ た。 Au revoir ! [18] [o.ʀə.vwaʀ] さようなら。 Il lit un livre. は [l] が 三 みっ つ、 [ʀ] が 一 ひと つ。 Ne me fais pas rire. は 最後 さいご の rire で 喉 のど の 奥 おく を 二 に 回 かい 使い つかい ます。 Il traversait la rue. は [ʀ] が 三 みっ つに [l] が 二 ふた つで、この 課 か の 総合 そうごう 練習 れんしゅう になる 文 ぶん です。 C'est trop cher. の trop は、 t の 後ろ うしろ なので [ʀ] が 息 いき だけになります。「トロ」と 母音 ぼいん を 挟ま はさま ないでください。 日本語話者 にほんごわしゃ の 近道 ちかみち r の 場所 ばしょ は、 日本語話者 にほんごわしゃ が 思う おもう ほど 遠く とおく ありません。「は・ひ・ふ・へ・ほ」を 強く つよく 言う いう ときの 喉 のど の 摩擦 まさつ 、うがい、いびきの 真似 まね —— 喉 のど の 奥 おく で 息 いき をこすらせる 動き うごき は、 日本語話者 にほんごわしゃ もふだんの 生活 せいかつ でしています。していないのは、そこに 声 こえ を 足し たし て 子音 しいん として 使う つかう ことだけです。「は」に 声 こえ を 足す たす 、という 一段 いちだん を 練習 れんしゅう してください。