哲学的解釈学・批判理論の論点を比べる — Epoché
解説 うなずいても、前提は同じとは限らない 教材の作例として、ある集会で全員が黙ってうなずく場面を考える。何を当然と見ているかは、人ごとに違いうる。ガダマーの整理では、先立つ判断を相手や事柄とのやり取りで問い直す。 この集会は本人の史実の例ではない。前提を持つことと、その前提が正しいことは別である。 出典1 発言できる条件を、確かめる 同じ集会で、反対を言いにくい人がいたかもしれない。ハーバーマスの討議では、誠実に述べ、理由を求められ、強制や不平等に妨げられない条件が問われる。賛成の数だけでは、この条件を確かめられない。 沈黙が必ず反対を意味するのでもない。作例にどんな事情があったかは、別に確かめる必要がある。 出典2 会場にいない人にも、影響する 規範とは、どう行うべきかという共通の基準。正当化では、会場の人だけでなく、影響を受ける人の利害や価値観から、一般に守った帰結を受け入れられるかを問う。 この理想の基礎づけにも異論がある。具体的な他者やケアの見落としも争点で、実際の合意が万能の真理判定になるわけではない。 出典2 同じ集会で見る点 区別すること 理解の前提 何を当然と思っているか 発言の条件 反対や理由を言えるか 影響の範囲 誰にどんな帰結があるか 解説のための編集整理。三つを確認すれば必ず正しい答えが出る手順書ではない。 参考文献 [1] Malpas, Jeff「Hans-Georg Gadamer」。 出典 [2] Finlayson, James Gordon; Rees, Dafydd Huw「Jürgen Habermas」。 出典