8.14 Telling a Friend about Japan — 日本を紹介する I — Epoché
この篇でできるようになること 英語だけで書かれた 319 語の文章を、辞書を引かずに最後まで読める。 like が「好き」ではなく「〜のような」で使われている所を、原文の中で見分けられる。 than ・ the same as を使って、二つのものを比べる形が読める。 自分の国を説明するときに、相手の知っているものを足場にする言い方が分かる。 319 語を 1 分あたり 120 語(2 分 40 秒)で読み切れる。 前提 : 8.13 まで。 読編「読」の第 14 篇です。語り手は 8.1 読編 〜 8.11 読編 と同じケン。こんどは日本を外から来た人に説明する話で、319 語あります。第 1 篇は 251 語、第 11 篇は 311 語でしたから、第 1 篇から 68 語ぶん長くなりました。第 16 篇では 350 語ほどになります。 この篇には、この課程がずっと言ってきたことがそのまま出てきます。 通じる英語に要るのは、難しい語ではありません。 自分の国を説明するのに、ケンが使っている語は基本語の上位 600 語と、宣言した 12 語だけです。そのかわりに使っているのが、相手がもう知っているものと比べる言い方です。「思っていたより長い」「自分の国とは同じではない」「大きな市よりこの町に近い」——どれも、相手の頭の中にあるものを一つ持ってきて、そこからの差で言っています。 この篇で宣言した帯の外の語は 12 語です。うち 5 語が題の語—— Japan ・ Japanese ・ island ・ north ・ south 。残りの 7 語( English ・ sea ・ mountain ・ map ・ station ・ river ・ bridge )は、 8.3 読編 ・ 8.5 読編 ・ 8.7 読編 で宣言した語をそのまま引き継いだものです。同じ町・同じ人の話を続けているので、宣言の数は篇が進んでも増えつづけません。じっさい、 8.1 読編 から 8.11 読編 までで宣言がいちばん多かったのは 8.9 の 14 語で、この篇の 12 語はそれより少なくなっています。 顔ぶれを見ておきます。はじめの三語( Japan ・ Japanese ・ English )には 順位がありません 。国と人と言語の名まえは、どれだけよく使われても語彙表の数える対象に入らないからです。「順位なし」は「難しい」という意味ではなく、「表の外にいる」という意味です。残りの 9 語には順位があり、いちばん上でも station の 709 番。帯 600 のすぐ外というわけではありません。「カタカナとの差」の欄が埋まっている 6 語は カタカナの相棒が語彙表に載っている語 で、欄が「—」の 6 語は載っていないというだけです。 station en 帯の順位 709 番 カタカナとの差 ステーション → ●○ (5 拍を 2 音節に) From my station there are two trains an hour to the city, and they leave at the minute they say they will. わたしの駅からは市へ行く電車が一時間に二本あって、出ると言っている分きっかりに出ます。 The mountains stand on both sides, the river runs under the bridge, and the one street goes down from the station to the water. 山が両側に立ち、川が橋の下を流れ、一本きりの通りが駅から水ぎわへ下っていきます。 sea en 帯の順位 987 番 カタカナとの差 — I showed her that Japan is not one land but a line of islands in the sea. 日本は一つづきの陸ではなく、海に並ぶ島の連なりなのだと見せました。 Mountains cover most of the country, so almost all of the people live in a small part of it, on the low land near the sea. 山がこの国のほとんどをおおっているので、人のほとんどはその小さな一部に、海の近くの低い土地に住んでいます。 south en 帯の順位 1,159 番 カタカナとの差 — It is long from the north to the south. 北から南まで長い国です。 Birds fly south in the winter. [1] 鳥は冬になると南へ飛んでいきます。 river en 帯の順位 1,176 番 カタカナとの差 リバー → ●○ (3 拍を 2 音節に) The mountains stand on both sides, the river runs under the bridge, and the one street goes down from the station to the water. 山が両側に立ち、川が橋の下を流れ、一本きりの通りが駅から水ぎわへ下っていきます。 north en 帯の順位 1,205 番 カタカナとの差 ノース → ● (3 拍を 1 音節に) It is long from the north to the south. 北から南まで長い国です。 map en 帯の順位 1,212 番 カタカナとの差 マップ → ● (3 拍を 1 音節に) The next week I put a map on the table between us. 次の週、わたしは二人のあいだの机に地図を広げました。 The map is on the wall. [2] 地図は壁に貼ってある。 island en 帯の順位 1,214 番 カタカナとの差 — I showed her that Japan is not one land but a line of islands in the sea. 日本は一つづきの陸ではなく、海に並ぶ島の連なりなのだと見せました。 mountain en 帯の順位 1,245 番 カタカナとの差 マウンテン → ●○ (5 拍を 2 音節に) Then I put my hand on the mountains. それからわたしは、山のところに手を置きました。 He's used to mountain climbing. [3] 彼は登山になれている。 bridge en 帯の順位 1,546 番 カタカナとの差 ブリッジ → ● (4 拍を 1 音節に) The mountains stand on both sides, the river runs under the bridge, and the one street goes down from the station to the water. 山が両側に立ち、川が橋の下を流れ、一本きりの通りが駅から水ぎわへ下っていきます。 Japan en 帯の順位 順位なし カタカナとの差 — Last week she asked me what Japan is like, and I did not have a good answer for her. 先週、彼女はわたしに日本はどんな所かとたずねましたが、うまく答えられませんでした。 She asked me why the Japanese say the family name first, and I did not know. 彼女は、日本人はなぜ名字を先に言うのか、とたずねましたが、わたしには分かりませんでした。 Japanese en 帯の順位 順位なし カタカナとの差 — She asked me why the Japanese say the family name first, and I did not know. 彼女は、日本人はなぜ名字を先に言うのか、とたずねましたが、わたしには分かりませんでした。 English en 帯の順位 順位なし カタカナとの差 — She is from another country, and she teaches English at my mother's school. 彼女はよその国から来ていて、母の学校で英語を教えています。 I have a few English books. [4] 私は英語の本を少し持っている。 読む前に 語り手はケン、二十歳。山にはさまれた小さな市で母・父と三人で住み、駅から川へ下りていく通りの本屋で働いています( 8.1 読編 〜 8.11 読編 の続きです)。母は町の学校の先生、父は隣の市の会社へ電車で通っています。原文にケンの名は出てきません。人の名前は一つも出てこないので、「わたし」と「彼女」を追えば読めます。 起こることはこれだけです。四月に、よその国から来た女の人が店に入ってくる。彼女は母の学校で英語を教えていて、土曜ごとに店に寄るようになる。ある日「日本はどんな所か」とたずねられ、ケンはうまく答えられない。次の週、机に地図を広げて説明しなおす。そして最後に、答えられない問いが一つ残ります。 この篇は 6 段落あり、 段落ごとに見ている範囲が狭くなっていきます 。地図の上の国ぜんたい、山と人の住むところ、市と市のあいだ、そして自分の町ひとつ。説明というものは、たいてい大きいところから小さいところへ降りていきます。どこまで降りたかを目で追いながら読んでください。 読みどころは 比べて言うこと です。自分の国を知らない相手に説明するとき、いちばん役に立つのは特別な語ではありません。相手がもう知っているものを一つ持ってきて、それとの差で言うことです。この篇には like が三回、 than が二回、 the same as が一回出てきます。どれも「相手の知っているもの」に話をつなぐ道具です。使われている型は型編の 8 課の範囲だけです。 原文 原文は別の文書にあります(作品ページの「原文」)。6 段落・23 文・319 語です。冒頭はこう始まります。 A woman came into the shop in April. 先に原文だけを、辞書も訳も見ずに最後まで読んでください。分からないところがあっても止まらず、最後まで行ってから戻ります。それが済んでから、下の「語釈」「構文の骨」「訳」を見ます。この順を守ってください。訳を先に見ると、訳を読んで英語を読まない癖がつきます。 語釈 この篇に範囲外の語は 0 語です。下の 22 語のうち、はじめの 12 語が この篇が宣言した帯の外の語 ——読み手にとって本当に新しいのはここだけです。続く 10 語は 知っているのに文の中で意味が動く語 で、どれも帯 600 の中にあります。「この文ではこの意味」という形で確かめてください。 Japan en 名詞 日本。語彙表に順位が無いので、この篇が題の語として宣言した Last week she asked me what Japan is like, and I did not have a good answer for her. 先週、彼女はわたしに日本はどんな所かとたずねましたが、うまく答えられませんでした。 Japanese en 名詞・形容詞 日本人/日本の。 the Japanese と the を付けると「日本人というもの全体」を指す。人ひとりのことではない She asked me why the Japanese say the family name first, and I did not know. 彼女は、日本人はなぜ名字を先に言うのか、とたずねましたが、わたしには分かりませんでした。 English en 名詞 英語。 she teaches English で「英語を教えている」。 8.5 読編 で宣言した語をそのまま引き継いだ She is from another country, and she teaches English at my mother's school. 彼女はよその国から来ていて、母の学校で英語を教えています。 island en 名詞 島。 a line of islands in the sea で「海に並ぶ島の連なり」。つづりに s があるが、この s は読まない I showed her that Japan is not one land but a line of islands in the sea. 日本は一つづきの陸ではなく、海に並ぶ島の連なりなのだと見せました。 north en 名詞 北。 from the north to the south で「北から南まで」。方角を指すときは the が付く It is long from the north to the south. 北から南まで長い国です。 south en 名詞 南。 It is long from the north to the south で「北から南まで長い」。北と対にして国の長さを言うために使っている。 north と同じく、終わりは th の音 It is long from the north to the south. 北から南まで長い国です。 sea en 名詞 海。 a line of islands in the sea 、 the low land near the sea 。 8.7 読編 で宣言した語の引き継ぎ Mountains cover most of the country, so almost all of the people live in a small part of it, on the low land near the sea. 山がこの国のほとんどをおおっているので、人のほとんどはその小さな一部に、海の近くの低い土地に住んでいます。 mountain en 名詞 山。 Mountains cover most of th