自分にできることを考える――ストア派の自然と判断 — Epoché
解説 自然の理性と調和して生きる ストア派は、理性によって秩序づけられた自然と調和して生きることを目標とした。人の理性と宇宙全体の理性を結びつけて、生き方を考える。 古代の宇宙観の紹介。「自然に従う」は、欲求のままに振る舞うことや自然の中へ逃れることとは違う。 Stoicism 外からの働きかけと、自分の同意 同じ働きかけを受けても、人のあり方や同意が行為に関わる。同意とは、受けた印象をそのとおりとして認めること。ストア派は、これを自分に委ねられたものとして責任と結びつけた。 因果による決定を認めつつ責任を説明する立場。外の条件を無関係とせず、自分で結果を自由に選べるとも言わない。 Stoicism 健康を選ぶことと、幸福の善を分ける 徳という理性の優れたあり方だけを真の善とし、健康や富の獲得そのものは幸福を増減させないと考えた。それでも健康などは通常選ぶ価値があり、病気への対処を放棄するわけではない。情念を、価値や反応を取り違えた判断と関連づけた。 この強い幸福観には批判もある。情念に支配されない理想は、よい感情や同意前の初期反応までなくすことではない。現代のあらゆる感情を簡単に消せるとも保証しない。 Stoicism 外の出来事・同意・結果を分ける 区別 この説で見ること 外からの印象 行為への働きかけになる 自分の同意 受け止めを認めるかどうか 外の結果 自分の判断だけで操作できない 同意は因果の外にある自由な力ではない。行為をせず結果を待つという説明でもない。 参考文献 Durand, Marion; Shogry, Simon; Baltzly, Dirk「Stoicism」。 出典