5.37 交渉 — 条件の語を、耳で聞き分ける — Epoché
この課で聞き取れるようになること ★ 条件の語 を聞き分けられる。 ★ やわらかい断り の中の結論を取れる。 ★ 交換の申し出 の形が分かる。 ★ だれが何を譲ったか を表にできる。 前提 : 5.36 まで。 聞く前に ★ 交渉の聞き取りは、 語彙の問題ではありません 。 ★ 難しいのは 「いま何が決まったのか」 を追うこと です。 聞こえること 本当に起きていること ★ 「難しいです」 ★ 断っている(かもしれない) ★ 「〜であれば」 ★ 条件を付けた ★ 「〜でない限り」 ★ 線を引いた ★ 三つとも、 声が変わりません 。 ★ だから、 語で取るしかない のです。 ★条件の語を、耳で どの語 何を言っているか どう取るか Provided that ★ こちらの条件 ★ これが満たされるなら、の意味 Unless ★ 相手への線引き ★ そこを越えたら受けられない If we …, can you … 交換の申し出 譲ったら、代わりを求める I am afraid ★ 断りの前置き ★ うしろに結論がある ★ Provided that が来たら、 そのうしろが相手の条件 です。★ この台本では 「六十日の支払い条件を保てるなら」 ——★ 無償の二度目の訪問と 引き換え です。 ★ Unless が来たら、 線が引かれた と思ってください。★ この台本では 「あと二週間を超える遅れでない限り」 ——★ 買う側が 受け入れる範囲 を言っています。 ★「無理です」は、そう言われない ★ 二段落めの最初 を聞いてください。★ I am afraid で始まります ( 3.55 型編 )。 ★ そのうしろに 結論 があります ——★ 「全体は間に合わない」。 ★ 前置きだけ聞いて 安心してはいけません 。 ★ そして、 すぐ理由が続きます ——★ 「加熱部が五月の第二週まで届かない」。 ★ 断り・理由・できることの順 です( 8.189 読編 )。 ★譲ったら、代わりを求める ★ 五段落めの最初 が、★ この台本でいちばん大事な一文 です。 ★ If we accept two visits, can you start the warranty from the second one ——★ 「二度の訪問を受け入れるなら、保証を二度目から始められますか」。 だれが 何を譲ったか 何を得たか ★ 買う側 ★ 二度の訪問を受ける ★ 保証の起算日が後ろへ ★ 売る側 ★ 二度目を無償に ★ 支払い条件を保てる ★ 両方が 譲って、両方が得て います。 ★ これが、 8.183 読編 の「練り合わせ」の実務の形 です。 知っておく語 聞き方 三度聞きます。 ★ 一度目は、 条件の語 を数える。 ★ 三つあります。 ★ 二度目は、 だれが何を譲ったか を表にする。 ★ 三度目に、 最後に決まったこと を一文で書く。 問い 台本を聞いて、答えてください。 ★ 買う側が最初に出した条件は何か。 ★ 売る側は、なぜ間に合わないと言ったか。 ★ 二度目の訪問の費用は、だれが持つか。その条件は何か。 ★ 保証はいつから始まることになったか。 ★ 買う側が引いた線は何か。 練習 台本を 三度聞く 。★ 上の「聞き方」の順で 。 ★ 五段落めだけ を音読する。★ 交換の申し出 の段落です。★ If we のあとで一度間を取る。 ★ 条件の語を入れ替える 。四段落めの Provided that を if に替えて言ってみる。★ 何が弱くなるかを一行で書く( 3.50 型編 )。 ★ 譲り合いの表を作る 。自分の身近な交渉を一つ思い出し、 だれが何を譲り、何を得たか を表にする。 この課のまとめ ★ 交渉の聞き取りは語彙ではなく「いま何が決まったか」を追うこと。 ★ Provided that のうしろは相手の条件 ——引き換えに何かを出している( 3.50 型編 )。 ★ Unless が来たら、線が引かれた ——受け入れる範囲の宣言。 ★ I am afraid のうしろに結論がある ——前置きだけ聞いて安心しない( 3.55 型編 )。 ★ 断り・理由・できることの順 ( 8.189 読編 )。 ★ If we …, can you … は交換の申し出 ——譲ったら、代わりを求める。 ★ 両方が譲って両方が得るのが、練り合わせの実務の形 ( 8.183 読編 )。 次の課へ 次の課は 5.38 、 プレゼン(図表を説明する) です。★ 3.51 型編 で置いた 数と変化の言い方 が、耳で来ます ——★ by と to を聞き分けてください。 答え 「問い」の五つの答えです。 ★ 四月の最終週までに機械が要る です。★ そして、 それより遅いと困る と続けて います( Anything later than that is difficult for us )。★ difficult が 「無理」ではない のに注意してください( 3.55 型編 )——★ この場面では 交渉の余地を残して います。 ★ 加熱部が五月の第二週まで届かないから です。★ そして、 ほかは全部できている と言っています ——★ これが 次の提案の下ごしらえ です。 ★ 売る側が持ちます ( There would be no extra charge )。★ 条件は 六十日の支払い条件を保つこと ( Provided that )。★ 無償に聞こえますが、 引き換えがあります 。 ★ 二度目の訪問が終わった日から二年 です。★ 買う側が求め、売る側が That is fair と認めました 。 ★ 「あと二週間を超える遅れは受けない」 です( Unless the delay is longer than two more weeks )。★ この一文が いちばん聞き取りにくい ——★ Unless が 文の頭ではなく うしろの節に来て いるからです。★ 条件の語は どこにでも置けます ( 3.50 型編 )。 台本 ★ Epoché の作例 です(会社も人も架空)。★ 六つの区切り で読まれます。 Thank you for coming in. Let us look at the delivery date first. [1] We need the unit in the last week of April. [1] Anything later than that is difficult for us. [1] I understand. I am afraid the whole unit cannot be ready by then. [1] The heating element will not arrive until the second week of May. [1] Everything else is finished and tested. [1] So what can you offer? [1] We can deliver the unit without the element in the last week of April. [1] Then we fit the element on site in the second week of May. [1] That means two visits instead of one. Who pays for the second visit? [1] We do. There would be no extra charge. [1] Provided that we can keep the sixty-day payment term. [1] If we accept two visits, can you start the warranty from the second one? [1] That is fair. Two years from the day the second visit ends. [1] Unless the delay is longer than two more weeks, we can live with that. [1] Then let us agree on that. I will send the revised schedule in writing. [1] Please include both dates and the name of the engineer. [1] I will. Thank you for working with us on this. [1] 参考文献 Epoché の作例(交渉の一場面)。CC BY 4.0。★会社も人も架空、数はすべて仮。https://epoche.app/