自由と平等は誰のものか――ルソーとウルストンクラフト — Epoché
解説 自分も定める法に従う自由 ルソーの一般意志は、市民の共通の利益に向かう意志。自分も定める法に従うことによって、自由と政治の権威を両立させようとした。 単に人数の多い側の欲望とは同じではない。一般意志には複数の解釈があり、反対した少数者も自分の法に従うという説明には異論がある。 出典1 同じ法でも、効果は同じか 法は全員から出て、全員に適用される必要があるとする。それが共通の利益を守るには、市民の状況が大きく異ならないことも条件となる。 貧富などの違いが大きければ、同じ文面の法が全員に同じ効果を持つとは限らない。 出典1 平等を、女性の教育にも及ぼす ウルストンクラフトは、女性が理性的で自立した人となる教育と、市民としての地位を求めた。女性を家庭教育だけに閉じ込めれば、女性への支配を残す男性の道徳改革も不完全になると批判する。 権利と義務をともに重んじ、男女がともに学ぶ学校を構想した。感情を全て排除する冷たい教育ではなく、寛大な心も大切にした。 出典2 作品への批判と、二人の比較 彼女はルソーの『エミール』の教育論を明示的に批判した。一方、自由や平等の政治構想を並べる下表は、教材による比較である。 全政治学説に直接反論したとも、全ての意見が正反対とも考えない。対面の討論を想像して補わない。 出典2 自由と平等を支える条件 立場 中心の条件 ルソー 共通の利益に向かう一般法と、市民の状況 ウルストンクラフト 女性も自立して判断し、市民として生きる教育 二人の全思想を尽くす表ではない。明示的な作品批判と、教材の比較を分ける。 参考文献 [1] Christopher Bertram「Jean Jacques Rousseau」。 出典 [2] Sylvana Tomaselli「Mary Wollstonecraft」。 出典