多くのものから世界を説明する――エンペドクレスとデモクリトス — Epoché
解説 四つの根が結びつき、離れる エンペドクレスは、火・土・空気・水という四つの根を基本に置く。根が愛の働きで結びつき、争いの働きで離れることで、変わる世界を説明する。 根そのものが無から生まれ、消えるのではない。愛・争いは人間の感情と同じものとして推論せず、どちらかが最後に勝つ物語にもしない。根には神名もあり、その対応には解釈の違いがある。 Empedocles 原子が組み替わる デモクリトスらの原子論は、分割できない基本的な物体である原子と、物体が占めない空虚を認める。原子の位置や組合せの変化から、見えるものの変化を説明する。 事典は、動きがあるなら移り入れる空いた場所が必要だと考えた、と再構成する。空虚の実験的証明や、現代物理の原子・空間と同じ説明ではない。 Democritus 残るものと、変わる組合せ 二つの説明は、持続する基本的なものの組合せで変化を捉える点で比べられる。 根と原子などの違いは残す。デモクリトスの説は後代の伝承から知られ、本人の確実な逐語発言や両者の直接対決として書かない。 Democritus 基本的なものと、その組合せ 人物 基本的なもの 変化の説明 エンペドクレス 火・土・空気・水の四根 愛で結合、争いで分離 デモクリトス 原子と空虚 原子の位置・組合せが変わる 根と原子、愛・争いと空虚は、同じ概念ではない。 参考文献 Berryman, Sylvia「Democritus」。 出典 Parry, Richard「Empedocles」。 出典