5.23 留守番電話 — 一度で取る。取るものを先に決める — Epoché
この課で聞き取れるようになること ★ 取るものを聞く前に決めておく ことができる。 ★取るものが 誰から・何を・どうする の三つだと分かる。 ★ 取り返せないのは「誰から」だけ だと分かる。 ★頼みが二つ来たときに、 あとのほうを取る 。 前提 : 5.22 まで。型は 3.32 まで。頼み方は 6.4・6.20。 聞く前に 留守番電話は、ほかのどの聞き取りとも違います。★ 聞き手がいないところで話されている からです。 話し手は、 相手の返事を待てません 。分かったかどうかも確かめられません。★だから、 短く、一気に、言い切ります 。★ これは聞く側にとって難しさですが、同時に助けでもあります。 助けになるところ 留守番電話の性質 聞く側にとって なぜ ★ 短い ★ 助け 長く話せないと分かっているから ★ 順が決まっている ★ 助け 名乗り→用件→頼み、の三拍 言い直しが入る 助け 確かめられないので念を押す ★ 二度流れない ★ 難しさ 聞き直せない 相手の顔が見えない 難しさ 分からない顔で止められない ★ 四つのうち三つは助けです。 留守番電話が難しいのは、 一度しか流れないという一点だけ です。★ そしてその一点は、構えで埋められます。 取るものを、聞く前に決める ★ これがこの課のすべてです。 留守番電話を聞きながら「何を取ろう」と考えていては、 間に合いません 。★ 聞く前に、取るものを三つ決めておきます。 取るもの どこに来るか 取り返せるか ★ 誰から ★ いちばんはじめ ★ 取り返せない ★ 何を 中ほど あとで本人に聞ける ★ どうする ★ いちばんおわり 半分は取り返せる ★ 三つのうち、いちばん大事なのは「誰から」です。 用件を聞き落としても、 誰からかが分かれば、こちらからかけ直せます 。★ 逆に、誰からかを落としたら、用件を全部取っても何もできません。 ★ だから、聞くときはいちばんはじめに全部の力をかけます。 名前が出るのは 最初の三語のうち です。そこを取ったら、 あとは楽にしてよい 。 ★ これは、ほかの聞き取りと逆の配り方です。 5.12 聞編 の報せでは、 終わりまで待つ のが手つきでした。★留守番電話では はじめが勝負 です。同じ「聞く」でも、 力をかける場所が違います 。 頼みが二つ来たら、あとのほう 留守番電話には、★ 頼みが二つ入ることがよくあります 。台本の二つめがそうです——「四時にかけ直す」と言ったあとで、「あとでかけ直してくれますか」と言っています。 ★ 矛盾しているように見えますが、そうではありません。 話し手は、相手の返事を聞けないので、 言ったことを自分で言い直します 。★ あとに言われたほうが、話し手のいまの考え です。 ★ だから、頼みは最後のものを取ります。 これは規則というより、 話し手のふるまいから出てくること です。★ 言い直しは、迷いの跡です。 迷ったあとに残ったほうを取ればよい。 知っておく語 台本に出る句のうち、伝言に特有のものを先に出します。これらは 伏せずに見えるまま にしてあります。 知っておく句 意味 この課での出どころ has been put off のびた 一つめの伝言。★受け身( 5.21 聞編 ) Let's meet at 6:30. 6 時半に会おう 同じところ。★代わりの時 give me a call 電話をください 同じところ。★頼み call back at four 4 時にかけ直す 二つめの伝言 call me back later あとでかけ直してくれますか 同じところ。★あとの頼み on my answering machine わたしの留守番電話に 三つめの伝言 聞き方 この課の聞き方は、 三拍に合わせて力を配る ——それだけです。 どの拍か 何をするか なぜ ★ はじめの三語 ★ 全力で名前を取る 取り返せないのはここだけ ★中ほど ★ 手をゆるめる。骨だけ取る 細かいところは本人に聞ける ★ おわり ★ 頼みを取る こちらが何をするかが決まる 途中で数が聞こえた 書き留める 時と番号は言い直されない 同じ頼みが二度来た ★ あとのほうを残す 話し手が言い直している ★ 二つめに驚いた人がいるはずです。 「手をゆるめる」と書きました。★ これはわざとです。 留守番電話を全部取ろうとすると、 いちばん大事なはじめで力を使い果たします 。★ 取るものを三つに絞るのは、諦めではなく配り方です。 ★ そして四つめ。 時と数は 言い直されません 。「四時」は一度しか出ません。★ だから数が聞こえたら、そこだけは手を止めて書き留めます。 問い 台本を三回聞いてから答えてください。 台本は答えを出すまで読まないこと。 ★ 一回めは、紙を持たずに聞いてください。 留守番電話は、ふつう身構える前に流れ出します。 伝言はいくつありますか。 ★一つめの伝言で、 何がのびた と言っていますか。 いつまで のびましたか。 一つめの伝言で、 代わりの時 はいつだと言っていますか。 ★二つめの伝言には、 頼みがいくつ 入っていますか。★ どちらに従えばよいですか。 ★二つめの伝言で、 数は何回 聞こえましたか。 三つめの伝言は、 いつのことを言っていますか 。二つ出てきます。 ★三つの伝言のうち、 いちばん急いでいるもの はどれですか。どこでそう判じましたか。 練習 台本の 3 つの伝言を、行を押して音を聞いてから続けて 音読 する。★ 三拍に区切って 読む——用件・時・頼み。3 周する。3 周目は二つめの伝言を、音声に重ねて シャドーイング する。 ★ 一度で取る練習 。台本を 一度だけ 聞き、聞き終わってから紙に 「何を」と「どうする」 を日本語で書く。★ 聞きながら書かないこと。 書きながら聞くと、次の文を落とします。★留守番電話は短いので、 覚えてから書けます 。 ★ 数だけを取る練習 。こんどは台本を一度聞き、 数だけ を書く。「来週」「6 時半」「4 時」「9 時」「金曜」。★ 数と曜日は言い直されない ことを、自分の耳で確かめてください。 この課のまとめ ★ 留守番電話は一度しか流れない。 捨てるところを決めるだけでは足りず、 取るものを先に決める 。 ★ 取るものは三つ——誰から・何を・どうする。 ★ 取り返せないのは「誰から」だけ。 用件を落としても、かけ直せば聞ける。 ★ だからはじめの三語に全力をかけ、中ほどは手をゆるめる。 絞るのは諦めではなく配り方。 ★ 報せは終わりまで待つ。留守番電話ははじめが勝負。 同じ「聞く」でも力をかける場所が違う( 5.12 聞編 )。 ★ 頼みが二つ来たら、あとのほうを取る。 話し手が言い直しているのだから。 ★ 時と数は言い直されない。 聞こえたらそこだけ手を止めて書き留める。 留守番電話の四つの性質のうち、★ 三つは助け ——短い・順が決まっている・言い直しが入る。 次の課へ 次の課は 5.24 、 短い議論 です。★第 4 期の聞編の最後の課です。留守番電話には 話し手が一人 しかいませんでした。議論には二人います。★そして、 二人は同じことを言いません 。★ 聞くべきは、どこで意見が分かれたか です。そこには 音の印 がつきます——付加疑問と、強く押し出された語。 答え 三つです。★ 伝言と伝言のあいだには、いちばん長い間 が入ります。留守番電話では、 機械の合図が挟まる ことも多いからです。 ★ 会議がのびました。来週までです。 The meeting has been put off until next week. [1] 。★ has been put off は 受け身 です( 5.21 聞編 )。★ 誰がのばしたかは言われていません。 伝言でも、報せと同じことが起きます。そして、ここでも 待ってはいけません 。 ★ 6 時半です。 Let's meet at 6:30. [2] 。★ ここは書き留めるところです。 時は言い直されません。 ★ 二つです。 I'll call back at four o'clock. [3] と Could you call me back later? [4] 。★ 従うのは、あとのほうです。 つまり こちらからかけ直します 。★ なぜあとのほうなのか。 話し手は相手の返事を聞けないので、言ったことを自分で言い直します。★ あとに言われたほうが、話し手のいまの考えです。 言い直しは迷いの跡—— 迷ったあとに残ったほうを取る 。 ★ 一回です。 「四時」だけ。★ 一回しか出ないものが、いちばん落としやすい。 だから数が聞こえたら、 そこで手を止めて書き留めます 。 ★ 「9 時」と「金曜」です。 Can you come at nine? [5] 。 See you on Friday. [6] 。★ 時と曜日が別の文に分かれている のに気をつけてください。一つの文にまとめて言われるとは限りません。★ 二つ合わせて「金曜の 9 時」です。 ★ 二つめです。 判じ方は二つあります。★一つめは おわびから始まっている こと( 5.22 聞編 の合図)。★二つめは 頼みが二度来ている ことです。★ 念を押すのは、急いでいるときです。 ほかの二つには、頼みが一つしかありません。★ 言い直しの多さが、急ぎの度合いを表しています。 これが取れたなら、この課でいちばん難しいところを通っています。 台本 答えを出してから読んでください。読むときは、 三拍の切れ目に印を付けながら 読むこと。 The meeting has been put off until next week. [1] Let's meet at 6:30. [2] Please give me a call. [7] I'm sorry I can't go with you today. [8] I'll call back at four o'clock. [3] Could you call me back later? [4] Can you come at nine? [5] See you on Friday. [6] Please leave a message on my answering machine. [9] 参考文献 Tatoeba 文 #22477(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/22477 Tatoeba 文 #2595705(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/2595705 Tatoeba 文 #252574(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/252574 Tatoeba 文 #432829(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/432829 Tatoeba 文 #72284(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/72284 Tatoeba 文 #9741429(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/9741429 Tatoeba 文 #250165(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/250165 Tatoeba 文 #242430(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/242430 Tatoeba 文 #1345488(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/1345488