見取り:クザーヌス・フィチーノ/モンテーニュと懐疑/科学革命と既存の学問の継承 — Epoché
解説 人が知ることの、限界と働き クザーヌスは、人の知を神の知との関係で考えた。神が存在を生むのに対し、人はものを知るための概念を作る。概念は、ものを捉えるための考え。人の知は限定された似姿とされる。 概念を作れば現実のものを自由に作れる、という話ではない。当時の神学的な枠組みを切り捨てない。 出典2 古典を訳し、判断を働かせる フィチーノはプラトンをギリシア語からラテン語へ訳し、注解を書き、古典を自分の時代の文化や宗教と結びつけた。モンテーニュの『エセー』は、さまざまな意見を別の観点から比べ、自分の判断を働かせる試みである。 注解は著作を説明し検討する文章。翻訳は中立な語の置換だけではない。モンテーニュも古代懐疑主義をそのまま反復したとはせず、単なる真理否定や相対主義と同一視しない。 出典3 ・ 出典4 新しい探究と、続いている学問 新しい発見や理論は、受け継いだ学問を問い直した。一方、大学でアリストテレスを読む営みも続き、新しい考えを取り込んだ。変化と継承を一緒に見る。 科学革命を無知な過去からの一挙の断絶や、一人の発見だけの成果としない。教えることと、教説への無条件の同意も別。 出典1 再読と探究の、多様な営み 観点 この課で見る営み 知る働き 人の概念と知の限界 古典の解釈 翻訳し、今の文化に結びつける 判断の吟味 意見を別の観点から比べる 変化と継承 新しい探究と続く学問 人物を一列の進歩へ並べず、異なる問題と背景を残した見取り。 参考文献 [1] Lines, David「Aristotelianism in the Renaissance」。 出典 [2] Miller, Clyde Lee「Cusanus, Nicolaus [Nicolas of Cusa]」。 出典 [3] Celenza, Christopher S.「Marsilio Ficino」。 出典 [4] Foglia, Marc; Ferrari, Emiliano「Michel de Montaigne」。 出典