11.1 アラブ世界の地図と国々 — Epoché
この 課 か でできるようになること アラブ 世界 せかい の 広がり ひろがり を、 三つ みっつ の 地域 ちいき に 分け わけ て 言える いえる 。 アラビア 文字 もじ を 使う つかう 言語 げんご と、アラビア 語 ご を 話す はなす 国 くに の 違い ちがい を 説明 せつめい できる。 アラブ 世界 せかい にアラブ 人 にん でない 人々 ひとびと が 住ん すん でいることを 知る しる 。 自分 じぶん が 学ん まなん でいるアラビア 語 ご が、どこでどう 使わ つかわ れるかを 見取り みとり 図 ず として 持つ もつ 。 前提 ぜんてい : 直前 ちょくぜん の 2.8 篇 へん まで、 第 だい 1 期 き の 課 か をひととおり 終え おえ ていること。この 課 か は 日本語 にほんご で 読む よむ 課 か で、 新しい あたらしい 型 かた は 出 で てきません。 大西 たいせい 洋 よう からペルシャ 湾 わん まで アラビア 語 ご を 公用 こうよう 語 ご とする 国 くに は 20 を 超え こえ ます。 西 にし の 端 はし はモロッコの 大西 たいせい 洋 よう 岸 がん 、 東 ひがし の 端 はし はオマーンのペルシャ 湾岸 わんがん 。その 間 あいだ およそ 6,000 キロで、 東京 とうきょう からインドまでの 距離 きょり にあたります。 人口 じんこう は 合わせ あわせ て 4 億 おく を 超え こえ ます。そのうち 1 億 おく 以上 いじょう がエジプトの 人口 じんこう で、アラブ 世界 せかい の 4 人 にん に 1 人 にん がエジプトに 住ん すん でいる 計算 けいさん になります。エジプトの 方言 ほうげん が 映画 えいが やテレビを 通し とおし てよく 知ら しら れているのは、この 人口 じんこう の 重 おも さと 関係 かんけい があります。 これだけ 広い ひろい のに、 書きことば かきことば は 一 ひと つです。モロッコの 新聞 しんぶん もオマーンの 新聞 しんぶん も、 同じ おなじ フスハーで 書か かか れています。3.12 課 か で 扱っ あつかっ たとおり、 書きことば かきことば が 一 ひと つで、 話しことば はなしことば が 地域 ちいき ごとに 違う ちがう という 形 かたち になっています。 三つ みっつ の 地域 ちいき アラブ 世界 せかい は、ふつう 三つ みっつ の 地域 ちいき に 分け わけ て 単語 たんご られます。 西 にし から 順 じゅん に、マグリブ、マシュリク、 湾岸 わんがん です。 マグリブは 日 ひ が 沈む しずむ ところという 意味 いみ の 単語 たんご から 来 き ています。マシュリクは 日 ひ が 昇る のぼる ところ。 アラビア 半島 はんとう から 見 み て、 西 にし と 東 ひがし という 呼び よび 方 かた です。 地名 ちめい そのものが、どこから 見 み た 地図 ちず かを 教え おしえ てくれます。 地域 ちいき 主な おもな 国 くに 日本 にほん での 知ら しら れ 方 かた マグリブ(マグリブ 方言 ほうげん ) モロッコ・アルジェリア・チュニジア・リビア フランス 語 ご との 二 に 言語 げんご 併用 へいよう 。ベルベル 語 ご の 話者 わしゃ が 多い おおい マシュリク(エジプト 方言 ほうげん /レバント 方言 ほうげん /イラク 方言 ほうげん ) エジプト・スーダン・レバノン・シリア・ヨルダン・パレスチナ・イラク 映画 えいが ・ 音楽 おんがく ・ドラマの 発信 はっしん 地 ち 湾岸 わんがん ( 湾岸 わんがん 方言 ほうげん ) サウジアラビア・クウェート・カタール・バーレーン・アラブ 首長 しゅちょう 国 こく 連邦 れんぽう ・オマーン・イエメン 石油 せきゆ と、 南 みなみ アジアからの 出稼ぎ でかせぎ 労働 ろうどう 者 しゃ この 課程 かてい が 教える おしえる フスハーは、 三つ みっつ の 地域 ちいき すべてで 通じ つうじ ます。 口語 こうご 編 へん で 扱う あつかう のはエジプト 方言 ほうげん とレバント 方言 ほうげん で、これはマシュリクの 二 ふた つです。 マグリブの 方言 ほうげん はフスハーからいちばん 遠く とおく 、マシュリクの 人 ひと にも 聞き取り ききとり が 難しい むずかしい ことがあります。 文字 もじ と 言語 げんご を 混同 こんどう しない アラビア 文字 もじ を 使う つかう 言語 げんご は、アラビア 語 ご だけではありません。ペルシャ 語 ご 、ウルドゥー 語 ご 、パシュトー 語 ご 、ウイグル 語 ご 。どれもアラビア 文字 もじ を 使い つかい ますが、 アラビア 語 ご とは 別 べつ の 言語 げんご です。 語族 ごぞく も 違い ちがい 、ペルシャ 語 ご とウルドゥー 語 ご はインド・ヨーロッパ 語族 ごぞく に 属し ぞくし ます。 逆 ぎゃく に、アラビア 語 ご を 話す はなす 人 ひと がアラビア 文字 もじ 以外 いがい で 書く かく こともあります。マルタ 語 ご はアラビア 語 ご の 一種 いっしゅ から 分かれ わかれ た 言語 げんご ですが、ラテン 文字 もじ で 書か かか れます。 携帯 けいたい 電話 でんわ のメッセージでは、アラビア 語 ご をラテン 文字 もじ と 数字 すうじ で 書く かく 習慣 しゅうかん が 広く ひろく 行わ おこなわ れています。 文字 もじ と 言語 げんご は 別 べつ の 層 そう です。 日本語 にほんご が 漢字 かんじ と 仮名 かな で 書か かか れるからといって、 日本語 にほんご が 中国 ちゅうごく 語 ご の 一種 いっしゅ だということにはなりません。 同じ おなじ 関係 かんけい が、アラビア 文字 もじ を 使う つかう 言語 げんご のあいだにもあります。 アラブ 世界 せかい に 住む すむ アラブ 人 にん でない 人々 ひとびと アラブ 世界 せかい と 呼ば よば れる 地域 ちいき に 住む すむ のは、アラブ 人 にん だけではありません。 マグリブにはベルベル 語 ご (アマジグ 語 ご )の 話者 わしゃ が 数千 すうせん 万 まん 人 にん います。モロッコとアルジェリアでは、この 言語 げんご が 公用 こうよう 語 ご の 一 ひと つになっています。イラクとシリアにはクルド 語 ご の 話者 わしゃ が、エジプト 南部 なんぶ にはヌビア 語 ご の 話者 わしゃ がいます。 宗教 しゅうきょう も 一 ひと つではありません。レバノン、エジプト、シリア、イラク、パレスチナには アラビア 語 ご を 母語 ぼご とするキリスト 教 きょう 徒 と が 住ん すん でいます。エジプトのコプト 教会 きょうかい は、イスラームより 古く ふるく からそこにあります。7.1 課 か で 扱っ あつかっ た 平安 へいあん のあいさつを、 彼 かれ らも 日常 にちじょう のあいさつとして 使い つかい ます。 この 課程 かてい が「アラブ 世界 せかい 」と 言う いう とき、それは アラビア 語 ご が 公 おおやけ の 場 ば で 使わ つかわ れる 地域 ちいき を 指し さし ています。そこに 住む すむ 人々 ひとびと の 民族 みんぞく も 宗教 しゅうきょう も、 一 ひと つではありません。 国 くに の 名前 なまえ を 読む よむ アラビア 語 ご の 国名 こくめい は、ニュースでも 地図 ちず でもそのまま 出 で てきます。 母音記号 ぼいんきごう を 外し はずし た 姿 すがた で 挙げる あげる ので、 読み よみ 方 かた の 欄 らん と 見比べ みくらべ てください。 定冠詞 ていかんし が 付く つく 国 くに と 付か つか ない 国 くに があります。5.4 課 か で 単語 たんご の 来歴 らいれき を 見 み たときと 同じ おなじ で、 規則 きそく はありません 。 国 くに ごとに、その 形 かたち で 覚え おぼえ ます。 国 くに アラビア 語 ご 読み よみ 方 かた 定冠詞 ていかんし エジプト مصر ミスル 付か つか ない モロッコ المغرب アル・マグリブ 付く つく アルジェリア الجزائر アル・ジャザーイル 付く つく チュニジア تونس トゥーヌス 付か つか ない レバノン لبنان ルブナーン 付か つか ない シリア سوريا スーリヤー 付か つか ない イラク العراق アル・イラーク 付く つく サウジアラビア السعودية アッ・サウーディーヤ 付く つく 日本 にほん اليابان アル・ヤーバーン 付く つく モロッコの 名前 なまえ は、11.1 課 か の 冒頭 ぼうとう で 見 み たマグリブと 同じ おなじ 単語 たんご です。 日 ひ が 沈む しずむ ところ、という 意味 いみ の 単語 たんご が、そのまま 国名 こくめい になっています 。アルジェリアの 名前 なまえ は 島々 しまじま という 意味 いみ で、 首都 しゅと アルジェの 沖 おき にあった 島々 しまじま から 来 き ています。 国名 こくめい を 読める よめる ようになると、 地図 ちず が 意味 いみ を 持ち もち 始め はじめ ます。 定冠詞 ていかんし が 付く つく 国名 こくめい は、うしろに 前置詞 ぜんちし が 来る くる と 形 かたち が 変わっ かわっ て 見え みえ ます。0.8 課 か で 扱っ あつかっ た 太陽文字 たいようもじ と 月文字 つきもじ の 区別 くべつ も 効き きき ます。サウジアラビアの 名前 なまえ は 太陽文字 たいようもじ で 始まる はじまる ので、 定冠詞 ていかんし のラームが 読ま よま れず、 次 つぎ の 子音 しいん が 重なっ かさなっ て 聞こえ きこえ ます。 練習 れんしゅう 練習 れんしゅう 1 — 地図 ちず を 描く えがく 次 つぎ に 答え こたえ てください。 地図 ちず を 見 み ずに、 思い出せる おもいだせる 範囲 はんい で 構い かまい ません。 アラブ 世界 せかい を 三つ みっつ の 地域 ちいき に 分け わけ 、それぞれの 名前 なまえ と 主な おもな 国 くに を 挙げ あげ てください。 アラビア 文字 もじ を 使う つかう が、アラビア 語 ご ではない 言語 げんご を 三つ みっつ 挙げ あげ てください。 アラブ 世界 せかい の 人口 じんこう のうち、エジプトが 占める しめる おおよその 割合 わりあい を 言っ いっ てください。 アラブ 世界 せかい に 住む すむ 、アラブ 人 にん でない 人々 ひとびと の 例 れい を 二 ふた つ 挙げ あげ てください。 国 くに の 名前 なまえ の 表 ひょう を 見 み ずに、 定冠詞 ていかんし が 付く つく 国 くに を 三つ みっつ 挙げ あげ てください。 練習 れんしゅう 2 — 音読 おんどく 国 くに の 名前 なまえ の 表 ひょう の、アラビア 語 ご の 欄 らん を 上 うえ から 順 じゅん に 音読 おんどく してください。 読み よみ 方 かた の 欄 らん を 隠し かくし て、まず 自分 じぶん で 読ん よん でみます。 定冠詞 ていかんし が 付く つく 国 くに は、 次 つぎ の 子音 しいん が 太陽文字 たいようもじ か月 かげつ 文字 もじ かで 読み よみ 方 かた が 変わり かわり ます。サウジアラビアは 太陽文字 たいようもじ 、モロッコとイラクと 日本 にほん は 月文字 つきもじ です。9 つの 国名 こくめい を、つかえずに 30 秒 びょう で 読める よめる ようになるまで くり返し くりかえし てください。 この 課 か のまとめ アラビア 語 ご を 公用 こうよう 語 ご とする 国 くに は 20 を 超え こえ 、6,000 キロに 広がる ひろがる 。 アラブ 世界 せかい はマグリブ・マシュリク・ 湾岸 わんがん の 三つ みっつ に 分け わけ て 単語 たんご られる。 アラビア 文字 もじ を 使う つかう 言語 げんご は 多い おおい が、アラビア 語 ご とは 別 べつ の 言語 げんご である。 アラブ 世界 せかい にはベルベル 語 ご ・クルド 語 ご ・ヌビア 語 ご の 話者 わしゃ も 住ん すん でいる。 アラビア 語 ご を 母語 ぼご とするキリスト 教 きょう 徒 と が 各地 かくち にいる。 国名 こくめい には 定冠詞 ていかんし が 付く つく ものと 付か つか ないものがある。 規則 きそく は 無く なく 、 国 くに ごとに 覚える おぼえる 。 次 つぎ の 課 か へ 11.1 では 地図 ちず を 見 み ました。 次 つぎ の 11.2 課 か ではイスラームの 基礎 きそ を 扱い あつかい ます。 宗教 しゅうきょう そのものというより、 暦 こよみ ・ 断食 だんじき ・あいさつが 日常 にちじょう のことばにどう 入り込ん はいりこん でいるか を 見 み ます。7.8 課 か で 扱っ あつかっ た、 神 かみ が 望む のぞむ ならという 一言 ひとこと の 背景 はいけい でもあります。 答え こたえ 練習 れんしゅう 1 の 答え こたえ マグリブ(モロッコ・アルジェリア・チュニジア・リビア)、マシュリク(エジプト・レバノン・シリア・ヨルダン・イラクなど)、 湾岸 わんがん (サウジアラビア・アラブ 首長 しゅちょう 国 こく 連邦 れんぽう ・オマーンなど)です。 ペルシャ 語 ご 、ウルドゥー 語 ご 、パシュトー 語 ご 、ウイグル 語 ご など