見取り:ソフィストの言葉と説得/プラトンの知識・魂・政治のつながり — Epoché
解説 言葉で、人に働きかける ソフィストと呼ばれた教育者は、公の場で話す技術などを教えた。政治や法廷での発言への需要が、説得や議論の技法と結びついた。説得とは、相手に受け入れてもらう働き。 全員が同じ思想の学派ではない。著作の多くは失われ、理解にはプラトンの描写の影響がある。全員を詐術の使い手と決めつけない。 The Sophists 対話で、知識を探究する プラトンの多くの作品は対話の形をとる。考えを示すだけでなく、その難点や残る問いへ読者を導く。 登場人物の発言を、作者の最終見解や歴史上の本人の逐語発言にしない。作品全体を完成済みの一つの教義にまとめない。 Plato 人の正義から、都市へ 『国家』は、人の正義と都市の正義を結び、知識が統治にどう関われるかを問う。魂はここでは、考え・感情・欲求など人の働きを論じる対象。理性・気概(名誉などに関わる働き)・欲望という区別が導入される。例えば、飲みたい欲求と飲まない方がよいという判断の葛藤は、欲望と理性を分ける理由の一つになる。 三つを知性・感情・欲求へ単純に一対一対応させない。これは作品内の議論であり、知識を持つと称する人の支配の正しさを保証しない。 Plato’s Ethics and Politics in The Republic 問いをつなぎ、違いを残す 人を説得すること、何が善いかを知ろうとすること、人や都市をどう整えるかを、共通する問いとして見渡せる。 ソフィストからプラトンへ単純に進歩した図にはしない。『国家』と『法律』の政治像の関係にも検討が必要で、すべての作品が同じ立場だとは限らない。 Plato 言葉・知識・人と都市を、問いで見渡す 観点 考えること 言葉と説得 公の場で、どう受け入れてもらうか 対話と知識 何が善いか、考えを吟味する 人と都市の正義 人の働きと都市のあり方を結びつける 共有する問いを比べた編集上の見取り。人物全員の同一見解や、説得から知識への進歩の順序を示さない。 参考文献 Richard Kraut「Plato」。 出典 Eric Brown「Plato’s Ethics and Politics in The Republic」。 出典 C.C.W. Taylor; Mi-Kyoung Lee「The Sophists」。 出典