他者とともに学ぶ――アダムズと民主主義の実践 — Epoché
解説 住民と暮らし、経験から考える アダムズはシカゴのハル・ハウスで近隣住民と生活し、経験を聞き、活動を試して知識を捉え直した。他の哲学者の理論をただ実行する人でなく、経験と省察から考えを生んだ哲学者でもある。省察は、経験を振り返り捉え直すこと。 支援者が一方的に正解を与え、住民をただの研究対象にする図ではない。 出典1 他者を語るとき、自分も修正される 近隣について語るとき、住民を同席させた。自分より事情を知る聞き手がいることを意識し、早い一般化を抑えるためだった。他者の立場を学ぶことは、自分の見方も問い直す。 話を聞くだけで他者の経験を完全に所有できるとはしない。現代の立場認識論という学説名を本人が使ったわけでもない。 出典1 少数の成功で、進歩と言えるか 進歩を少数の突出した成功だけで測らず、多くの人がともに得る改善として考えた。周縁の人々も自分の必要を表し、制度を変えることへ参加する民主主義を目指す。 慈善を無価値と否定せず、一時の援助だけで不平等が解消するとも言わない。こうした改革で十分かには議論がある。 出典1 問いと関係の見取り 観点 学び直すこと 住民と生活する 必要を一方的に決めない 住民とともに語る 早い一般化を抑える 共通の改善を目指す 少数の成功だけで進歩を測らない 本人の活動と考えの整理。声を聞けば自動的に全問題が解決する、という表ではない。 参考文献 [1] Hamington, Maurice「Jane Addams」。 出典