2.11 残る二つの形容詞の型と、比べる形 — Epoché
この 課 か でできるようになること 2.3 で 扱わ あつかわ なかった 形容 けいよう 詞 し の 二 ふた つの 型 かた を 使える つかえる 。 比べる くらべる 形 かたち と、いちばんを 表す あらわす 形 かたち を 作れる つくれる 。 不 ふ 規則 きそく な 比べ くらべ 方 かた をする 四 よん 語 ご を 知る しる 。 前提 ぜんてい : 2.10( 中動態 ちゅうどうたい の 現在 げんざい とアオリスト)。 第 だい 3 期 き の 最初 さいしょ の 課 か です。 2.3 で 形容 けいよう 詞 し の 基本 きほん の 型 かた を 学び まなび ました。オス、イ、オで 終わる おわる 型 がた です。この 課 か では 残る のこる 二 ふた つの 型 かた と、 比べる くらべる 形 かたち を 扱い あつかい ます。 表 ひょう — 残る のこる 二 ふた つの 型 かた 表 ひょう は 三 さん 行 ぎょう です。 左 ひだり が 型 かた の 名 な 、 真ん中 まんなか が 三 みっ つの 性 せい での 語尾 ごび 、 右 みぎ がその 型 かた に 入る はいる 語 ご です。 型 かた 三 みっ つの 性 せい での 語尾 ごび その 型 かた に 入る はいる 語 ご 2.3 で 学ん まなん だ 型 かた 男 おとこ はオス、 女 おんな はイかア、 中 なか はオ 良い よい 、 大きい おおきい 、 新しい あたらしい 。いちばん 数 すう が 多い おおい 男女 だんじょ が 同じ おなじ 型 かた 男 おとこ も 女 おんな もイス、 中 なか はエス 健康 けんこう な、 国際 こくさい 的 てき な。 改まっ あらたまっ た 語 ご に 多い おおい ユスで 終わる おわる 型 がた 男 おとこ はユス、 女 おんな はイア、 中 なか はユ 深い ふかい 、 広い ひろい 、 重い おもい 。 体 からだ で 感じる かんじる 性質 せいしつ に 多い おおい 二 ふた つ 目 め の 型 かた は 4.1 で 一 いち 度 ど 会い あい ました。 男女 だんじょ が 同じ おなじ 形 かたち になる 少数 しょうすう 派 は です。 改まっ あらたまっ た 語 ご や 学術 がくじゅつ 語 ご に 多く おおく 、 話し言葉 はなしことば ではあまり 出 で ません。 三 みっ つ 目 め の 型 かた には 性質 せいしつ があります。 体 からだ で 感じる かんじる ものを 表す あらわす 語 ご が 集まっ あつまっ ているのです。 深い ふかい 、 広い ひろい 、 重い おもい 、 鋭い するどい 、 厚い あつい 。 古い ふるい 層 そう の 語 ご なので、 語尾 ごび も 古い ふるい 形 かたち を 残し のこし ています。 比べる くらべる 形 かたち の 表 ひょう 比べる くらべる 形 かたち の 作り つくり 方 かた は 二 ふた つあります。 表 ひょう は 三 さん 行 ぎょう です。 作り つくり 方 かた どうするか 例 れい で 見る みる と 語 ご の 前 まえ に 一 いち 語 ご 置く おく もっと を 表す あらわす 語 ご を 形容 けいよう 詞 し の 前 まえ に 置く おく もっと 大きい おおきい 、もっと 安い やすい 。 話し言葉 はなしことば ではこちらが 多い おおい 語尾 ごび を 替える かえる テロス という 語尾 ごび に 替える かえる 大きい おおきい が μεγαλύτερος になる いちばんを 言う ゆう 比べる くらべる 形 かたち に 冠詞 かんし を 付ける つける いちばん 大きい おおきい 、いちばんよい 一 ひと つ 目 め と 二 ふた つ 目 め は どちらも 正しく ただしく 、 意味 いみ も 同じ おなじ です。 話し言葉 はなしことば では 前 まえ に 置く おく ほうが 多く おおく 、 書き言葉 かきことば では 語尾 ごび を 替える かえる ほうが 多い おおい 。 迷っ まよっ たら 前 まえ に 置く おく ほうを 使っ つかっ てください。 どの 形容 けいよう 詞 し にも 同じ おなじ ように 使え つかえ ます。 三 みっ つ 目 め に 注意 ちゅうい してください。 いちばん を 表す あらわす 専用 せんよう の 語 ご はありません。 比べる くらべる 形 かたち に 冠詞 かんし を 付ける つける だけです。だから いちばん 大きい おおきい と もっと 大きい おおきい は、 冠詞 かんし の 有無 うむ しか 違い ちがい ません。3.10 で 学ん まなん だ 冠詞 かんし の 働き はたらき が、ここでも 効い きい ています。 読み よみ 方 かた — 比べる くらべる 相手 あいて の 置き おき 方 かた 何 なん より 大きい おおきい のか、を 言う ゆう には 二 ふた つのやり 方 かた があります。 一 ひと つは 3.9 の 〜から を 表す あらわす 前置 ぜんち 詞 し を 使う つかう 方法 ほうほう です。あなたより 良い よい 、と 言う いう ときに 使い つかい ます。 出どころ でどころ の 語 ご が、 比べる くらべる 基準 きじゅん にもなる ——ギリシア 語 ご では、 比べる くらべる ことが「そこから 測る はかる 」ことなのです。 もう 一 ひと つは 〜より にあたる 別 べつ の 語 ご を 使う つかう 方法 ほうほう で、こちらは 節 ふし を 続ける つづける ときに 使い つかい ます。 思っ おもっ ていたより 難しい むずかしい 、のような 言い いい 方 かた です。 日本 にっぽん 語 ご 話者 わしゃ にとって、 一 ひと つ 目 め は 覚え おぼえ やすいはずです。 すでに 知っ しっ ている 前置 ぜんち 詞 し をもう 一 ひと つの 用途 ようと で 使う つかう だけ だからです。ギリシア 語 ご は、こういう 使い回し つかいまわし が 多い おおい 言語 げんご です。 不 ふ 規則 きそく な 四 よん 語 ご 比べる くらべる 形 かたち が 不 ふ 規則 きそく になる 語 ご が 四 よん つあります。 どれもよく 使う つかう 語 ご です。 良い よい の 比べる くらべる 形 かたち は καλύτερος 。 悪い わるい の 比べる くらべる 形 かたち は χειρότερος 。 大きい おおきい は μεγαλύτερος 、 小さい ちいさい は μικρότερος 。 後ろ うしろ の 二 ふた つは 規則 きそく どおりに 見え みえ ますが、 語幹 ごかん が 少し すこし 縮ん ちぢん でいます。 前 まえ の 二 ふた つは まったく 別 べつ の 語 ご に 見え みえ ます 。2.7 で 見 み た 不 ふ 規則 きそく の 動詞 どうし と 同じ おなじ で、 よく 使う つかう 語 ご ほど 昔 むかし の 形 かたち が 残る のこる のです。 頻出 ひんしゅつ 語 ご で 通す とおす 十 じゅう 文 ぶん あります。 訳 わけ は 本 ほん 課程 かてい で 起こし おこし た 日本 にっぽん 語 ご です。 文 ぶん 訳 わけ 見る みる ところ Αυτός έχει βαθιά φωνή. [1] あの 人 ひと は 低い ひくい 声 こえ をしています。 ユスの 型 かた 。 女性名詞 じょせいめいし に 合わせ あわせ てイアの 形 かたち Πόσο βαθιά; [2] どのくらい 深い ふかい のですか。 同じ おなじ 型 かた が 副詞 ふくし として 働い はたらい ている Πόσο πλατύ το κάνεις; [3] どのくらいの 幅 はば にしますか。 ユスの 型 かた 。 中性 ちゅうせい なのでユで 終わる おわる Η μουσική είναι διεθνής γλώσσα. [4] 音楽 おんがく は 国際 こくさい 的 てき なことばです。 男女 だんじょ が 同じ おなじ 型 かた 。 女性名詞 じょせいめいし に 付い つい ている Έχει πολλή πλάκα. [5] とても 面白い おもしろい です。 多い おおい を 表す あらわす 語 ご の 女性 じょせい の 形 かたち 。 形 かたち が 大きく おおきく 変わる かわる Είμαι καλύτερη από εσένα. [6] 私 わたくし はあなたより 優れ すぐれ ています。 不 ふ 規則 きそく な 比べる くらべる 形 かたち + 出どころ でどころ の 前置 ぜんち 詞 し Είμαι η καλύτερη. [7] 私 わたくし がいちばんです。 比べる くらべる 形 かたち に 冠詞 かんし 。それだけで いちばん になる Έχεις μεγαλύτερο αδερφό; [8] お 兄 あに さんはいますか。 年上 としうえ の を 大きい おおきい の 比べる くらべる 形 かたち で 言う ゆう Έχω δει χειρότερα. [9] もっとひどいものを 見 み たことがあります。 悪い わるい の 不 ふ 規則 きそく な 比べる くらべる 形 かたち 。 中性 ちゅうせい の 複数 ふくすう Έχεις τίποτα πιο φτηνό; [10] もっと 安い やすい ものはありますか。 前 まえ に 一 いち 語 ご 置く おく やり 方 かた 。4.8 で 会っ あっ た 形 かたち 八 よう つ 目 め に 注目 ちゅうもく してください。 年上 としうえ の 兄弟 きょうだい を、 大きい おおきい の 比べる くらべる 形 かたち で 言っ いっ ています。 4.2 で 大きい おおきい が 人 ひと については 年上 としうえ を 意味 いみ すると 学び まなび ました。 比べる くらべる 形 かたち になると、その 意味 いみ がはっきり 出 で ます。 日本 にっぽん 語 ご 話者 わしゃ の 近道 ちかみち 形容 けいよう 詞 し の 型 かた は 三 みっ つありますが、 覚える おぼえる 順 じゅん に 差 さ をつけてください 。2.3 の 型 かた が 圧倒 あっとう 的 てき に 多く おおく 、 残る のこる 二 ふた つは 合わせ あわせ ても 一 ひと 割 わり ほどです。 比べる くらべる 形 かたち は、 前 まえ に 一 いち 語 ご 置く おく やり 方 かた だけ 覚えれ おぼえれ ば 足り たり ます 。どの 形容 けいよう 詞 し にも 同じ おなじ ように 使え つかえ 、 間違い まちがい ようがありません。 語尾 ごび を 替える かえる やり 方 かた は、 読む よむ ときに 分かれ わかれ ばよい 段階 だんかい です。 ただし 不 ふ 規則 きそく な 四 よん 語 ご だけは、 両方 りょうほう の 形 かたち を 覚え おぼえ てください 。よい、 悪い わるい 、 大きい おおきい 、 小さい ちいさい 。この 四 よん 語 ご は 前 まえ に 一 いち 語 ご 置く おく 形 かたち をあまり 使わ つかわ ず、 不 ふ 規則 きそく な 形 かたち のほうがふつうに 出 で ます。 もう 一 ひと つ、 日本 にっぽん 語 ご との 違い ちがい を 書い かい ておきます。 日本 にっぽん 語 ご には 比べる くらべる 専用 せんよう の 形 かたち がありません。 大きい おおきい は、 比べ くらべ ていても 比べ くらべ ていなくても 大きい おおきい のままで、「より」「もっと」「いちばん」といった 副詞 ふくし を 足し たし て 区別 くべつ します。ギリシア 語 ご も 前 まえ に 一 いち 語 ご 置く おく やり 方 かた ならそれと 同じ おなじ ですが、 語尾 ごび を 替える かえる やり 方 かた は 日本 にっぽん 語 ご に 対応 たいおう するものがありません 。 形容 けいよう 詞 し そのものが 姿 すがた を 変える かえる ので、 初めて はじめて 見る みる と 別 べつ の 語 ご に 見え みえ ます。 読む よむ ときの 手がかり てがかり を 一 ひと つ。 テロス という 語尾 ごび が 見え みえ たら、それは 比べる くらべる 形 かたち です。 そして、その 前 まえ に 冠詞 かんし があれば いちばん、 無けれ なけれ ば もっと。 二 ふた つの 目印 めじるし を 続け つづけ て 見る みる だけで、 比較 ひかく の 文 ぶん はほどけます。 読 よみ 編 へん の 読み物 よみもの では、この 形 かたち が 説明 せつめい 文 ぶん にも 物語 ものがたり にもよく 出 で てきます。 そして、 比べる くらべる 形 かたち は 名詞 めいし にも 一致 いっち します 。3.10 で 学ん まなん だとおり、 形容 けいよう 詞 し である 以上 いじょう 、 性 せい と 数 かず と 格 かく に 合わせ あわせ て 語尾 ごび が 動く うごく 。 比べる くらべる 形 かたち になっても、その 規則 きそく は 消え きえ ません。 覚える おぼえる ことが 増える ふえる のではなく、 同じ おなじ 規則 きそく が 別 べつ の 形 かたち にも 掛かる かかる だけ です。 練習 れんしゅう 練習 れんしゅう 1 — どの 型 かた か 次 つぎ の 形容 けいよう 詞 し は、 三 みっ つの 型 かた のどれですか。 答え こたえ はこの 課 か の 最後 さいご にあります。 健康 けんこう な 深い ぶかい 新しい あたらしい 国際 こくさい 的 てき な 練習 れんしゅう 2 — 比べる くらべる 形 かたち を 作る つくる 次 つぎ の 形容 けいよう 詞 し の 比べる くらべ