5.19 小説の一場面 — 台詞と地の文が交互に来る — Epoché
この課で聞き取れるようになること ★ 台詞と地の文の切り替わり を、声で取れる。 ★ 長さそのものが合図 になることが分かる。 間接話法のところで 声が変わらない ことに気づける。 台詞で 語が落ちる のを、落ちたまま受け取れる。 前提 : 5.18 まで。型は 3.32 まで。読は 8.72 まで。 聞く前に 第 3 期の聞編で置いた聞き方は六つありました( 5.18 聞編 のまとめ)。★ どれも、一人の語り手を相手にしたもの でした。 小説の一場面は違います。 語り手がいて、その中に人物が入ってきます 。★ 声が二重になる のです。 ★ けれども、これは聞く側にとって助けです。 切り替わりが 音ではっきり分かる からです。意味を待たなくても、 声が変わった瞬間に「台詞だ」と分かります 。 三つの合図 どこを聞くか 台詞なら 地の文なら ★ 声 ★ 変わる 。高さと速さが動く 平ら。同じ調子が続く ★ 長さ ★ 短い 。三語や四語 長い。十語をこえることもある 文の形 ★ 問いと命令が多い 言い切りの文が続く ★ 三つとも、意味が分からなくても取れます。 だから、 知らない語だらけの場面でも、「いま誰かがしゃべった」ことは分かります 。 これが、この課でいちばん大事なところです。★ 切り替わりを取れれば、話の骨は追えます。 中身が半分しか取れなくても、 誰と誰が何回やりとりしたか は分かります。 知っておく語 台本に出る語のうち、気をつけておきたいものを先に出します。これらは 伏せずに見えるまま にしてあります。 知っておく語 意味 この課での出どころ a knock at the door 扉をたたく音 一つめの場 Who is it? どなたですか 同じところ。★三語の台詞 in surprise 驚いて 二つめの場 asked me to help 助けてくれと頼んだ 同じところ。★間接話法 had better go 行ったほうがよい 三つめの場 聞き方 この課では、聞きながら 「地」か「台」かだけを判じます 。意味は後回しでかまいません。 聞こえたもの どう判じるか なぜ ★三語か四語で切れた ★ 台詞 台詞は短い ★声が上がって終わった ★ 台詞 問いが多い 平らなまま長く続いた 地の文 語り手の声 ★ said ・ asked が聞こえた ★ 地の文 台詞を包んでいる語 ★ 四つめに気をつけてください。 He asked me to help … は 地の文 です。頼んだのは人物ですが、 語っているのは語り手 です。 8.62 読編 で「間接話法では声を変えない」と置きました。★ これは、その聞く側です。 声が変わらないので、 地の文として受け取れば正しい 。 ★ 切り替わりを数えてください。 この台本には、 台詞が三つ 入っています。それが取れれば、この課は通っています。 問い 台本を三回聞いてから答えてください。 台本は答えを出すまで読まないこと。 場面はいくつありますか。切れ目はどこで分かりましたか。 ★ 台詞はいくつありましたか。 いちばん短い文は何語でしたか。それは台詞でしたか、地の文でしたか。 一つめの場で、最初に聞こえたのは 音 でしたか、 人の声 でしたか。 ★二つめの場の三文めは、 台詞ですか、地の文ですか 。どう判じましたか。 三つめの場で、 誰が誰に 「行ったほうがよい」と言いましたか。 練習 台本の 3 つの場を、行を押して音を聞いてから続けて 音読 する。★ 台詞のところだけ声を変えて 読む。地の文は平らに。3 周する。3 周目は一つめの場を、音声に重ねて シャドーイング する。 ★ 切り替わりを取る練習 。台本を一度だけ聞き、聞きながら紙に 「地」か「台」 だけを書く。意味は取らなくてよい。聞き終わったら、 並びが合っているか を確かめる。 ★ 逆をやる練習 。こんどは 台詞のところだけ声を変えずに 台本を読んでみる。★ どれが台詞か分からなくなる のを、自分の耳で確かめてください。 この課のまとめ ★ 小説の一場面では、地の文の中に台詞が挟まる。 声が二重になる。 ★ 切り替わりは、意味を待たずに取れる。 合図は三つ—— 声・長さ・文の形 。 ★ 台詞は短く、地の文は長い。 長さそのものが合図になる。 ★ said ・ asked が聞こえたら 地の文 。台詞を包んでいる語だから。 ★ 間接話法のところでは、声が変わらない ( 8.62 読編 )。地の文として受け取れば正しい。 ★ 中身が半分しか取れなくても、誰と誰が何回やりとりしたかは分かる。 台詞では語が落ちる。 落ちたまま受け取る 。 次の課へ 次の課は 5.20 、 インタビュー です。★小説の一場面では、語り手が 切り替わりを知らせて くれました。インタビューには、語り手がいません。 二人の声だけ です。★そして、 問う側と答える側で、話し方がまるで違います ——問いは短く、答えは長い。その差が、聞く手がかりになります。 答え 三つです。切れ目は、 間の長さ で分かります。場と場のあいだには、文と文のあいだより 長い間 が入ります。 ★ 三つです。 「どなた」「入りなさい」「何の用ですか」。★三つとも 短く、問いか命令 です。台詞の特徴がそのまま出ています。 ★ 三語で、台詞です。 Who is it? 。★地の文でこれほど短い文は、めったに出ません。 短さそのものが、台詞の印 です。 ★ 音です。 扉をたたく音から始まります。★ 場面は、音から始まることが多い ——人が入ってくる前に、 何かが起きた ことを知らせるためです。 ★ 地の文です。 「助けてくれと頼んだ」——頼んだのは人物ですが、 語っているのは語り手 です。★判じ方は二つ。 asked が聞こえたこと、そして 声が変わらなかった こと。★どちらか一つでも取れれば正しく判じられます。 ★ 相手が「わたし」に言いました。 けれども、これも 地の文 です。「彼は、あなたは行ったほうがよいと言った」——★ 台詞を、語り手が伝え直して います。★だから、 ここでも声は変わりません 。この一文が取れたなら、この課でいちばん難しいところを通っています。 台本 答えを出してから読んでください。読むときは、 台詞に印を付けながら 読むこと。 There was a knock at the front door. [1] Who is it? [2] Come into the room. [3] He looked at me in surprise. [4] What do you want? [5] He asked me to help him. [6] He asked me who I was. [7] He said that you had better go. [8] I turned away as if I didn't like her. [9] 参考文献 Tatoeba 文 #239516(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/239516 Tatoeba 文 #428379(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/428379 Tatoeba 文 #319544(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/319544 Tatoeba 文 #295385(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/295385 Tatoeba 文 #1622(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/1622 Tatoeba 文 #297644(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/297644 Tatoeba 文 #288154(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/288154 Tatoeba 文 #69442(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/69442 Tatoeba 文 #261343(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/261343