0.9 無母音で読む ① — 知っている語を、実際の姿で — Epoché
この 課 か でできるようになること 知っ しっ ている 語 ご を、 母音記号 ぼいんきごう の 無い ない 姿 すがた で 読める よめる 。 無母音 むぼいん の 綴り つづり から 母音 ぼいん を 補う おぎなう ときに、 何 なん を 手がかり てがかり にするかを 言える いえる 。 語 ご の 形 かたち を 見 み て、 母音 ぼいん の 並び ならび に 見当 けんとう をつける 練習 れんしゅう を 始め はじめ られる。 前提 ぜんてい : 0.8( 定冠詞 ていかんし と 太陽文字 たいようもじ ・ 月文字 つきもじ ) ここからが 本番 ほんばん です。0.2 課 か から 0.8 課 か までは 母音記号 ぼいんきごう を 全部 ぜんぶ 付け つけ てきましたが、 実際 じっさい のアラビア 語 ご の 文章 ぶんしょう には この 記号 きごう がありません 。 新聞 しんぶん にも、 本 ほん にも、 看板 かんばん にも、メッセージにも 付い つい ていません。0.1 課 か で 数え かぞえ たとおり、 母音記号 ぼいんきごう がすべて 付い つい ている 文 ぶん は 全体 ぜんたい の 20.5% しかなく、 残り のこり の 約 やく 8 割 わり は 無母音 むぼいん です。 なぜ 書か かか なくても 読める よめる のか 母音 ぼいん を 書か かか ずに 読める よめる 理由 りゆう は、 二 ふた つあります。 第 だい 一 いち に、 子音 しいん の 並び ならび が 語 ご をほぼ 決め きめ てしまう からです。アラビア 語 ご の 語 ご は 3 つの 子音 しいん を 骨組み ほねぐみ にして 作ら つくら れていて、この 骨組み ほねぐみ が 意味 いみ の 中心 ちゅうしん を 担い にない ます。 母音 ぼいん は、その 骨組み ほねぐみ をどう 活用 かつよう したかを 示す しめす 飾り かざり に 近い ちかい 役割 やくわり です。 骨組み ほねぐみ が 分かれ わかれ ば、 意味 いみ の 見当 けんとう はつきます。 第 だい 二 に に、 語 ご の 形 かたち が 限ら かぎら れている からです。 子音 しいん の 並び ならび が 同じ おなじ でも、 母音 ぼいん の 入れ いれ 方 かた は 自由 じゆう ではありません。 決まっ きまっ た 型 かた のどれかに 当てはまり あてはまり ます。だから「この 3 子音 しいん で、この 位置 いち に 何 なん かがある 形 かたち 」と 考えれ かんがえれ ば、 候補 こうほ は 数 すう 個 こ に 絞ら しぼら れます。 語根 ごこん 編 へん でこの 型 かた を 正面 しょうめん から 扱い あつかい ます。 この 課 か ではまだ 型 かた を 習っ ならっ ていないので、 知っ しっ ている 語 ご を 思い出す おもいだす という 方法 ほうほう で 読み よみ ます。すでに 0.2 課 か から 0.8 課 か で 50 語 ご ほど 覚え おぼえ ました。その 語 ご を 無母音 むぼいん で 見 み て、 思い出せる おもいだせる かどうかを 試し ためし ます。 実際 じっさい 、 母語 ぼご 話者 わしゃ もこの 読み よみ 方 かた をしています。 知ら しら ない 語 ご に 出会え であえ ば、 彼 かれ らも 辞書 じしょ を 引く ひく か、 文脈 ぶんみゃく から 推測 すいそく するのです。 知っ しっ ている 語 ご を 無母音 むぼいん で 読む よむ これまでに 出 で た 語 ご を、 母音記号 ぼいんきごう を 外し はずし た 姿 すがた で 並べ ならべ ました。 右 みぎ の 列 れつ を 隠し かくし て 、まず 自分 じぶん で 読ん よん でみてください。 読め よめ なかったら 右 みぎ を 見 み て、もう 一 いち 度 ど 左 ひだり を 見 み ます。この 往復 おうふく が、 無母音 むぼいん の 綴り つづり と 音 おと を 結びつけ むすびつけ ます。 無母音 むぼいん の 綴り つづり 母音 ぼいん を 補っ おぎなっ た 形 かたち 読み よみ 方 かた 意味 いみ بيت بَيْت バイト 家 いえ كتاب كِتَاب キターブ 本 ほん مكتب مَكْتَب マクタブ 机 つくえ 、 事務 じむ 所 しょ ولد وَلَد ワラド 男の子 おとこのこ بنت بِنْت ビント 女の子 おんなのこ مدينة مَدِينَة マディーナ 町 まち طبيب طَبِيب タビーブ 医者 いしゃ جديد جَدِيد ジャディード 新しい あたらしい مفتاح مِفْتَاح ミフターフ 鍵 かぎ خبز خُبْز フブズ パン نهر نَهْر ナフル 川 かわ قلب قَلْب カルブ 心臓 しんぞう 、 心 こころ 長い ながい 母音 ぼいん は 書い かい てある 気づい きづい たと 思い おもい ますが、 長い ながい 母音 ぼいん は 無母音 むぼいん の 綴り つづり にも 残っ のこっ ています 。0.2 課 か で 見 み たとおり、 長母音 ちょうぼいん は 記号 きごう ではなく 字 じ で 書く かく からです。キターブのアーはアリフとして、タビーブのイーはヤーゥとして、ちゃんと 見え みえ ています。 これは 大きな おおきな 手がかり てがかり です。 無母音 むぼいん の 綴り つづり を 見 み たとき、 アリフ・ワーウ・ヤーゥが 語 ご の 途中 とちゅう にあれば、そこは 長母音 ちょうぼいん の 可能 かのう 性 せい が 高い たかい と 考え かんがえ られます。 長母音 ちょうぼいん の 位置 いち が 分かれ わかれ ば、 語 ご の 形 かたち の 見当 けんとう がぐっと 絞ら しぼら れます。 ただし 断定 だんてい はできません。この 3 字 じ は 子音 しいん としても 働く はたらく からです。ワラドのワーウは 子音 しいん 、バイトのヤーゥも 子音 しいん です。 見分け みわけ 方 かた は、その 字 じ 自身 じしん が 母音 ぼいん を 持っ もっ ているかどうかですが、 無母音 むぼいん では 見え みえ ません。ここでも 語 ご を 知っ しっ ているかどうかが 効い きい てきます。 無母音 むぼいん の 綴り つづり 途中 とちゅう の 3 字 じ 読み よみ 方 かた كتاب アリフ( 長母音 ちょうぼいん のアー) キターブ طبيب ヤーゥ( 長母音 ちょうぼいん のイー) タビーブ نور ワーウ( 長母音 ちょうぼいん のウー) ヌール ولد ワーウ( 子音 しいん の ワ行 わぎょう ) ワラド بيت ヤーゥ( 子音 しいん の ヤ行 やぎょう ) バイト 字数 じすう を 数える かぞえる 無母音 むぼいん の 語 ご を 読む よむ とき、 最初 さいしょ にやることは 字 じ を 数える かぞえる ことです。3 字 じ なのか 4 字 じ なのか 5 字 じ なのかで、 語 ご の 形 かたち の 候補 こうほ が 変わり かわり ます。 数える かぞえる ときに 注意 ちゅうい する 点 てん が 二 ふた つあります。ひとつは、0.6 課 か で 扱っ あつかっ た ラームとアリフの 合字 ごうじ は 2 字 じ だということ。もうひとつは、 母音記号 ぼいんきごう は 字 じ ではない ということです。 無母音 むぼいん の 文章 ぶんしょう には 記号 きごう が 無い ない ので 後者 こうしゃ は 問題 もんだい になりませんが、 部分 ぶぶん 的 てき に 記号 きごう が 付い つい た 文章 ぶんしょう では 数え かぞえ 違え ちがえ ます。 3 字 じ の 語 ご がいちばん 多く おおく 、これがアラビア 語 ご の 基本 きほん の 形 かたち です。4 字 じ ・5 字 じ の 語 ご は、3 字 じ の 骨組み ほねぐみ に 何 なん かが 足さ たさ れた 形 かたち であることが 大半 たいはん で、 足さ たさ れたものは 決まっ きまっ ています。 語根 ごこん 編 へん で 扱う あつかう のはまさにこの 仕組み しくみ です。 日本語話者 にほんごわしゃ がつまずくところ 母音 ぼいん を 全部 ぜんぶ 「ア」で 読ん よん でしまう。 読め よめ ないときに 起き おき ます。 無母音 むぼいん の 綴り つづり を 見 み て、とりあえずアを 入れ いれ て 読む よむ と、 多く おおく の 語 ご で 当たり あたり ません。 分から わから ない 語 ご は 読ま よま ずに 調べる しらべる ほうが 結果 けっか 的 てき に 速く はやく 、 覚え おぼえ た 語 ご が 増えれ ふえれ ば 読める よめる 語 ご も 増え ふえ ます。 知ら しら ない 語 ご を 推測 すいそく で 読み よみ 続ける つづける 。 母語 ぼご 話者 わしゃ も 知ら しら ない 語 ご は 読め よめ ません。 読め よめ ないのは 能力 のうりょく の 問題 もんだい ではなく、 語彙 ごい の 問題 もんだい です。この 課 か で 試す ためす のは、 知っ しっ ている 語 ご を 無母音 むぼいん で 読める よめる か だけです。 長母音 ちょうぼいん の 字 じ を 子音 しいん として 読む よむ 。 逆 ぎゃく もあります。この 見分け みわけ は 語彙 ごい と 型 かた の 両方 りょうほう が 要る いる ので、いまはできなくて 構い かまい ません。 語根 ごこん 編 へん を 終える おえる と、 大 だい 部分 ぶぶん が 自分 じぶん で 判断 はんだん できるようになります。 練習 れんしゅう 練習 れんしゅう 1 — 無母音 むぼいん で 読む よむ 次 つぎ の 語 ご を、 母音 ぼいん を 補っ おぎなっ て 読ん よん でください。すべて 0.2 課 か から 0.8 課 か で 出 で た 語 ご です。 答え こたえ はこの 課 か の 最後 さいご にあります。 باب درس عين صيف ساعة 練習 れんしゅう 2 — 書き取り かきとり 上 うえ の 表 ひょう から 5 語 ご を 選び えらび 、 母音記号 ぼいんきごう を 付け つけ ずに 書き写し かきうつし てください。そのあと 記号 きごう を 乗せ のせ た 形 かたち も 書き かき 、 二 ふた つを 見比べ みくらべ てください。 同じ おなじ 語 ご なのに 見 み た 目 め がどれだけ 変わる かわる かを、 手 て で 確かめる たしかめる のが 目的 もくてき です。 練習 れんしゅう 3 — 音読 おんどく 次 つぎ の 5 語 ご を、 母音記号 ぼいんきごう の 無い ない 姿 すがた のまま 声 こえ に 出し だし て 読ん よん でください。 読め よめ なかった 語 ご は、 上 うえ の 表 ひょう に 戻っ もどっ て 確かめ たしかめ てから、もう 一 いち 度 ど 読み よみ ます。 بيت / كتاب / ولد / طبيب / مدينة この 課 か のまとめ 実際 じっさい の 文章 ぶんしょう の 約 やく 8 割 わり は 母音記号 ぼいんきごう が 無い ない 。 無母音 むぼいん が 常態 じょうたい である。 読める よめる 理由 りゆう は、 子音 しいん の 並び ならび が 語 ご をほぼ 決め きめ 、 語 ご の 形 かたち が 限ら かぎら れているから。 長い ながい 母音 ぼいん はアリフ・ワーウ・ヤーゥとして 綴り つづり に 残る のこる 。 大きな おおきな 手がかり てがかり になる。 ただしこの 3 字 じ は 子音 しいん としても 働く はたらく 。 見分け みわけ には 語彙 ごい と 型 かた が 要る いる 。 読む よむ ときはまず 字 じ を 数える かぞえる 。3 字 じ が 基本 きほん の 形 かたち 。 知ら しら ない 語 ご は 読め よめ ない。 母語 ぼご 話者 わしゃ も 同じ おなじ で、 辞書 じしょ を 引く ひく か 文脈 ぶんみゃく で 決める きめる 。 次 つぎ の 課 か へ 第 だい 0.10 課 か で 字 じ の 編 へん を 閉じ とじ ます。 無母音 むぼいん の 練習 れんしゅう をもう 一 いち 度 ど 、こんどは 初めて はじめて 見る みる 語 ご で 行い おこない 、 語 ご の 形 かたち から 母音 ぼいん を 推す おす 入口 いりぐち に 立ち たち ます。あわせて 数字 すうじ と 句読点 くとうてん を 扱い あつかい ます。 数字 すうじ はアラビア 語 ご の 文 ぶん の 中 なか で 唯一 ゆいいつ 、 左 ひだり から 右 みぎ へ 書か かか れるものです。 答え こたえ 練習 れんしゅう 1 の 答え こたえ バーブ。 扉 とびら 。アリフは 長母音 ちょうぼいん のアー。 ダルス。 授業 じゅぎょう 。3 字 じ とも 子音 しいん で、 長母音 ちょうぼいん は 無い ない 。 アイン。 目 め 、 泉 いずみ 。ヤーゥは 子音 しいん 。 サイフ。 夏 なつ 。ヤーゥは 子音 しいん 。 サーア。 時計 とけい 、 時間 じかん 。アリフは 長母音 ちょうぼいん 、 語末 ごまつ は 丸い まるい ターゥ。 参考 さんこう 文献 ぶんけん この 課 か に 引用 いんよう はありません。 無母音 むぼいん の 実 じつ 文 ぶん の 割合 わりあい ( 約 やく 8 割 わり )は、Tatoeba Project のアラビア 語 ご 68,517 文 ぶん (CC BY 2.0 FR)を 数え かぞえ たものです。