見取り:大学の討論と注釈/1270年・1277年の命題非難の文脈/後期スコラから近世へ続く論理と自然の問い — Epoché
解説 読む・比べる・論じる 注釈は文献の意味を説明する営み。資料の食い違いを解く必要から問いが立ち、討論へつながった。討論では賛否の論拠を検討し、教師が答えと反論への応答をまとめる。 権威ある文献も論拠に使われた。権威と理性を対立する配役に固定せず、全大学で同じ手順だったとも考えない。 Literary Forms of Medieval Philosophy 教えてよい範囲を定める制度 パリでは1270年と1277年に命題非難があった。1277年の一覧は219命題を含み、挙げられた誤りを教える者・聴く者に制裁を課した。 219は1277年の数。制度上の禁止だけで、個々の論証が誤りだと決まるわけではない。 Condemnation of 1277 ・ Literary Forms of Medieval Philosophy 記録と影響の解釈を分ける 1277年の非難の意味や影響には研究者による解釈の違いがある。大学の学者への影響は確認できるが、近代科学がこの年に始まったとする説は現在支持されていない。 影響があったことから科学の誕生を導かず、逆に影響がなかったとも断定しない。 Condemnation of 1277 近世と重なる大学の営み 大学の哲学は1500年に一斉に終わらず、変更を伴いつつ17世紀後半まで続いた。後期の論理学では、文中で語が何を指すか、ある主張から何が導かれるかが研究された。 地域差や学ぶ著作の変更がある。方法・制度・時間は異なる観点であり、一方向の進歩の物語にまとめない。 Medieval Philosophy 大学を見る三つの観点 観点 押さえる内容 方法 注釈・問い・討論 制度 教授・聴講の範囲を制限 時間 地域差を伴い近世へ継続 三行は同じ問いへの競合する答えではなく、大学を異なる角度から捉える整理。 参考文献 Hans Thijssen「Condemnation of 1277」。 出典 Eileen Sweeney「Literary Forms of Medieval Philosophy」。 出典 Marenbon, John「Medieval Philosophy」。 出典