見取り:キュニコス派/キケロ・セネカとローマでの展開/ポルピュリオスとアリストテレスの再読 — Epoché
解説 生き方を通じて、慣習を問い直す キュニコス派は生き方の実践を重視し、理性・自足・自由にかなう生を求めた。自足は外の富や評判に頼りすぎない生き方。慣習がそれを妨げると批判した。ストア派のゼノンは、キュニコス派のクラテスにも学んだ。 慣習のすべてを悪いとせず、無礼そのものを目的にしない。資料は逸話中心で限られ、統一組織の学派とも単純化しない。学んだことと思想の完全な同一性は別。 出典1 ・ 出典4 ローマで、異なる形で哲学を書く キケロはストア派の理論を広く扱ったが、自らストア派と名乗っていたわけではない。セネカはラテン語で書いたストア派の哲学者で、書簡などで生き方を考えた。理論を発展させる面と実践を重視する面がある。 ローマの思想をギリシアの単なる劣化した模倣としない。セネカを理論のない人生訓だけにもしない。 出典3 ・ 出典4 編集し、先行する著作を読み直す ポルピュリオスはプロティノスの著作を『エネアデス』へ編集した。アリストテレスの論理学を注解し、入門書『イサゴーゲー』も著した。『カテゴリー論』を身近な事物を指す表現についての本として読み、プラトンとの調和を探った。 注解は先行著作を説明し検討すること。編集順は執筆の時刻順ではない。調和は違いをすべて消すことではなく、プロティノスとの関係にも解釈上の争点がある。 出典2 実践・著述・再読を見渡す 観点 異なる営み 生き方の実践 キュニコス派の慣習批判 ローマでの著述 キケロの理論紹介、セネカの書簡 編集と注解 ポルピュリオスの先行著作再読 全員が同じ考えを受け渡した一本道や、優劣の順序を表すものではない。 参考文献 [1] Julie Piering「Cynics」。 出典 [2] Emilsson, Eyjólfur「Porphyry」。 出典 [3] Vogt, Katja「Seneca」。 出典 [4] Durand, Marion; Shogry, Simon; Baltzly, Dirk「Stoicism」。 出典