8.21 Game — 遊びと競技(Simple English Wikipedia) — Epoché
この篇でできるようになること 条件が連なる文章を、鎖をたどるように読める。 前の文の終わりの語が次の文の頭に出る ことを目印にできる。 箇条書きの並びを、地の文と分けて受け取れる。 if 節の多い文章で止まらない。 前提 : 8.20 まで。 この篇には、ほかの篇に無い形が出てきます。 定義の鎖 です。遊びとは何か、おもちゃとは何か、挑戦とは何か、競争とは何か——一つ定義しては、それを使って次を定義していきます。 日本語でも同じ書き方をしますが、日本語は 繰り返しを嫌います 。「それが」「これは」と代名詞にするか、主語ごと省きます。英語は逆で、 同じ語をそのまま繰り返します 。冗長に見えますが、読む側には親切です。 繰り返された語が、鎖のつなぎ目 だからです。 だから読み方も決まります。 前の文に出た語が、次の文の頭にあるか を見てください。あれば、その二文はつながっています。無ければ、そこで話が変わっています。鎖をたどるだけで、この篇の後半は読めます。 読む前に 題材は 遊びと競技 です。遊びとは何か、どんな道具を使うか、遊びが満たす条件は何か、そして遊び・おもちゃ・挑戦・競争の違いは何か——この順で出てきます。 気をつけるところを三つ置きます。 一つめ、 箇条書きの並び です。二つめの段落が六行の箇条書きになっています。どれも「語:その説明」という形で、 地の文ではありません 。一覧として目で受け取ってください(8.19 の数字の行と同じ扱いです)。 二つめ、 if の多さ です。三つめの段落は if で始まる文が並びます。 3.16 型編 で組んだ条件の節が、ここで実物として出てきます。 if の節は前置き で、言いたいことはそのうしろにあります。 三つめ、 人の名前が一つ出る ことです。最後の文に、ある人の定義として紹介されている一文があります。 これはこの文章の結論 なので、そこまでの鎖が正しくたどれていれば、すっと入ります。 原文 原文は別の文書にあります(作品ページの「原文」)。全部で 389 語、三段落です。書き出しはこうです。 A game is something that people often do for fun. 先に原文だけを、 辞書も語釈も見ずに 最後まで読んでください。箇条書きは飛ばしてかまいません。 全訳 原文の全訳です。この課程のために、原文に沿って訳しました。番号は原文の段落の番号で、原文と行き来できます。 遊び(ゲーム)とは、人々がよく楽しみのためにすることです。それは仕事とは違います。多くのスポーツは遊びであり、プロのスポーツもたくさんあります。そうした場合には、人々はお金を稼ぐことができます。それが娯楽の一種だからです。遊びにはいろいろな種類があり、いろいろな種類の道具を使います。たとえば、テレビゲームでは、人々はよくコントローラーやキーボードを使って、画面の上で起こることを操ります。画面には、テレビや携帯の画面、それにコンピューターの画面もあります。カードゲームでは、遊ぶ人はトランプを使います。キネクトのように、自分の体を使う遊びもあります。たいていの遊びには道具が要りますが、いつもそうとは限りません。子どもたちの路上の遊びには、道具が要らないことがよくあります。盤の遊びでは、遊ぶ人は盤と呼ばれる平らな面の上で駒を動かすことがあります。遊びの目的はさまざまです。ルードのような競走型の遊びでは、目的は最初にゴールに着くことです。碁では、目的はより多くの場所を囲むことです。フットボールとも呼ばれるサッカーでは、より多くのゴールを決めることです。複雑な規則をもつ遊びもあれば、簡単な規則をもつ遊びもあります。 自由である:その活動は自分から進んでするものである。切り離されている:その活動はどこででも、あるいはいつでも起こりうるわけではない。不確かである:その活動をしている人々は、それがどう終わるかを知らない。何も生み出さない:その活動をしても、何か役に立つものを作ったり、役に立つことをしたりするわけではない。規則に従う:その活動には、ふだんの生活とは違う規則がある。作りごとである:その活動をしている人々は、その遊びが現実ではないことを知っている。 創作されたものは、美しいから作られたのであれば芸術であり、お金のために作られたのであれば娯楽です。娯楽であるものは、やりとりができるなら遊ぶものです。映画や本は娯楽ですが、やりとりはできません。遊ぶものに達成すべき目標が何もなければ、それはおもちゃです。遊ぶものに目標があれば、それは挑戦です。挑戦に相手がいなければ、それはパズルです。相手がいれば、それは争いです。遊ぶ人が何かで相手よりうまくやることはできても、相手に影響を与えることができないなら、その争いは競争です。レースやフィギュアスケートは競争です。しかし、攻撃することが許されているなら、その争いは遊び(競技)と呼べるものになります。クロフォードによる遊びの定義は次のとおりです。やりとりのある、目標に向かう活動であって、相手となって遊ぶ者たちがおり、遊ぶ人と相手がたがいに干渉し合えるもの。 語釈 この篇で帯の外にある語は 30 語です。下に 全部 出します。カタカナで知っている語が多いのが、この篇の特徴です。 語(品詞) 意味 注 Kinect en 名 体の動きで遊ぶ装置の名前 Kinect lets players control games using their body movements. Kinect はプレイヤーが体の動きを使ってゲームを操作できるようにします。 complicated en 形 込み入った The instructions seemed complicated at first glance. その説明書は一目見たところ複雑に見えました。 controllers en 名 操作する装置(複数) The kids fought over who got to use the controllers. 子どもたちはコントローラーを使う順番をめぐって争いました。 crawford's en 名 クロフォードの(人の名前) creative en 形 作り出す、創作の She used creative ideas to design the new toy. 彼女は新しいおもちゃをデザインするために創造的な考えを使いました。 definition en 名 定義 There is no single definition of what counts as a game. 何をゲームと見なすかについて、ただ一つの定義はありません。 entertainment en 名 楽しませるもの Video games are a popular form of entertainment today. テレビゲームは今日人気のある娯楽の一形態です。 everyday en 形 毎日の、ふだんの Board games are part of everyday life in many homes. ボードゲームは多くの家庭で日常生活の一部になっています。 everywhere en 副 どこででも You can see children playing games everywhere in the park. 公園のいたるところで子どもたちがゲームをして遊んでいるのが見られます。 fictitious en 形 作りごとの The story takes place in a fictitious kingdom far away. その物語は遠く離れた架空の王国を舞台にしています。 governed en 動 治められた( govern の過去分詞) The game is governed by a simple set of rules. そのゲームは単純な一連の規則によって治められています。 interactive en 形 やりとりのある The museum added an interactive exhibit for young visitors. その美術館は幼い来館者のために双方向型の展示を追加しました。 interfere en 動 じゃまをする、干渉する Loud noises can interfere with a player's concentration. 大きな音はプレイヤーの集中力を妨げることがあります。 keyboard en 名 キーボード He typed his answer quickly on the keyboard. 彼はキーボードで素早く答えを入力しました。 ludo en 名 すごろくの一種 The children played ludo together on a rainy afternoon. 子どもたちは雨の午後に一緒にルドーをして遊びました。 mobile en 形 持ち運べる She downloaded a puzzle game onto her mobile phone. 彼女はパズルゲームを携帯電話にダウンロードしました。 non en 接頭 〜でない( non-productive の一部) opponent en 名 相手、敵 He shook hands with his opponent after the match. 彼は試合の後、対戦相手と握手をしました。 opponents en 名 相手(複数) The two opponents competed fiercely for first place. その二人の対戦相手は一位をめぐって激しく競い合いました。 oriented en 形 〜に向いた The new curriculum is more oriented toward practical skills. 新しい教育課程はより実践的な技能に向いています。 plaything en 名 遊ぶもの To the puppy, the old sock became a favorite plaything. その子犬にとって、古い靴下はお気に入りの遊び道具になりました。 productive en 形 何かを生み出す A short break can make you more productive afterward. 短い休憩はその後、あなたをより生産的にすることがあります。 puzzle en 名 パズル、解く遊び She spent an hour trying to solve the puzzle. 彼女はそのパズルを解こうと1時間を費やしました。 qualifies en 動 条件を満たす Winning three matches in a row qualifies you for the final. 3試合続けて勝つと決勝に進む条件を満たします。 skating en 名 スケート They went skating on the frozen lake last weekend. 彼らは先週末、凍った湖でスケートをしに行きました。 soccer en 名 サッカー The boys play soccer in the park every Saturday. 男の子たちは毎週土曜日、公園でサッカーをします。 toy en 名 おもちゃ The baby dropped her favorite toy on the floor. 赤ちゃんはお気に入りのおもちゃを床に落としました。 uncertain en 形 どうなるか分からない The outcome of the game remained uncertain until the end. そのゲームの結果は最後まではっきりしないままでした。 varies en 動 さまざまである The difficulty of the puzzle varies from level to level. そのパズルの難しさはレベルによってさまざまです。 voluntary en 形 自分から進んでする Joining the after-school club is completely voluntary. 放課後のクラブに参加するのは完全に自由意志です。 三十語のうち、 controllers ・ keyboard ・ mobile ・ puzzle ・ toy ・ skating ・ soccer はそのままカタカナで日本語に入っています( 2.1 橋編 )。 遊びの語彙は、日本語がよく借りている分野 です。だから語数のわりに読みやすいはずです。 構文の骨 ★定義の鎖 — 繰り返された語がつなぎ目 三つめの段落が、この篇の山です。五つの文が鎖になっていて、 前の文で定義した語が、次の文の頭に出てきます 。 鎖の何番め 前の文から受け取る語 この文が定義する語 一つめ — entertainment 二つめ entertainment plaything 三つめ plaything challenge 四つめ challenge conflict 五つめ conflict competition 左から右へ、語が そのまま受け渡されて います。二つめの文の頭に出る語は、一つめの文の終わりで定義されたもの。三つめの頭は二つめの終わり。この形が見えれば、 どこまで読んだかが分かります 。 日本語に訳すと、この繰り返しは冗長に見えます。実際、日本語で書くなら「それが」「そのうち」で済ませるでしょう。だから日本語話者は 繰り返しを読み飛ばしがち です。ところが英語では、その繰り返しが 鎖のつなぎ目 です。飛ばすと、どの語を定義しているのかが分からなくなります。 if の節は前置き 同じ段落には if の節が何度も出ます。 3.16 型編 で置いたとおり、 if の節は 枠を示しているだけ で、言いたいことはそのうしろにあります。 だから読むときは、 if の節を軽く通して、うしろを待つ のが正解です。 if の節を一語ずつ丁寧に読むと、うしろに着いたころには前を忘れています。前置きは前置きとして流してください。 そして、この篇の if