14.17 一覧の詩 — 七つの年齢と、五音節の始まり — Epoché
この篇でできるようになること ★ 一覧の詩 の読み方が分かる。 ★ 行の長さがばらける理由 が言える。 ★ Then でつなぐ 組み立てが見える。 ★ 同じ語を四度重ねて消す 終わり方が読める。 前提 : 特別編に門はありません。第 5 期まで済んでいれば、どこからでも読めます(目安は 3.40 まで/4.60 まで)。 読む前に ★ 特別編は 順番に読む必要がありません 。★ 1 篇が 1 作品 で、★ どの篇から始めてもかまいません。 ★ シェイクスピアは 英語の教養の二本柱の一つ です( 12.17 知編 )。★ All the world's a stage は、 いちばんよく引かれる一行 です——★ 引く人は この先を知らないことも多い ので、★ 通して読むと 印象が変わり ます 。 読む前に確かめること どこで置いたか ★ シェイクスピアが英語に残したもの ★ 12.17 知編 ★ 並べたら形をそろえる ★ 3.44 型編 比喩は死んだものと生きているもの 3.61 型編 ★ 場面を一行で。 ★ 森に逃れた人たちの食事の席 で、★ 皮肉ばかり言う男が 語り出し ます 。★ だれにも頼まれていません ——★ 14.11 英語の名文 の独白とも、 14.15 英語の名文 の演説とも違う 座談 です。 ★ 読編にも 同じ作者の芝居 があります ——★ 8.195 読編 ・ 8.196 読編 (『ハムレット』の独白と墓掘り) 。★ そちらは 韻文と散文が入れ替わるところ を見る篇 で、★ この篇は 別の芝居 です——★ 同じ見方がそのまま使えます 。 原文 原文は別の文書にあります(作品ページの「原文」)。本文は 213 語、★ 28 行 です。★ 文は 7 本 で、★ ほぼ 年齢ごとに一文 です。 ★ 数えられたのは 21 行 、★ 音節は 5 から 13 ——★ 幅が 8 音節 もあります。★ 14.11 英語の名文 は十と十一だけでした から、★ これは まるで違う姿 です。 全訳 原文の全訳です。この課程のために、原文に沿って訳しました。番号は原文の段落の番号で、原文と行き来できます。 この世はすべて舞台、 男も女も、みなただの役者にすぎない。 それぞれに退場があり、登場がある。 そして一人の人間は、生きているあいだに多くの役を演じる。 その幕は七つの年齢だ。まずは赤ん坊、 乳母の腕の中で、ぴいぴい泣いては吐いている。 次は、めそめそ泣く小学生、かばんを提げ、 朝の顔をてかてか光らせ、カタツムリのように這って、 しぶしぶ学校へ行く。それから恋する男、 かまどのようにため息をつき、悲しい恋の歌を 恋人の眉に捧げてこしらえる。次は兵士、 妙なののしり言葉でいっぱい、豹のようなひげをはやし、 名誉にはやきもち焼きで、けんかにはすぐかっとなり、 泡のような名声を求めて 大砲の口の中にまで飛び込む。それから裁判官、 上等な去勢鶏を詰め込んだ、立派な丸い腹をして、 厳しい目つきに、きちんと刈り込んだひげ、 賢い格言と、ありふれた例でいっぱい。 こうして彼は自分の役を演じる。六番めの年齢は移って やせこけて、スリッパをはいた老いぼれ役となる。 鼻にはめがね、腰には巾着、 若いころのずぼんは、大事に取っておいたものの、 縮んだすねには、ぶかぶかすぎる。そしてその太い男らしい声は、 また子どもの甲高い声へと戻ってゆき、 ぴいぴい、ひゅうひゅうと鳴る。すべての最後の場面、 この奇妙な、出来事に満ちた物語を締めくくるのは、 二度めの子ども返りと、まったくの忘却。 歯もなく、目もなく、味もなく、何もかもない。 語釈 帯の外の語は 39 語です。★ 多いのは 身につけるもの ( satchel ・ hose ・ spectacles ・ pouch )と、★ 体の部分 ( eyebrow ・ shank ・ treble )です。★ 七つの年齢を 持ち物と体で描いて いる ので、そういう語が並びます。 語(品詞) 意味 注 Jealous en 形 ねたみやすい。名誉にうるさい He was jealous of his brother's new bicycle. 彼は兄の新しい自転車をねたましく思いました。 Mewling en 動 弱く泣いている The mewling kitten curled up in the warm blanket. 弱く泣いている子猫は、温かい毛布に丸まりました。 Sans en 前 〜なしで。フランス語から入った語 He walked into the meeting sans any preparation at all. 彼は準備なしで会議に入っていきました。 Unwillingly en 副 いやいやと She unwillingly agreed to clean her messy little room. 彼女はいやいやと、散らかった小さな部屋を片付けることに同意しました。 ballad en 名 歌。恋の歌 The singer wrote a slow ballad about lost love. その歌手は、失われた恋についての静かな歌を書きました。 beard en 名 あごひげ The old sailor had a long grey beard. その年老いた船乗りは、長い灰色のあごひげを生やしていました。 bearded en 形 ひげを生やした A bearded man stood quietly at the back of the room. ひげを生やした男が、部屋の後ろで静かに立っていました。 belly en 名 腹 The dog rolled over so we could scratch its belly. 犬はひっくり返って、お腹をかいてもらおうとしました。 cannon's en 名 大砲の The cannon's loud roar echoed across the quiet valley. 大砲の大きな轟音が、静かな谷にこだましました。 capon en 名 去勢した雄鶏。太らせた鶏 The chef roasted a capon for the holiday feast. 料理人は、祝日のごちそうのために去勢鶏を焼きました。 childish en 形 子どもじみた Stop being so childish and finish your homework now. そんなに子どもじみたことをやめて、今すぐ宿題を終わらせなさい。 childishness en 名 子どもじみたこと His childishness annoyed everyone at the serious meeting. 彼の子どもじみたふるまいは、真面目な会議にいた皆を苛立たせました。 creeping en 形 這う A creeping vine slowly covered the old stone wall. 這うつる草が、古い石の壁をゆっくりと覆いました。 eventful en 形 出来事の多い It has been an eventful week for the whole family. 今週は、家族全員にとって出来事の多い一週間でした。 eyebrow en 名 まゆ She raised an eyebrow when she heard the strange news. 彼女はその奇妙な知らせを聞いて、まゆを上げました。 furnace en 名 かまど。ふいごの火 The blacksmith pumped the bellows until the furnace glowed red. 鍛冶屋は、かまどが赤く光るまでふいごを押しました。 hose en 名 ずぼん。脚に履くもの The actor wore colorful hose as part of his old costume. その役者は、古い衣装の一部として色とりどりのずぼんを履いていました。 lin'd en 形 詰めた。 lined を詰めた形 manly en 形 男らしい He gave a manly nod and shook my hand firmly. 彼は男らしくうなずいて、私の手をしっかり握りました。 mistress en 名 恋人( his mistress' eyebrow ) The mistress of the house greeted every guest warmly. その家の女主人は、すべての客を温かく迎えました。 oaths en 名 ののしりの言葉、誓いの言葉 The soldiers muttered oaths under their breath in anger. 兵士たちは、怒りで小声でののしりの言葉をつぶやきました。 oblivion en 名 忘れ去られること The old song slowly faded into complete oblivion. その古い歌は、ゆっくりと完全に忘れ去られていきました。 pantaloon en 名 老人役。痩せた老人 The actor played the pantaloon in the comic play. その役者は、その喜劇で老人役を演じました。 pard en 名 豹(ひょう) In the old poem, a fierce pard prowled the forest. その古い詩の中で、獰猛な豹が森を歩き回りました。 pouch en 名 小袋 He kept his coins in a small leather pouch. 彼は小銭を小さな革の小袋に入れていました。 puking en 動 吐いている The seasick passenger spent the whole trip puking over the rail. 船酔いした乗客は、旅の間ずっと手すりの外に吐いていました。 quarrel en 名 けんか( quick in quarrel =けんか早い) The two brothers quarrel over the smallest little things. その二人の兄弟は、ほんの些細なことで言い争います。 satchel en 名 肩掛けのかばん The boy carried his books in an old leather satchel. その少年は、古い革の肩掛けかばんに本を入れて運びました。 sav'd en 形 取っておいた。 saved を詰めた形 saws en 名 ことわざ、格言 Grandmother filled her letters with wise old saws about patience. 祖母は、辛抱についての賢い古いことわざで手紙をいっぱいにしました。 shank en 名 すね He bruised his shank on the edge of the low table. 彼は、低いテーブルの角ですねを打ちました。 slipper'd en 形 上履きを履いた snail en 名 かたつむり A tiny snail crawled slowly across the wet garden path. 小さなかたつむりが、濡れた庭の小道をゆっくりと這っていきました。 spectacles en 名 めがね Grandfather searched everywhere for his missing reading spectacles. おじいさんは、なくした読書用のめがねをあちこち探しました。 treble en 名 高い声 The young boy sang the treble part in the choir. その少年は、合唱団で高い声のパートを歌いました。 whining en 動 べそをかいている The whining puppy wanted to come inside from the rain. べそをかいている子犬は、雨から中に入りたがっていました。 whistles en 動 口笛のような音を出す The old kettle whistles loudly whenever the water boils. その古いやかんは、お湯が沸くたびに口笛のような大きな音を出します。 woeful en 形 悲しげな She wore a woeful expression after losing the match. 彼女は試合に負けたあと、悲しげな表情を浮かべていました。 youthful en 形 若々しい Despite his age, he still had a youthful energy. 彼は年を重ねても、まだ若々しい活気を持っていました。 一覧の詩 — 七つの年齢 ★ この二十八行は 7 つの段に分かれ ます 。 何番めか だれか 何で描くか ★ 一 ★ the infant ★ 泣き声と吐くこと ★ 二 ★ the whining school-boy ★ かばんと、朝の顔 三 the lover ため息と、恋の歌 ★ 四 ★ a soldier ★ ののしりと、ひげ ★ 五 ★ the justice ★ 丸い腹と、格言 六 the lean and slipper'd pantaloon めがねと、細ったすね ★ 七 ★ second childishness ★ 何も無いこと ★ 七つとも 同じ作り です——★ 「だれか」を名づけ、 持ち物か体つきを二つ足す 。★ これが 一覧の詩の骨 です( 3.44 型編 )。 ★ つなぎの語は Then です ——★ Then と And then が 合わせて 4 か所 。★ 時の順に並べているだけ で、★ 理由も因果もありません 。 ★ だからこの詩は 説明しません 。★ 並べるだけで、 読み手が自分で結ぶ ——★ 14.15 英語の名文 の演説と 同じ手 です。 行の長さがばらける ★ 一行めは 5 音節 しかありません。 All the world's a