10.28 いまの学校と高考 — Epoché
この課でできるようになること 学校の並びと、それぞれの年数を中国語で言えます。 高考の時期と、大学へ進むうえでの重みを説明できます。 戸口と地域別の定員を組み合わせて、進学条件の違いを説明できます。 大学入試が中断された時期と、復活した年を区別できます。 前提 :10.27。科挙のあと、学校教育と大学入試を見ます。ここでは制度の基本を学び、個別の受験資格や募集日程とは分けて考えます。 六月七日から — 大きな統一試験 高考 は大学入試の統一試験です。通常、毎年六月七日から行われます。省によって科目の組み方や日程が違います。そのため、全国一律に二日間で終わるとは言いません。 受験者が千万人を超える規模で行われます。日本の大学入学共通テストと比べても、非常に大きな試験です。人数は年によって変わります。この課では特定の年の人数を暗記するより、多くの家庭と地域が同じ時期の試験に向かうことを押さえます。 試験会場の周りでは、騒音を抑えたり、交通を整理したりする対応が取られます。工事やクラクションを制限すること、受験生の移動を助けることもあります。街全体がまったく無音になるという意味ではありません。受験を支える社会の動きとして見ます。 会話で高考が話題になるとき、点数だけの話ではありません。志望する進学先や準備してきた時間、家族の期待が重なっています。前の課の科挙と同じ制度ではありませんが、試験が進路を大きく左右するという重みを考える手がかりになります。 学校の並び — 六・三・三・四 学校の中国語 日本語での目安 基本の年数 進むときの節目 小学 小学校 六年 初等教育 初中 中学校 三年 ここまでで九年の義務教育 高中 高校 三年 中考 を経て進む 大学 大学 四年 高考 を経て進む 六・三・三・四は、日本と比べると分かりやすい基本の並びです。大学は分野によって長さが違うこともあります。表の年数は、まず基本形として使います。すべての学校や課程へ例外なく当てはめるのではありません。 初中までの九年間が義務教育です。初中から高校段階へ進むときにも 中考 があります。大学に入るときだけ試験があるのではありません。進学の節目と学校の名前を組にして覚えます。 学年は九月始まりです。日本の四月始まりと比べると、入学や卒業の話で思い浮かべる季節が違います。中国語で時期を言うときは、時を表す語を動詞の前に置きます。 中学 は日本語の中学校だけを指しません。 初中 と 高中 の両方を含む中等学校です。日本の中学校に当たる段階を区別したいときは 初中 を使います。 我去年中学毕业。 [1] は「去年、中等学校を卒業しました」。 中学 という語だけで、日本の中学校か高校かまで一律に決めないようにします。紹介されている学校の段階も見ます。 毕业 のすぐ後ろに学校を目的語として置く形にはしません。 大学毕业 の順にするか、 从 で学校を先に示します。卒業した学校を言うときも、名詞を動詞の後ろに足せばよいわけではありません。 点数と志望、受ける地域 高考では、統一試験の点数と志望の記入が、進学先を決める大きな要素になります。日本では、私立大学の個別試験を何校も受ける形があります。それとは違い、共通の試験の結果に進路が強くかかります。その意味で「ほぼ一回勝負」と説明されます。 これは、あらゆる入学方法が一種類しかないという意味ではありません。この課では基本の仕組みとして、点数、志望、募集される人数がどう結びつくかを見ます。一点の違いが、志望先への届き方に関わる場合があります。 科目には語文、数学、外国語があり、そのほかの組み方は省によって違います。外国語には日本語を選ぶ人もいますが、日本語なら誰でも点を取りやすいということではありません。科目の選択と、得点のしやすさの断定は分けます。 受験する地域には 户口 が関わります。戸口のある地域で受けることを基本とする仕組みがあります。これに、大学の募集定員を省ごとに配分する仕組みが組み合わさります。住んでいる場所と戸口の場所がいつも同じとは限りません。 まず、どの地域の受験者として受けるかが決まります。 大学の募集人数が、その地域ごとに割り当てられます。 その枠をめぐる競争や選抜の条件が地域ごとに変わります。 そのため、「同じ点数なら全国の誰でも同じ大学へ進める」とは言えません。ただし、試験や得点の扱いも地域で異なります。そのため、点数だけを切り離した単純な比較には注意が必要です。受験者の人数だけで難しさが決まるのでもなく、割り当てられる定員と合わせて見ます。 両親が都市へ働きに出ても、子どもの受験条件が故郷の戸口と関わることがあります。子どもが故郷に残ったり、高校の途中で戻ったりする問題につながります。別の地域で受ける条件もあるため、「全員が必ず帰る」とはしません。家族の移動と制度の条件が重なる問題として考えます。 十年の空白と、一九七七年 文化大革命の1966〜1976年には、通常の大学入試が中断されました。大学入試がなかったことと、すべての期間に大学生が一人もいなかったことは同じではありません。 1977年に試験が復活すると、幅広い世代が受験しました。それまで進学の機会を待っていた人たちです。十代だけでなく、すでに仕事や生活を経験している人も机に向かったのです。一つの学年だけの試験としては捉えられない年でした。 試験が戻ったことは、学んだ力を示して進路を選ぶ機会が戻ることでもありました。この年の合格者は、その後の社会を担う世代になります。試験の競争だけでなく、試験そのものがないときには、何によって人が選ばれるかも考えます。 塾の負担と、合格を願う形 补习班 は、学校外で補って学ぶ塾や教室です。受験の準備が子どもの時間や家庭の費用へ大きな負担をかけることは、社会の問題になりました。2021年には 双减 という政策が打ち出されました。宿題と学校外の学習の負担を減らす方向が示されました。 学科の塾への制限と、進学の競争そのものは別の問題です。負担を減らす働きがあっても、学びたい、よい進路へ進みたいという需要の変化は、合わせて考える必要があります。 試験の日には、合格を願う語呂合わせも見られます。母親が 旗袍 を着る理由は、その 旗 を 旗开得胜 へ結びつけるためと説明されます。「旗を掲げてすぐ勝つ」というよい出だしを願います。 ひまわりの 向日葵 には、首位を取る 一举夺魁 の音を重ねる説明があります。 油条 一本と卵二つを並べ、形を100点に見立てるという説明もあります。音を使うものと形を使うものを分けると、何を連想しているかが分かります。 こうした行為は、点数を保証する方法ではありません。準備をした受験生を送り出す家族の願いが、言葉や物の形で表れたものとして読みます。全員が同じことをする決まりでもありません。 語表 語 品詞 意味 日本語との差 例文 訳 高考 名詞 大学入試の統一試験 高校の試験という意味ではない 参加高考 大学入試を受ける 中考 名詞 高校段階への入試 初中から先へ進むときの試験 参加中考 高校入試を受ける 小学 名詞 小学校 基本の並びでは六年 上小学 小学校に通う 初中 名詞 中学校に当たる段階 中国語の 中学 (中等学校)の前半 上初中 中学校に通う 高中 名詞 高校に当たる段階 中国語の 中学 (中等学校)の後半 上高中 高校に通う 大学 名詞 大学 この課では四年制の基本形を扱う 读大学 大学で学ぶ 中学 名詞 中等学校 初中と高中を含む 一所中学 ある中学(中等学校) 补习班 名詞 塾・補習の教室 学校外で補って学ぶ場 上补习班 塾に通う 户口 名詞 戸口・住民登録 現在住む場所と同じとは限らない 我的户口 私の戸籍(戸口) 旗袍 名詞 チャイナドレス 旗の字を祝いの語へ結びつける 穿旗袍 チャイナドレスを着る 向日葵 名詞 ひまわり 受験の応援では音の連想も使う 看向日葵 ひまわりを見る 油条 名詞 細長い揚げパン 形を数字に見立てることもある 吃油条 揚げパンを食べる 毕业 動詞 卒業する 後ろに大学を目的語として置かない 大学毕业 大学を卒業する 練習 学校と受験を中国語で書く 表の基本の年数に合うように 小学_年 の空欄を補い、中国語で書いてください。 表の基本の年数に合うように 初中_年 の空欄を補い、中国語で書いてください。 表の基本の年数に合うように 高中_年 の空欄を補い、中国語で書いてください。 表の基本の年数に合うように 大学_年 の空欄を補い、中国語で書いてください。 架空の経歴で構いません。初中・高中のどちらかをいつ卒業したか、時を動詞の前に置き、中国語で書いてください。 高考と日本の共通テストを人数で比べます。「高考の受験者」「共通テストの受験者」をそれぞれ 中国考生 ・ 日本考生 という短い呼び方で表すことにして、 比 の文を書いてください。 母親がチャイナドレスを着る理由を、 妈妈穿旗袍,是因为…… の形で中国語で書いてください。 学校が九月に始まることと、受験生が六月に高考を受けることを、時を動詞の前に置いて中国語で書いてください。 同じ点数でも進学先の条件が違うことを、戸口と省別の募集定員を組み合わせて説明してください。 大学入試が中断された期間と、復活した年を1966〜1976年・1977年・2021年から選び、それぞれ何を指すか説明してください。 戻り語 前の課で学んだ語を使って書きます。 受験の日の準備や気持ちを、語ごとに中国語で一文ずつ書いてください。架空の場面で構いません。 毕业 ・ 准时 ・ 巴士 。 受験の日の準備や気持ちを、語ごとに中国語で一文ずつ書いてください。架空の場面で構いません。 列车 ・ 晚点 ・ 着急 。 受験の日の準備や気持ちを、語ごとに中国語で一文ずつ書いてください。架空の場面で構いません。 失望 ・ 专心 ・ 冷静 。 受験の日の準備や気持ちを、語ごとに中国語で一文ずつ書いてください。架空の場面で構いません。 兴奋 ・ 闹钟 ・ 眼镜 。 受験の日の準備や気持ちを、語ごとに中国語で一文ずつ書いてください。架空の場面で構いません。 口袋 ・ 巧克力 ・ 毛巾 。 音読 語表の▶を聞き、学校の名前を進む順に言います。続けて中考と高考を言い、それぞれどの節目の試験かを思い浮かべます。 この課のまとめ 基本の年数は日本と似ていますが、学年の始まり、学校の呼び名、受験地の仕組みは同じではありません。高考は六月七日から始まり、日程は地域で異なります。点数と志望だけでなく、戸口と地域別の定員も進路に関わります。1977年の復活は、試験によって進学する機会が戻った出来事です。 次の課へ 次の10.29では、お金と買い物の言葉を学びます。値札と話し言葉での単位の違い、支払い方、店で必要な一言を見ます。 答え 小学六年 。この課で示した基本形です。 初中三年 。この課で示した基本形です。 高中三年 。この課で示した基本形です。 大学四年 。この課で示した基本形です。 我去年从高中毕业了。 中国考生比日本考生多。 この問いの 日本考生 は、日本の大学入学共通テストの受験者を指します。 妈妈穿旗袍,是因为“旗开得胜”。 衣服の 旗 を 旗开得胜 へ結びつける願いです。 学校九月开学。 考生六月参加高考。 戸口などに基づく受験地域の条件と、大学の募集定員の地域別配分が組み合わさるためです。地域の募集枠と競争が違い、点数だけで全国一律に進学先を決める仕組みではありません。 中断は1966〜1976年、復活は1977年です。復活の年には進学を待っていた幅広い世代が受験しました。2021年は、この課では宿題と学校外学習の負担を減らす政策の年として扱っています。 我从高中毕业了。 我准时到了。 我坐了巴士。 我坐了列车。 列车晚点了。 考生有点着急。 我有一点失望。 我专心写答案。 我比他冷静。 他比我兴奋。 我买了闹钟。 我带了眼镜。 口袋里有笔。 我吃了巧克力。 我带了毛巾。 参考文献 Tatoeba 文 #11075489( 我去年中学毕业。 )。簡体字に改めた。Tatoeba Project, CC BY 2.0 FR. https://tatoeba.org/en/sentences/show/11075489