8.6 The Weekend — 週末 — Epoché
この篇でできるようになること 英語だけで書かれた 286 語の文章を、辞書を引かずに最後まで読める。 曜日・時刻・幅・長さ・期限で前置詞が変わることを、原文の中で見分けられる。 「いつものこと」を語る段落と「あの日のこと」を語る段落を、動詞の形で区別できる。 286 語を 1 分あたり 120 語(2 分 23 秒)で読み切れる。 前提 : 8.5 まで。 読編「読」の第 6 篇です。語り手は 8.1 読編 〜 8.5 読編 と同じケン。こんどは週末の話で、286 語あります。前の篇は 279 語でしたから、7 語ぶん長くなりました。第 16 篇では 350 語ほどになります。 この篇で宣言した帯の外の語は 5 語です—— park (657 番)・ weekend (934 番)・ river (1,176 番)・ bridge (1,546 番)・ coat (1,863 番)。このうち weekend が題の語で、残りの 4 語は 8.3 読編 と 8.4 読編 で宣言した町と持ち物の語をそのまま引き継いだものです。同じ町・同じ人の話を続けているので、宣言の数は篇が進むほど増えません。 面白いのは 時の語の順位 です。まず、時の「ものさし」にあたる語を 9 語並べてみます。ぜんぶが帯 600 の中にあります—— time 49 番・ year 58 番・ day 85 番・ week 157 番・ month 209 番・ hour 247 番・ night 270 番・ minute 366 番・ morning 434 番。ところが、 暦や一日の中の特定の区切りを名ざす語 を 7 語並べると、こちらは全部が帯の外です—— summer 654 番・ evening 679 番・ yesterday 703 番・ tomorrow 726 番・ holiday 742 番・ weekend 934 番・ afternoon 948 番。題の weekend が帯の外なのも、この並びの一部です。 morning と night が帯の中に残っているのに、 afternoon と evening が外へ出ているところを見てください。朝と夜は一日の区切りとしてだけでなく、「朝いちばんに」「夜のうちに」のようにいろいろな話に顔を出します。午後と夕方は、一日のその部分を指すときにしか使いません。 8.5 読編 で見た「どの分野の文章にも顔を出す語ほど上に来る」という並び方が、同じ一日の中でも起きているわけです。 だから、 weekend を宣言しなければならないことと、週末について語れないこととは別のことです。曜日の名前( Saturday ・ Sunday )は語彙表が順位を付けない語で、この課程では自由に使えます。あとは帯の中の day ・ week ・ hour ・ morning と、前置詞をいくつか組み合わせれば、週末の一日は最初から最後まで書けます。 時の語 帯の順位 帯の中か外か time 49 番 帯の中 year 58 番 帯の中 day 85 番 帯の中 week 157 番 帯の中 month 209 番 帯の中 hour 247 番 帯の中 night 270 番 帯の中 minute 366 番 帯の中 morning 434 番 帯の中 summer 654 番 帯の外 evening 679 番 帯の外 yesterday 703 番 帯の外 tomorrow 726 番 帯の外 holiday 742 番 帯の外 weekend 934 番 帯の外 afternoon 948 番 帯の外 宣言した 5 語の顔ぶれも見ておきます。「カタカナとの差」の欄が埋まっている 4 語は カタカナの相棒が語彙表に載っている語 で、CEFR-J でも 5 語ぜんぶがいちばんやさしい A1 です。 weekend の欄が「—」なのは、語彙表に相棒が載っていないというだけで、耳になじみが無いという意味ではありません。順位が 600 の外だということと、読み手にとって新しい語だということは、別のことです。 park en 帯の順位 657 番 カタカナとの差 パーク → ● (3 拍を 1 音節に) I walk down to the river and sit in the park for an hour with a book. 川へ下りていって、本を一冊持って公園に一時間すわります。 May I park my car here? [1] ここに車をとめてもよろしいですか。 weekend en 帯の順位 934 番 カタカナとの差 — The book shop is open six days a week, so my weekend is one day long. 本屋は週に六日開いているので、わたしの週末は長さが一日ぶんです。 Next weekend will be cold, too. [2] 次の週末も寒くなりそうだよ。 river en 帯の順位 1,176 番 カタカナとの差 リバー → ●○ (3 拍を 2 音節に) Next Sunday I am going to walk down to the river in it. 次の日曜は、それを着て川へ下りていくつもりです。 The river was not so clean. [3] その川はあまりきれいではなかった。 bridge en 帯の順位 1,546 番 カタカナとの差 ブリッジ → ● (4 拍を 1 音節に) I walked over the bridge to the little shop by the water and looked at the black coat. 橋を渡って水のそばの小さな店へ行き、あの黒い上着を見ました。 What a long bridge it is! [4] それは何と長い橋だろう。 coat en 帯の順位 1,863 番 カタカナとの差 コート → ● (3 拍を 1 音節に) My mother looked at it for a long time, and then she said that it was a good coat. 母は長いあいだそれを見て、それからよい上着だと言いました。 I gave my coat a brush. [5] 私は上着にブラシをかけた。 読む前に 語り手はケン、二十歳。山にはさまれた小さな市で母・父と三人で住み、駅から川へ下りていく通りの本屋で働いています( 8.1 読編 〜 8.5 読編 の続きです)。店は週に六日開いていて、休みは日曜だけです。母は町の学校の先生、父は隣の市の会社へ電車で通っています。 起こることはこれだけです。土曜は店がいちばん混む日で、朝は生徒、昼を過ぎると年上の客が来る。日曜は九時まで寝て、三人で遅い食事をとり、川へ下りて公園で本を読む。そして「この前の日曜」だけが違った。橋を渡って水のそばの小さな店へ行き、黒い上着を買った。 この上着は 8.4 読編 に出てきたものです。あの篇でケンは母のお金で買い物をし、帰り道でこの上着を見て、自分の物ではないお金だからと考えて通り過ぎました。そして家に帰ると、母は残りのお金の半分を黙ってケンの手に戻しました。8.4 は「次の日曜にあの店へ行くつもりだ」という一文で終わっています。この篇の第 5 段落は、その続きです。 読みどころは 時を言う語句 です。日本語なら「日曜に」「六時に」「朝に」——どれも「に」で足ります。英語は語ごとに前置詞が変わり、しかも last Sunday ・ next Sunday のように前置詞を付けない言い方もあります。読みながら、時を言っている部分に指を置いてみてください。もう一つ、この篇は段落ごとに時がきれいに分かれています。今の形が 31 か所、過ぎた形が 12 か所、これからを指す形が 1 か所。使われている型は型編の 8 課の範囲だけです。 原文 原文は別の文書にあります(作品ページの「原文」)。6 段落・27 文・286 語。冒頭はこう始まります。 The book shop is open six days a week, so my weekend is one day long. 先に原文だけを、辞書も訳も見ずに最後まで読んでください。分からないところがあっても止まらず、最後まで行ってから戻ります。それが済んでから、下の「語釈」「構文の骨」「訳」を見ます。この順を守ってください。訳を先に見ると、訳を読んで英語を読まない癖がつきます。 語釈 この篇に範囲外の語は 0 語です。下の 14 語は 知っているのに文の中で意味が動く語 で、どれも帯 600 の中にあります。「この文ではこの意味」という形で確かめてください。 long en 形容詞 長さが〜ある。 my weekend is one day long は「わたしの週末は長さが一日ぶん」。同じ語が I make my one day long では「長く感じられるようにする」になる。 for a long time はふつうの「長いあいだ」 My father has two free days and I have one, but I make my one day long. 父には空いている日が二日ありますが、わたしには一日しかありません。それでもわたしは、その一日を長くします。 I'm longing to see him. [6] 彼に会いたいと思っている。 free en 形容詞 空いている。 two free days は「空いている日が二日」。カタカナの「フリー」から「無料の」を思い浮かべやすいが、この篇は時間の話 My father has two free days and I have one, but I make my one day long. 父には空いている日が二日ありますが、わたしには一日しかありません。それでもわたしは、その一日を長くします。 mine en 代名詞 わたしのもの。 Sunday is mine で「日曜はわたしのものだ」。後ろに名詞を置かない形で、置くなら「わたしの日曜」と言い直すことになる Sunday is mine. 日曜はわたしのものです。 This house is mine, not yours. [7] この家は私のもので、あなたのものではない。 best en 形容詞 いちばんよい。 the best day of the week は「その週でいちばんよい日」で、ここは店がいちばん売れる日という意味 Saturday is a work day, and for the shop it is the best day of the week. 土曜は仕事の日で、店にとってはその週でいちばんよい日です。 It's best if you go. [8] 行った方がいいよ。 one en 代名詞 (前に出たものの)一つ。 My father has two free days and I have one の one は「一日」の代わりに置かれている。締めくくりの one for me も同じ。ただし After one の one は時刻の一時で、こちらは数のほう After one the older people come, and they want to talk. 一時を過ぎると年上の人たちが来て、その人たちは話したがります。 Six days for the shop and one for me: that is my week. 六日は店のため、一日はわたしのため。それがわたしの一週間です。 word en 名詞 ひとこと。 say another word で「もうひとこと言う」。カタカナの「ワード」(単語・文書)とは重ならず、ここは口に出す言葉のこと By seven I do not want to say another word. 七時までには、わたしはもうひとことも言いたくなくなっています。 This word is new to me. [9] この言葉は、初耳だな。 sound en 名詞 物音。 there is no sound in the house で「家の中に物音がしない」。カタカナの「サウンド」は音楽の響きを指すが、この語はどんな音でもよい I get up at nine, and there is no sound in the house. 九時に起きると、家の中には物音がありません。 It sounds like a fun job. [10] 楽しそうな仕事ね。 late en 副詞 遅い時刻に。 We eat together late で「遅い時刻に一緒に食べる」。遅刻したという意味ではない We eat together late. わたしたちは遅い時刻に一緒に食べます。 I'm late, aren't I? [11] 遅れたかな? light en 名詞 明かり。 until the light goes で「明かりが消えるまで」。「軽い」という別の意味もあるが、この篇は日の光のほう I read until the light goes. わたしは明かりが消えるまで読みます。 Don't make light of me. [12] 俺をなめるな。 go en 動詞 行く。芯にあるのは「そこから離れていく」。 I go out は「外へ出る」だが、 until the light goes は「明かりが消えるまで」——光が去っていく、という同じ絵 After that I go out. そのあと、わたしは外に出ます。 I'll go to bed now. [13] 今日はもう寝よう。 else en 副詞 ほかに。 I did something else で「ほかのことをした」。 something ・ anything のような語の後ろに置く Last Sunday I did something else. この前の日曜は、ほかのことをしました。 Who els