ドイツ観念論の論点を比べる — Epoché
解説 欲しい、だけで交換はできるか 本とノートを交換する二人を考える。これは教材上の作例。欲しい物は違っても、二人は同じ交換を意志する。ヘーゲルの説明では、この違いを消すことが共同の意志なのではない。 この作例が本人の歴史的な例だとはしない。作例そのものを学説の証拠にもしない。 出典1 相手を、権利を持つ者として扱う 相手の物だから交換を申し出ることは、相手をその権利を持つ主体として扱うことでもある。所有権は、ただ手元に物があることと区別される。個人の望みから、互いの関係へ視点を移す。 盗んで自分の手元に置けば正当な所有になる、という説明ではない。 出典1 関係を続ける条件を見る 制度は関係を持続させる仕組み。ヘーゲルは、家族の結びつき、市場で利害を追う市民社会、両者の片寄りを調整する国家を関連づけ、自由が社会の中で具体化する条件を考えた。 市場の富が貧困を自動的に解消するとはしない。制度があれば正しいとも限らず、立憲君主を含む本人の制度論を現代民主制と同じにしない。 出典1 論点の見取り 見分けること 交換の作例で見るもの 個人の意図 本が欲しい、ノートが欲しい 互いの権利 相手を正当な交換の主体として扱う 制度の条件 関係を持続して支える仕組みを考える ヘーゲルの説明を読むための編集上の整理。交換の条件を区別し、制度の存在だけを自動的な正当化にしない。 参考文献 [1] Redding, Paul「Georg Wilhelm Friedrich Hegel」。 出典