5.8 天気と季節 — 主語を置かない言い方 — Epoché
この 課 か でできるようになること 暑い あつい 、 寒い さむい 、 雨 あめ が 降る ふる 、を 主語 しゅご を 置か おか ずに 言える いえる 。 天気 てんき を 言う いう 二 ふた つの 作り つくり を 使い分け つかいわけ られる。 季節 きせつ の 名前 なまえ を 言い いい 、ギリシアの 季節 きせつ の 感覚 かんかく を 知る しる 。 前提 ぜんてい : 5.7(カフェニオ) 天気 てんき の 課 か です。あいさつのあと、 次 つぎ に 何 なん を 言え いえ ばよいか 分から わから ないとき、 天気 てんき は 世界 せかい 中 ちゅう で 使える つかえる 話題 わだい です。 そしてここは、 日本 にっぽん 語 ご 話者 わしゃ にとって 楽 らく なところ です。ギリシア 語 ご の 天気 てんき の 言い いい 方 かた は 主語 しゅご を 置き おき ません。 日本 にっぽん 語 ご とまったく 同じ おなじ 作り つくり で、 英語 えいご のように 形 かたち だけの 主語 しゅご を 立てる たてる 必要 ひつよう がありません。 天気 てんき は 主語 しゅご を 置か おか ない 型 かた 編 へん 2 課 か で「 天気 てんき や 時刻 じこく を 言う いう 文 ぶん には 主語 しゅご を 置か おか ない」と 学び まなび ました。ここがその 実地 じっち です。 雨 あめ が 降る ふる と 言う いう のに、 動詞 どうし の 三 さん 人称 にんしょう だけを 置き おき ます。 誰 だれ が 降ら ふら せるのか、を 言う いう 必要 ひつよう がありません。 日本 にっぽん 語 ご も 同じ おなじ です。「 雨 あめ が 降る ふる 」の 雨 あめ は 動詞 どうし の 主語 しゅご ですが、「 寒い さむい 」には 主語 しゅご がありません。 英語 えいご は 寒い さむい にも 形 かたち だけの 主語 しゅご を 立てる たてる 。 ギリシア 語 ご はここで 日本 にっぽん 語 ご と 同じ おなじ 側 がわ です。 言い いい 方 かた は 二 ふた つあります。 一 ひと つは 動詞 どうし 一 いち 語 ご で 言う いう もの。 雨 あめ が 降る ふる 、 雪 ゆき が 降る ふる 、はこちらです。もう 一 ひと つは する という 動詞 どうし に 名詞 めいし を 添える そえる もの。 寒 さむ さをする、 暑 あつ さをする、で「 寒い さむい 」「 暑い あつい 」になります。 この 二 ふた つの 違い ちがい は、 覚える おぼえる ほかありません。ただし 数 すう は 少なく すくなく 、 日常 にちじょう で 使う つかう のは 五 いつ つか 六 むい つです。 雨 あめ と 雪 ゆき は 一 いち 語 ご 、 寒暑 かんしょ は 二 に 語 ご と 押さえ おさえ ておけば 足り たり ます。 ギリシアの 季節 きせつ 季節 きせつ は 四 よん つで、 日本 にっぽん 語 ご と 同じ おなじ 分け わけ 方 かた です。ただし 長 なが さが 違い ちがい ます 。ギリシアの 夏 なつ は 五 ご 月 がつ から 十 じゅう 月 がつ まで 続き つづき 、 冬 ふゆ は 短い みじかい 。 春 はる と 秋 あき はごく 短く みじかく 、 感じ かんじ ないまま 過ぎる すぎる こともあります。 だから 天気 てんき の 話 はなし も、 日本 にっぽん 語 ご とは 重点 じゅうてん がずれます。 日本 にっぽん 語 ご の 会話 かいわ では 梅雨 つゆ や 台風 たいふう が 話題 わだい になりますが、ギリシアでは 暑 あつ さと 風 かぜ です。 夏 なつ の 暑 あつ さは 日本 にっぽん より 乾い かわい ていて、 日陰 ひかげ に 入れ はいれ ば 楽 らく になる。 逆 ぎゃく に 冬 ふゆ の 寒 さむ さは、 家 いえ の 作り つくり が 夏 なつ 向き むき なので 室内 しつない が 冷え ひえ ます。 もう 一 ひと つ。ギリシアでは 雨 あめ が 降る ふる と 人 ひと が 喜び よろこび ます 。 日本 にっぽん 語 ご の 感覚 かんかく では 雨 あめ は 残念 ざんねん なものですが、 乾い かわい た 土地 とち では 恵み めぐみ です。 天気 てんき の 話 はなし をするときに、 雨 あめ を 悪く わるく 言わ いわ ないほうが 話 はなし が 合い あい ます。 対話 たいわ その 一 いち — 道 みち で 天気 てんき の 話 はなし をする 話者 わしゃ : ユイと、 隣 となり の 家 いえ のマリア。 丁寧 ていねい な 形 かたち です。 台詞 せりふ 訳 わけ Κάνει ζέστη σήμερα. [1] 今日 きょう は 暑い あつい ですね。 Τι ζέστη! [2] 本当 ほんとう に 暑い あつい こと。 Βρέχει σήμερα. [3] 今日 きょう は 雨 あめ が 降っ ふっ ています。 Βρέχει ακόμα; [4] まだ 降っ ふっ ていますか。 Ναι, ακόμα. ええ、まだ。 Δεν κάνει κρύο. [5] 寒く さむく はありません。 Είναι λίγο κρύο. [6] 少し すこし 寒い さむい ですね。 Το χειμώνα κάνει κρύο. 冬 ふゆ は 寒く さむく なります。 五 いつ つ 目 め と 八 よう つ 目 め は 本 ほん 課程 かてい が 足し たし た 台詞 せりふ です。ほかは 池 いけ の 実 じつ 文 ぶん で、 天気 てんき の 言い いい 方 かた の 見本 みほん として 並べ ならべ ました。 三 みっ つ 目 め と 六 むい つ 目 め を 見くらべ みくらべ てください。 一 いち 語 ご で 言う いう 形 かたち と、 二 に 語 ご で 言う いう 形 かたち の 違い ちがい です。 対話 たいわ その 二 に — 季節 きせつ の 話 はなし をする 話者 わしゃ : ユイと、 同じ おなじ 学校 がっこう の 学生 がくせい 。くだけた 形 かたち です。 台詞 せりふ 訳 わけ Σου αρέσει το καλοκαίρι; 夏 なつ は 好き すき 。 Ναι, μ' αρέσει πολύ. うん、 大好き だいすき 。 Κάνει κρύο σήμερα. [7] 今日 きょう は 寒い さむい ね。 Είναι χειμώνας. 冬 ふゆ だからね。 Θα κάνει κρύο. [8] 寒く さむく なるよ。 Μ' αρέσει η βροχή. 私 わたくし は 雨 あめ が 好き すき 。 Βρέχει συχνά εδώ. [9] ここはよく 雨 あめ が 降る ふる ね。 Όχι πολύ. そんなには 降ら ふら ないよ。 一 ひと つ 目 め 、 二 ふた つ 目 め 、 四 よん つ 目 め 、 六 むい つ 目 め 、 八 よう つ 目 め は 本 ほん 課程 かてい が 足し たし た 台詞 せりふ です。 六 むい つ 目 め は 話 はなし 編 へん 第 だい 1 期 き 6 課 か で 覚え おぼえ た 好み このみ の 形 かたち を、 天気 てんき について 使っ つかっ たものです。 この 課 か で 使う つかう 型 かた — 既習 きしゅう の 復習 ふくしゅう 表 ひょう は 五行 ごぎょう です。この 課 か の 台詞 せりふ に 出 で ている 型 かた を 並べ ならべ ました。 型 かた どこで 学ん まなん だか この 課 か での 出 で 方 かた 天気 てんき の 文 ぶん に 主語 しゅご を 置か おか ない 型 かた 編 へん 2 課 か 雨 あめ が 降る ふる 、 寒い さむい 。 動詞 どうし の 三 さん 人称 にんしょう だけで 足りる たりる 現在 げんざい で 今 いま のことを 言う ゆう 型 かた 編 へん 3 課 か 今日 きょう は 暑い あつい 。 副詞 ふくし が いつのことか を 決める きめる 好か すか れるものが 主語 しゅご になる 型 かた 編 へん 7 課 か 夏 なつ が 好き すき 、 雨 あめ が 好き すき 。5.6 の 形 かたち をそのまま 使う つかう 否定 ひてい は 動詞 どうし の 前 まえ に 一 いち 語 ご 型 かた 編 へん 4 課 か 寒く さむく ない、と 言う いう ときの 語順 ごじゅん されるほうで 時 とき を 言う ゆう 型 かた 編 へん 5 課 か 冬 ふゆ は、と 言う いう のに 前置 ぜんち 詞 し が 要ら いら ない 語釈 ごしゃく この 課 か で 新しく あたらしく 出 で た 語 ご です。 左 ひだり が 語 ご 、 右 みぎ が 意味 いみ と 使い つかい どころです。 語 ご 意味 いみ 注 ちゅう κάνει κρύο el 寒い さむい 。する という 動詞 どうし に 寒 さむ さ を 添える そえる 二 に 語 ご の 形 かたち Δεν κάνει κρύο. 寒く さむく はありません。 Το χειμώνα κάνει κρύο. 冬 ふゆ は 寒く さむく なります。 κάνει ζέστη el 暑い あつい 。 同じ おなじ 作り つくり 。 ζέστη は 熱 ねつ を 表す あらわす 名詞 めいし Κάνει ζέστη σήμερα. 今日 きょう は 暑い あつい ですね。 βρέχει el 雨 あめ が 降る ふる 。 一 いち 語 ご で 言う いう 形 かたち 。 主語 しゅご を 置か おか ない Βρέχει σήμερα. 今日 きょう は 雨 あめ が 降っ ふっ ています。 Βρέχει συχνά εδώ. ここはよく 雨 あめ が 降る ふる ね。 χιονίζει el 雪 ゆき が 降る ふる 。これも 一 いち 語 ご 。 名詞 めいし は χιόνι βροχή (η) el 雨 あめ のこと。 動詞 どうし の βρέχει から 作っ つくっ た 名詞 めいし 形 けい Μ' αρέσει η βροχή. 私 わたくし は 雨 あめ が 好き すき 。 καλοκαίρι (το) el 夏 なつ 。よい と 時節 じせつ からできた 語 ご χειμώνας (ο) el 冬 ふゆ 。 冬眠 とうみん を 表す あらわす 語 ご と 同じ おなじ 語根 ごこん Είναι χειμώνας. 冬 ふゆ だからね。 άνοιξη (η) el 春 はる 。 開く ひらく という 動詞 どうし から。 花 はな が 開く ひらく 季節 きせつ Ήταν ζεστά, κι έτσι άνοιξα το παράθυρο. [10] 天気 てんき が 暑かっ あつかっ たので、 私 わたくし は 窓 まど を 開け あけ た。 使える つかえる 言い回し いいまわし この 課 か で 覚える おぼえる と、そのまま 口 くち から 出せる だせる 形 かたち が 四 よん つあります。 一 ひと つ、 暑い あつい 。 二 に 語 ご です。 今日 きょう を 足せ たせ ば 三 さん 語 ご になります。あいさつのあとに 言え いえ ば、それだけで 会話 かいわ が 続き つづき ます。 二 ふた つ、 寒い さむい 。 同じ おなじ 作り つくり で、 名詞 めいし だけが 変わり かわり ます。 少し すこし を 足せ たせ ば「 少し すこし 寒い さむい 」になります。 三 みっ つ、 雨 あめ が 降っ ふっ ている 。 一 いち 語 ご です。 窓 まど の 外 そと を 見 み ながら 言え いえ ば、それだけで 通じ つうじ ます。 四 よん つ、 夏 なつ が 好き すき 。5.6 の 形 かたち です。 季節 きせつ の 名 な を 入れ替えれ いれかえれ ば 四 よん 通り とおり できます。 天気 てんき の 話 はなし から 好み このみ の 話 はなし へ 移る うつる のに、ちょうどよい 橋 はし になります。 日本 にっぽん 語 ご 話者 わしゃ がやりがちな 言い いい 方 かた やりがちな 言い いい 方 かた なぜ 通じ つうじ にくいか 正しい ただしい 形 かたち 天気 てんき の 文 ぶん に 主語 しゅご を 立てる たてる 英語 えいご の 作り つくり を 移す うつす と、 余分 よぶん な 語 ご が 入る はいる 動詞 どうし の 三 さん 人称 にんしょう だけで 足りる たりる 寒い さむい を 一 いち 語 ご で 言おう いおう とする 寒暑 かんしょ は する と 名詞 めいし の 二 に 語 ご で 言う ゆう する という 動詞 どうし に 寒 さむ さ を 添える そえる 雨 あめ を 残念 ざんねん なこととして 話す はなす 乾い かわい た 土地 とち では 雨 あめ は 恵み めぐみ なので、 話 はなし が 合わ あわ ない 雨 あめ はよいこととして 話す はなす 三 みっ つ 目 め は 言葉 ことば ではなく 感覚 かんかく の 問題 もんだい です。 日本 にっぽん 語 ご の「あいにくの 雨 あめ で」にあたる 言い いい 方 かた を、ギリシア 語 ご でそのまま 作る つくる と、 相手 あいて はきょとんとします。 雨 あめ が 降っ ふっ てよかった と 言う いう ほうが、ずっと 自然 しぜん に 受け取ら うけとら れます。 もう 一 ひと つ、 夏 なつ の 暑 あつ さについては 逆 ぎゃく です。ギリシアの 人 ひと も 夏 なつ の 暑 あつ さには 参っ まいっ ています。 暑い あつい ですね、と 言え いえ ば 必ず かならず 同意 どうい されます。 いちばん 安全 あんぜん な 話題 わだ