理解には前提がある――ガダマーと解釈学 — Epoché
解説 先入見は、理解の出発点 ガダマーは、理解には先入見、つまり先立って持つ判断が関わると考える。何に注目するかも、これまでの経験や歴史から切り離せない。 先入見は正しいとは限らない。理解を歪める場合もあり、修正の対象となる。 出典1 やり取りで、前提が見えてくる 文章や相手とのやり取りでは、自分の予想に合わないことにも出会う。そこから、自分の前提を問い直せる。理解は一方が支配するのでなく、問題となる事柄に導かれる対話として考えられる。 相手の内面を完全に再現したり、自分の前提を全て消したりする方法ではない。 出典1 理解の文脈も、変わる 地平とは、ものの意味が見える広い文脈である。慣れたものと異なるものの出会いで、新しい意味の文脈が生まれる。地平の融合では、自分の理解も変化する。 違いが消え、全員が同じ意見になることではない。理解は最終的に完成せず、言語や歴史に閉じ込められる相対主義とも異なる。 出典1 理解の働き 変わりうる点 先立つ判断で捉える 見落としや歪み 対象とやり取りする 自分の前提 新しい文脈を得る 何が意味をもつか 理解のための区別。機械的な三段階や、完成へ進む一本道ではない。 参考文献 [1] Malpas, Jeff「Hans-Georg Gadamer」。 出典