1.3 強勢音 — 舌の奥を引いて出す 4 つの子音 — Epoché
この 課 か でできるようになること 舌 した の 奥 おく を 引い ひい て 出す だす 4 つの 子音 しいん を、それぞれ 出せる だせる 。 この 4 つが 隣 となり の 母音 ぼいん の 響き ひびき を 変える かえる ことを、 耳 みみ で 確かめ たしかめ られる。 相手 あいて になる 4 字 じ との 最小 さいしょう の 対 たい を、 意味 いみ とともに 言える いえる 。 前提 ぜんてい : 1.2( 咽頭音 いんとうおん ) 子音 しいん が 母音 ぼいん に 色 いろ をつける 0.5 課 か で、サード・ダード・ターゥ・ザーゥの 4 字 じ はスィーン・ダール・ターゥ・ザールとひとつずつ 対 たい になっていると 言い いい ました。この 課 か ではその 音 おと を 作り つくり ます。 作り つくり 方 かた は 4 つとも 同じ おなじ です。 相手 あいて の 音 おと を 出す だす 構え かまえ のまま、 舌 した の 奥 おく を 喉 のど のほうへ 引き ひき ます 。 舌先 したさき の 位置 いち は 変え かえ ません。 変える かえる のは 奥 おく だけです。すると 口 くち の 中 なか の 空間 くうかん の 形 かたち が 変わり かわり 、 音 おと がこもって 重く おもく 響き ひびき ます。 咽頭音 いんとうおん より 易しい やさしい 理由 りゆう が 二 ふた つあります。ひとつは、 舌先 したさき の 位置 いち が 相手 あいて の 音 おと と 同じ おなじ なので、ゼロから 作る つくる 必要 ひつよう がないこと。もうひとつは、 結果 けっか が 耳 みみ ではっきり 分かる わかる ことです。 後者 こうしゃ が 大切 たいせつ です。この 4 つは、 自分 じぶん の 音 おと だけでなく 隣 となり の 母音 ぼいん の 響き ひびき まで 変え かえ ます 。アはオに 近く ちかく 、イはエに 近く ちかく 、ウはより 奥まっ おくまっ て 聞こえ きこえ ます。だから 聞く きく ときは、 子音 しいん そのものを 聞き取れ ききとれ なくても、 母音 ぼいん の 色 いろ が 沈ん しずん でいたらそこに 強勢音 きょうせいおん がある と 見当 けんとう が 付き つき ます。この 二 に 段 だん 構え かまえ が、 強勢音 きょうせいおん を 扱い あつかい やすくしています。 出し だし 方 かた 4 つとも 同じ おなじ 動き うごき なので、 代表 だいひょう としてサードで 手順 てじゅん を 書き かき ます。 残り のこり の 3 つは、 相手 あいて の 音 おと を 出し だし てから 同じ おなじ 動き うごき を 加える くわえる だけです。 サード — スィーンから 作る つくる 日本語 にほんご の「ス」を、 口 くち を 横 よこ に 引い ひい て 息 いき だけで 出し だし ます。これがスィーンの 構え かまえ です。 舌先 したさき はそのまま 動かさ うごかさ ずに、 舌 した の 奥 おく だけを 喉 のど のほうへ 引き ひき ます 。 舌 ぜつ 全体 ぜんたい が 後ろ うしろ へ 下がる さがる のではなく、 盛り上がっ もりあがっ た 奥 おく が 後退 こうたい する 感じ かんじ です。 同じ おなじ 息 いき を 通す とおす と、こもった 重い おもい 「ス」になります。これがサードです。 そのまま 母音 ぼいん のアへ 抜け ぬけ てみてください。 アがオに 近く ちかく 聞こえ きこえ たら 、 正しく まさしく 引け ひけ ています。 ダード・ターゥ・ザーゥ — 相手 あいて から 作る つくる ダードはダールから。「ダ」を 出す だす 構え かまえ のまま 舌 した の 奥 おく を 引き ひき ます。 ターゥはターゥ( 小さな ちいさな 歯 は のほう)から。「タ」を 出す だす 構え かまえ のまま 舌 した の 奥 おく を 引き ひき ます。 ザーゥはザールから。 舌先 したさき を 上 うえ の 歯 は にあてた 濁っ にごっ た 音 おと を 出す だす 構え かまえ のまま、 舌 した の 奥 おく を 引き ひき ます。 どれも、 続く つづく 母音 ぼいん の 色 いろ が 沈む しずむ かどうかで 確かめ たしかめ ます。 うまくいかないときは、 先 さき に 母音 ぼいん から 作る つくる 方法 ほうほう があります。「オ」と 言う いう つもりで 舌 した の 奥 おく を 引い ひい た 形 かたち を 作り つくり 、その 形 かたち のまま「ア」と 言っ いっ てみてください。オとアのあいだの、こもった 音 おと が 出 で ます。この 舌 した の 形 かたち のまま 子音 しいん を 足す たす と 強勢音 きょうせいおん になります。 アラビア 語 ご の 話し手 はなして はこの 4 つを 誇り ほこり にしていて、0.5 課 か で 触れ ふれ たとおり、 自分 じぶん の 言語 げんご をダードの 名 な で 呼ぶ よぶ ことがあります。ほかの 言語 げんご にこの 音 おと が 無い ない ことが、その 理由 りゆう です。 最小 さいしょう の 対 たい 相手 あいて の 4 字 じ との 最小 さいしょう の 対 たい です。 字 じ が 変わる かわる ので 意味 いみ も 変わり かわり ます 。 読み上げ よみあげ の 音声 おんせい で、 母音 ぼいん の 色 いろ の 違い ちがい に 注意 ちゅうい して 聞い きい てください。 この 課 か の 音 おと まぎれる 音 おと 意味 いみ صَيْف サイフ سَيْف サイフ 夏 なつ / 剣 けん صَار サーラ سَار サーラ 〜になった/ 歩い あるい た طِين ティーン تِين ティーン 泥 どろ /いちじく ضَلّ ダッラ دَلّ ダッラ 道 みち に 迷っ まよっ た/ 指し示し さししめし た ظَلّ ザッラ ذَلّ ザッラ 〜のままだった/ 卑しく いやしく なった 夏 なつ と 剣 けん の 対 たい は、アラビア 語 ご の 教科 きょうか 書 しょ に 必ず かならず 出 で てくる 例 れい です。カタカナではどちらもサイフですが、 夏 なつ のほうは 母音 ぼいん が 沈ん しずん で「ソイフ」に 近く ちかく 聞こえ きこえ ます。この 違い ちがい が 聞き取れれ ききとれれ ば、 強勢音 きょうせいおん は 身 み についています。 泥 どろ といちじくの 対 たい も 同じ おなじ です。 泥 どろ のほうはイがエに 寄っ よっ て「テーン」に 近く ちかく 響き ひびき ます。 語 ご で 通す とおす 強勢音 きょうせいおん を 含む ふくむ 頻出 ひんしゅつ 語 ご です。 母音 ぼいん の 色 いろ がどう 変わる かわる かを 添え そえ ました。カタカナと 実際 じっさい の 響き ひびき のずれを、 読み上げ よみあげ の 音声 おんせい で 確かめ たしかめ てください。 語 ご 意味 いみ 注 ちゅう صَيْف ar サイフ 夏 なつ 音 おと の 出る でる 場所 ばしょ アがオに 寄っ よっ て「ソイフ」に 近い ちかい ذهب صديقي إلى أمريكا هذا الصيف. [1] 私の友人がこの夏アメリカへ行った。 أبي لا يحب حر الصيف. [2] 父は、夏の暑さが嫌いです。 مِصْر ar ミスル エジプト 音 おと の 出る でる 場所 ばしょ イがエに 寄っ よっ て「メスル」に 近い ちかい طَبِيب ar タビーブ 医者 いしゃ 音 おと の 出る でる 場所 ばしょ アがオに 寄っ よっ て「トビーブ」に 近い ちかい قررَتْ أن تصبح طبيبة. [3] 彼女は医者になろうと決心した。 عزم على أن يصبح طبيباً. [4] 彼は医者になる決心をした。 مَطَار ar マタール 空港 くうこう 音 おと の 出る でる 場所 ばしょ 2 つのアが 両方 りょうほう とも 沈む しずむ كيف أصل إلى هناك من المطار؟ [5] そちらへは空港からどのように行けば良いのですか。 هي تعمل في المطار. [6] 彼女は空港で働いている。 أَبْيَض ar アブヤド 白い しろい 音 おと の 出る でる 場所 ばしょ 語末 ごまつ のダードで 母音 ぼいん が 沈む しずむ نَظِيف ar ナジーフ 清潔 せいけつ な 音 おと の 出る でる 場所 ばしょ イがエに 寄る よる عليك أن تبقي غرفتك نظيفة. [7] 自分の部屋はいつもきれいにしておかなければいけないよ。 يمكنك استعارة هذا الكتاب بشرط أن تبقيه نظيفاً. [8] その本を汚さないように扱ってくれるなら、貸してあげるよ。 ضَيْف ar ダイフ 客 きゃく 音 おと の 出る でる 場所 ばしょ 夏 なつ のサイフと 並べ ならべ て 聞く きく と 分かり わかり やすい 日本語話者 にほんごわしゃ がつまずくところ 濁点 だくてん の 感覚 かんかく で 近づこう ちかづこう とする。 サードは サ行 さぎょう を 濁ら にごら せた 音 おと ではありません。 舌 した の 奥 おく の 位置 いち が 違う ちがう 別 べつ の 子音 しいん です。 濁点 だくてん だと 思っ おもっ ていると、いつまでも 身 み につきません。 舌先 したさき まで 動かし うごかし てしまう。 動かす うごかす のは 舌 した の 奥 おく だけです。 舌先 したさき も 後ろ うしろ へ 引く ひく と、まったく 別 べつ の 音 おと になります。 鏡 きょう を 見 み て、 舌先 したさき の 位置 いち が 変わっ かわっ ていないことを 確かめ たしかめ てください。 母音 ぼいん の 色 いろ を 無視 むし する。 強勢音 きょうせいおん を 含む ふくむ 語 ご をカタカナどおりに 読む よむ と、 子音 しいん は 合っ あっ ていても 全体 ぜんたい が 浅く あさく 聞こえ きこえ ます。 母音 ぼいん まで 沈め しずめ て、はじめてアラビア 語 ご らしい 響き ひびき になります。 練習 れんしゅう 練習 れんしゅう 1 — 聞き分ける ききわける 次 つぎ の 2 語 ご を 続け つづけ て 読み上げ よみあげ ます。そのうち、 舌 した の 奥 おく を 引い ひい て 出す だす ほうはどちらですか。 母音 ぼいん の 色 いろ にも 注意 ちゅうい して、 読み上げ よみあげ の 音声 おんせい を 聞い きい てから 答え こたえ てください。 答え こたえ はこの 課 か の 最後 さいご にあります。 صَيْف، سَيْف طِين، تِين ضَلّ، دَلّ ظَلّ، ذَلّ صَار، سَار 練習 れんしゅう 2 — 音読 おんどく 次 つぎ の 5 語 ご を 声 こえ に 出し だし て 読ん よん でください。 子音 しいん だけでなく、 続く つづく 母音 ぼいん の 色 いろ まで 沈め しずめ ます。 読み上げ よみあげ の 音声 おんせい と 自分 じぶん の 声 こえ を 聞き比べ ききくらべ 、 母音 ぼいん が 浅い あさい ままになっていないか 確かめ たしかめ てください。 صَيْف / مِصْر / طَبِيب / مَطَار / نَظِيف この 課 か のまとめ サード・ダード・ターゥ・ザーゥは、 相手 あいて の 音 おと の 構え かまえ のまま 舌 した の 奥 おく を 引い ひい て 出す だす 。 舌先 したさき の 位置 いち は 変え かえ ない。 動かす うごかす のは 奥 おく だけ。 隣 となり の 母音 ぼいん の 響き ひびき が 変わる かわる 。アはオに、イはエに 近づく ちかづく 。 母音 ぼいん の 色 いろ は 聞き分け ききわけ の 手がかり てがかり になる。 子音 しいん そのものを 聞き取れ ききとれ なくても 位置 いち が 分かる わかる 。 夏 なつ と 剣 けん 、 泥 どろ といちじく—— 意味 いみ の 変わる かわる 対 たい がいくつもある。 次 つぎ の 課 か へ 第 だい 1.4 課 か では、のどびこのあたりで 出す だす 3 つの 子音 しいん を 扱い あつかい ます。 カ行 かぎょう とまぎれるカーフ、うがいのような 2 つの 音 おと 。 日本語話者 にほんごわしゃ にとって いちばん 聞き分け ききわけ にくい 対 たい がここに 出 で てきます。 答え こたえ 練習 れんしゅう 1 の 答え こたえ 前者 ぜんしゃ 。 夏 なつ を 意味 いみ する 語 ご 。 母音 ぼいん が 沈ん しずん で「ソイフ」に 近い ちかい 。 後者 こうしゃ は 剣 けん 。 前者 ぜんしゃ 。 泥 どろ を 意味 いみ する 語 ご 。イがエに 寄る よる 。 後者 こうしゃ はいちじく。 前者 ぜんしゃ 。 道 みち に 迷っ まよっ たという 意味 いみ 。 後者 こうしゃ は 指し示し さししめし たという 意味 いみ 。 前者 ぜんしゃ 。〜のままだったという 意味 いみ 。 後者 こうしゃ は 卑しく いやしく なったという 意味 いみ 。 前者 ぜんしゃ 。〜になったという 意味 いみ 。 後者 こうしゃ は 歩い あるい たという 意味 いみ 。 参考 さんこう 文献 ぶんけん Tatoeba 文 #475377( ذهب صديقي إلى أمريكا هذا الصيف. )。Tatoeba Project, CC BY 2.0 FR. https://tatoeba.or