なぜこの世界なのか――理由・必然・可能性と悪の問題 — Epoché
解説 善い神の世界に、なぜ悪があるか 善い神が作った世界に、苦痛や不正があるのはなぜか。ライプニッツはこの問いに取り組む。可能な世界は、全てのものと出来事を合わせた、別様でありうる世界全体である。 別の惑星や、今の世界の一部分だけを変えることとは違う。 出典1 他の世界も可能だが、最善を選ぶ 成熟した説では、神の知恵が可能な世界を見比べ、善さが最善を選ぶ理由となる。最善を選ぶ道徳的必然は、他の世界がそもそも不可能だという形而上学的必然とは区別される。 ただし、比較できる最善の世界があるという前提にも論証が必要になる。 出典1 全体の最善は、悪の不在ではない 応答は、局所の悪と全体の善を分ける。神が悪を許すことと、悪そのものを求めることも区別して、神を弁明する。 苦痛や罪がないとか、被害を推奨するという意味ではない。全体が最善なら局所の悪を許せるか、という反論はなお検討を要する。 出典1 区別 この議論での意味 可能 別様の世界もありうる 道徳的必然 知恵と善さから最善を選ぶ 全体の最善 個々の悪の不在ではない 参考文献 [1] Feeney, Thomas「Leibniz on the Problem of Evil」。 出典