1.1 音の全体像 — 易しい理由を数える — Epoché
この 課 か でできるようになること アラビア 語 ご の 音 おと の 全体 ぜんたい 像 ぞう を、 日本語 にほんご と 突き合わせ つきあわせ て 説明 せつめい できる。 日本語 にほんご からそのまま 持ち込める もちこめる 音 おと と、 新しく あたらしく 覚える おぼえる 音 おと を 仕分け しわけ られる。 音節 おんせつ の 作り つくり と、 強勢 きょうせい がどこに 来る くる かを 言える いえる 。 前提 ぜんてい : 0.10( 無母音 むぼいん で 読む よむ ② と、 数字 すうじ ・ 句読点 くとうてん ) 字 じ の 編 へん が 終わり おわり 、ここから 音 おと の 編 へん です。まず 全体 ぜんたい 像 ぞう を 見 み ます。 アラビア 語 ご の 音 おと は、 日本語話者 にほんごわしゃ にとって 易しい やさしい 部類 ぶるい です。この 編 へん が 6 課 か しかないのはそのためで、6 言語 げんご の 課程 かてい のなかでいちばん 短い みじかい 音 おと の 編 へん になっています。 易しい やさしい 理由 りゆう を 数える かぞえる 易し やさし さの 中身 なかみ を、 思い込み おもいこみ ではなく 項目 こうもく で 確かめ たしかめ ます。アラビア 語 ご の 音 おと を 作る つくる 要素 ようそ は、 母音 ぼいん ・ 長短 ちょうたん ・ 重子音 じゅうしいん ・ 強勢 きょうせい ・ 子音 しいん の 5 つです。このうち 4 つは 日本語 にほんご と 同じ おなじ 仕組み しくみ で、 新しく あたらしく 覚える おぼえる のは 子音 しいん の 一部 いちぶ だけです。 要素 ようそ アラビア 語 ご と 日本語 にほんご 学習 がくしゅう の 負担 ふたん 母音 ぼいん の 数 かず アラビア 語 ご は3 つ。ア・イ・ウ。 日本語 にほんご は5 つ。ア・イ・ウ・エ・オ 減る へる ので 楽 らく 。エとオは 使わ つかわ ない 長短 ちょうたん アラビア 語 ご は 区別 くべつ する。 長い ながい ほうは 約 やく 2 倍 ばい 。 日本語 にほんご は 区別 くべつ する。「おばさん」と「おばあさん」 そのまま 持ち込める もちこめる 重子音 じゅうしいん アラビア 語 ご は 区別 くべつ する。 子音 しいん を 2 回 かい ぶん。 日本語 にほんご は 区別 くべつ する。 促音 そくおん 「っ」 そのまま 持ち込める もちこめる 強勢 きょうせい アラビア 語 ご は 語 ご の 中 なか で 位置 いち が 決まる きまる 。 日本語 にほんご は 高低 こうてい で 語 ご を 区別 くべつ する 種類 しゅるい は 違う ちがう が 規則 きそく 的 てき で 覚え おぼえ やすい 子音 しいん の 数 かず アラビア 語 ご は28。 日本語 にほんご はおおよそ 16 10 個 こ ほどが 新しい あたらしい 。この 編 へん の 中心 ちゅうしん 英語 えいご を 学ん まなん だときのことを 思い出し おもいだし てください。 母音 ぼいん が 10 以上 いじょう あり、 日本語 にほんご に 無い ない 音 おと が 母音 ぼいん 側 がわ にも 子音 しいん 側 がわ にもありました。アラビア 語 ご では 母音 ぼいん の 側 がわ にまったく 新しい あたらしい ものが 無い ない ので、 耳 みみ と 口 くち の 負担 ふたん がその 分 ぶん だけ 軽く かるく なります。 母音 ぼいん は 3 つ アラビア 語 ご の 母音 ぼいん はア・イ・ウの 3 つです。 日本語 にほんご の ア行 あぎょう の 3 つで、ほぼそのまま 通じ つうじ ます。 厳密 げんみつ には 舌 した や 唇 くちびる の 位置 いち が 少し すこし ずつ 違い ちがい ますが、 通じる つうじる かどうかを 左右 さゆう するほどではありません。 注意 ちゅうい するのは、 エとオを 使わ つかわ ないこと です。 日本語話者 にほんごわしゃ はカタカナに 引きずら ひきずら れて、つい「オ」を 混ぜ まぜ てしまいます。たとえば 本 ほん を 意味 いみ する 語 ご をキトーブと 読ん よん でしまうのがそれで、 正しく ただしく はキターブです。 ただし 例外 れいがい があります。0.5 課 か で 扱っ あつかっ た 強勢音 きょうせいおん の 隣 となり では、 母音 ぼいん が 沈ん しずん で アがオに 近く ちかく 、イがエに 近く ちかく 聞こえ きこえ ます。これは 母音 ぼいん そのものが 変わる かわる のではなく、 隣 となり の 子音 しいん に 引か ひか れた 響き ひびき の 変化 へんか です。1.3 課 か で 扱い あつかい ます。 母音 ぼいん 短い みじかい と 長い ながい 意味 いみ ア 短い みじかい دَرْس ダルス、 長い ながい دَار ダール 授業 じゅぎょう / 家 いえ イ 短い みじかい بِنْت ビント、 長い ながい تِين ティーン 女の子 おんなのこ /いちじく ウ 短い みじかい خُبْز フブズ、 長い ながい نُور ヌール パン/ 光 ひかり 長 なが さと 重なり かさなり は 意味 いみ を 変える かえる 日本語 にほんご で「おばさん」と「おばあさん」が 別 べつ の 語 ご であるように、アラビア 語 ご でも 母音 ぼいん の 長短 ちょうたん は 意味 いみ を 変え かえ ます 。 同じ おなじ 子音 しいん の 並び ならび で、 母音 ぼいん の 長 なが さだけが 違う ちがう 語 ご がいくつもあります。 子音 しいん の 重なり かさなり も 同じ おなじ です。 日本語 にほんご の「かた」と「かった」の 関係 かんけい で、アラビア 語 ご ではシャッダの 有無 うむ で 表し あらわし ます。0.2 課 か で 覚え おぼえ た 印 しるし です。 重なっ かさなっ た 子音 しいん は 1 拍 はく ぶんきちんと 保ち たもち ます 。 日本語話者 にほんごわしゃ はここが 得意 とくい なので、 意識 いしき するだけで 正しく ただしく 出せ だせ ます。 短い みじかい ・ 重なら かさなら ない 長い ながい ・ 重なる かさなる 意味 いみ عَالَم アーラム عَالِم アーリム 世界 せかい / 学者 がくしゃ دَرَسَ ダラサ دَرَّسَ ダッラサ 彼 かれ は 学ん まなん だ/ 彼 かれ は 教え おしえ た عَلِمَ アリマ عَلَّمَ アッラマ 彼 かれ は 知っ しっ た/ 彼 かれ は 教え おしえ た 下 した の 2 組 くみ は、 語根 ごこん 編 へん で 扱う あつかう 派生形 はせいけい の 例 れい です。 真ん中 まんなか の 子音 しいん を 重ねる かさねる と「〜させる」という 意味 いみ が 加わり くわわり 、 学ぶ まなぶ が 教える おしえる に、 知る しる が 教える おしえる に 変わり かわり ます。 促音 そくおん ひとつで 意味 いみ が 変わる かわる —— 日本語話者 にほんごわしゃ にとって、これは 聞き取り ききとり やすく、 出し だし やすい 変化 へんか です。 音節 おんせつ の 作り つくり と 強勢 きょうせい アラビア 語 ご の 音節 おんせつ は、 日本語 にほんご の 拍 はく とは 違う ちがう 数え かぞえ 方 かた をします。 日本語 にほんご は「か・ん・じ」のように 1 拍 はく ずつ 数え かぞえ ますが、アラビア 語 ご は 子音 しいん と 母音 ぼいん のまとまり で 数え かぞえ ます。 音節 おんせつ には 3 種類 しゅるい あります。 子音 しいん + 短母音 たんぼいん の 軽い かるい 音節 おんせつ 、 子音 しいん + 長母音 ちょうぼいん の 重い おもい 音節 おんせつ 、 子音 しいん + 短母音 たんぼいん + 子音 しいん の 重い おもい 音節 おんせつ です。この 区別 くべつ が 効く きく のは 強勢 きょうせい の 位置 いち を 決める きめる ときで、 規則 きそく は 単純 たんじゅん です。 規則 きそく 置く おく 場所 ばしょ 例 れい 重い おもい 音節 おんせつ が 語 ご の 終わり おわり 近く ちかく にあれば その 音節 おんせつ كِتَاب キタ ー ブ( 本 ほん ) 重い おもい 音節 おんせつ が 無けれ なけれ ば 語 ご の 頭 あたま のほう دَرَسَ ダ ラサ( 彼 かれ は 学ん まなん だ) 語末 ごまつ の 重い おもい 音節 おんせつ その 前 まえ を 見る みる مَكْتَب マ クタブ( 机 つくえ 、 事務 じむ 所 しょ ) 強勢 きょうせい は 位置 いち が 決まっ きまっ ている ので、 日本語 にほんご の 高低 こうてい アクセントのように 語 ご ごとに 覚える おぼえる 必要 ひつよう がありません。 中国 ちゅうごく 語 ご の 声調 せいちょう のように 意味 いみ を 変える かえる こともありません。ここも 負担 ふたん の 軽い かるい ところです。 慣れ なれ ないうちは、 長い ながい 母音 ぼいん のあるところを 少し すこし 強く つよく 読ん よん でおけば、たいてい 当たり あたり ます。 新しく あたらしく 覚える おぼえる 子音 しいん この 編 へん で 時間 じかん をかけるのは、 日本語 にほんご に 無い ない 子音 しいん です。10 個 こ ほどあり、どれも 喉 のど の 奥 おく かその 近く ちかく で 出る でる 音 おと に 集まっ あつまっ ています。 日本語 にほんご は 口 くち の 前 まえ のほうを 使う つかう 言語 げんご なので、 喉 のど のあたりを 意識 いしき して 使う つかう こと 自体 じたい が 新しい あたらしい 経験 けいけん になります。 種類 しゅるい 字 じ どこで 出す だす か 咽頭音 いんとうおん ح ع 喉 のど の 奥 おく を 締め しめ て(1.2 課 か ) 強勢音 きょうせいおん ص ض ط ظ 舌 した の 奥 おく を 喉 のど のほうへ 引い ひい て(1.3 課 か ) 口蓋垂音 こうがいすいおん ق خ غ のどびこのあたりで(1.4 課 か ) 歯間音 しかんおん ث ذ ظ 舌先 したさき を 上 うえ の 歯 は にあてて(1.5 課 か ) 逆 ぎゃく に 言え いえ ば、 残り のこり の 18 個 こ は 日本語 にほんご の 子音 しいん でほぼ 間に合い まにあい ます 。 バ行 ばぎょう ・タ 行 ぎょう ・ジャ 行 ぎょう ・ ダ行 だぎょう ・ ザ行 ざぎょう ・ サ行 さぎょう ・シャ 行 ぎょう ・ファ 行 ぎょう ・ カ行 かぎょう ・ ラ行 らぎょう ・ マ行 まぎょう ・ ナ行 なぎょう ・ ハ行 はぎょう ・ ワ行 わぎょう ・ ヤ行 やぎょう 。この 編 へん の 1.2 課 か から 1.5 課 か で 新しい あたらしい 音 おと を 覚え おぼえ たら、あとは 1.6 課 か で 全部 ぜんぶ を 通し とおし ます。 日本語話者 にほんごわしゃ がつまずくところ カタカナに 引きずっ ひきずっ てエとオを 混ぜる まぜる 。 いちばん 多い おおい 癖 くせ です。 日本語 にほんご のカタカナはアラビア 語 ご の 音 おと を 写し うつし きれないので、この 課程 かてい のカタカナ 表記 ひょうき は 目安 めやす にすぎません 。 読み上げ よみあげ の 音声 おんせい を 聞い きい て、 耳 みみ から 直し なおし てください。 長母音 ちょうぼいん を 短く みじかく 切る きる 。 日本語話者 にほんごわしゃ は 長音 ちょうおん が 得意 とくい なはずですが、 知ら しら ない 語 ご だと 短く みじかく 切っ きっ てしまいます。 長い ながい 母音 ぼいん は 短い みじかい 母音 ぼいん のおよそ 2 倍 ばい で、ここを 守る まもる だけで 通じ つうじ 方 かた がはっきり 変わり かわり ます。 強勢 きょうせい を 語 ご ごとに 覚えよう おぼえよう とする。 その 必要 ひつよう はありません。 位置 いち は 規則 きそく で 決まり きまり ます。 日本語 にほんご の 高低 こうてい アクセントを 覚える おぼえる ときの 癖 くせ が 出 で ますが、アラビア 語 ご では 規則 きそく を 1 つ 覚える おぼえる だけで 済み すみ ます。 練習 れんしゅう 練習 れんしゅう 1 — 長短 ちょうたん を 聞き分ける ききわける 次 つぎ の 2 語 ご を 続け つづけ て 読み上げ よみあげ ます。 母音 ぼいん の 長 なが さか 子音 しいん の 重なり かさなり だけが 違う ちがう 組 くみ です。どちらがどちらか、 意味 いみ を 答え こたえ てください。 答え こたえ はこの 課 か の 最後 さいご にあります。 دَار، دَرْس عَالَم، عَالِم دَرَسَ، دَرَّسَ تِين، بِنْت عَلِمَ، عَلَّمَ 練習 れんしゅう 2 — 強勢 きょうせい の 位置 いち 次 つぎ の 語 ご で、どこを 強く つよく 読み よみ ますか。 上 うえ の 規則 きそく の 表 ひょう を 見 み ながら 答え こたえ てください。 مِفْتَاح ( 鍵 かぎ ) مَدِينَة ( 町 まち ) وَلَد ( 男の子 おとこのこ ) 練習 れんしゅう 3 — 音読 おんどく 次 つぎ の 5 語 ご を 声 こえ に 出し だし て 読ん よん でください。 長い ながい 母音