倫理学・政治哲学の論点を比べる — Epoché
解説 同じ本を、義務から見る 返す約束をした本を、別の人が急いで必要としている。これは教材の作例である。義務論の観点では、約束した相手への義務や、その行為をしてよい条件を見る。 思想家自身の史実の作例ではない。全ての義務論が同じ答えを出すとも、事情にかかわらず一文で決まるとも考えない。 出典2 帰結からは、選択肢を比べる 同じ場面を帰結から見ると、貸し続ける・返す・相談するなどが、関わる人に何をもたらすかを比べる。約束も、信頼や利益への影響を通じて関わりうる。 利益や損失の大きさは、この作例だけでは分からない。人数の多い側を正解とせず、比較の基準と事実の見積もりを分ける。 出典1 表に出ていない必要にも注意する ケアの観点では、誰が何を必要とし、どんな関係や負担の中にいるかも確かめる。二人の希望だけで、支援を必要とする他の人や、担い手の事情まで分かるわけではない。 ケアは万能の第三の正解でも、女性だけの義務でもない。同じ場面でも、基準の違いと未確認の事情を分けて読める。 出典4 観点 本の作例で見ること 義務 約束した相手への責任と許可 帰結 各選択が人々へもたらす影響 ケアからの補足 必要、関係、見えない負担 解説のための比較。未提示の事情を補って一つの正解を決める表ではない。 参考文献 [1] Sinnott-Armstrong, Walter「Consequentialism」。 出典 [2] Alexander, Larry; Moore, Michael「Deontological Ethics」。 出典 [4] Norlock, Kathryn; Pascoe, Jordan「Feminist Ethics」。 出典