自由な意志と、法の出発点 — Epoché
解説 法の出発点は自由な意志 『法の哲学』§4の本文を読む。1833年のガンス編集版に載る、本人の短い導入段落である。 原文:Der Boden des Rechts ist überhaupt das Geistige, und seine nähere Stelle und Ausgangspunkt der Wille, welcher frei ist, so daß die Freiheit seine Substanz und Bestimmung ausmacht, und das Rechtssystem das Reich der verwirklichten Freiheit, die Welt des Geistes aus ihm selbst hervorgebracht, als eine zweite Natur, ist. 独自訳:法の基盤は、そもそも精神的なものであり、そのより直接の場であり出発点となるのは意志である。意志は自由であり、自由がその本質と規定をなす。それゆえ法の体系は、実現された自由の領域、精神自身から生み出された世界であり、第二の自然としてある。 直後にある講義補遺Zusatzは、この引用に含めない。 出典1 自由を実現する世界 意志の自由を出発点に、法の体系を「実現された自由」の領域として述べる。「第二の自然」は、人間の精神が生み出した世界を表す。 物理的な自然そのものを説明しているのではない。 出典1 この導入で分かる範囲 ここでは、自由な意志と法の体系の結びつきが提示される。 この一段落だけで、あらゆる現存制度の正しさまで証明されたとはしない。 出典1 §4の短い段落で結びつく三つの表現 本文の表現 この段落での位置 自由な意志 法の出発点 法の体系 実現された自由の領域 第二の自然 精神が生み出した世界 本人の導入を整理した表。自由や制度の全論証を代わりに済ませるものではない。 参考文献 [1] G.W.F. Hegel『法の哲学』ガンス編1833年版、§4本文・34頁。本教材が原版から転記・日本語訳。直後の講義補遺Zusatzと原版画像は掲載しない。「ヘーゲル『法の哲学』§4 本文(ガンス編1833年版、34頁)」。 出典 本教材の独自訳・解説 CC BY-SA 4.0(ヘーゲル原文)