6.7 朗読を聞く — 読んだものを、耳でたどる — Epoché
この 課 か で 聞き取れる ききとれる ようになること 書か かか れた 文章 ぶんしょう を、 朗読 ろうどく で 耳 みみ から 受け取れる うけとれる 。 書き言葉 かきことば と 話し言葉 はなしことば で、 音 おと の 切れ きれ 方 かた が 違う ちがう ことが 分かる わかる 。 一 いち 度 ど 読ん よん だ 文章 ぶんしょう を、 目 め を 使わ つかわ ずにたどれる。 前提 ぜんてい : 6.6( 独話 どくわ を 聞く きく )。 この 課 か の 音 おと は、 すでに 読ん よん だ 文章 ぶんしょう です。7.15 で 目 め で 読ん よん だ、ギリシアの 学校 がっこう についての 一節 いっせつ 。それを 声 こえ に 出し だし て 読ん よん だものを 聞き きき ます。 なぜ、 読ん よん だものをもう 一 いち 度 ど 聞く きく のか。 目 め で 分かっ わかっ たつもりのものが、 耳 みみ では 分から わから ない ——それを 確かめる たしかめる ためです。この 落差 らくさ そのものが、この 課 か の 中身 なかみ です。 朗読 ろうどく は、 話し言葉 はなしことば ではない 朗読 ろうどく は、 人 ひと の 声 こえ で 流れ ながれ てきます。けれども 中身 なかみ は 書き言葉 かきことば です。 そこに、 聞き取り ききとり の 難し むずかし さがあります。 話し言葉 はなしことば には、 聞き手 ききて を 助ける たすける 仕掛け しかけ がたくさんあります。 言い直し いいなおし 、 間 ま 、つなぎの 語 ご 、そして 相手 あいて の 顔 かお 。 書き言葉 かきことば にはそれが 一 ひと つもありません。 一 いち 度 ど で 言い切り いいきり 、 次 つぎ へ 進み すすみ ます。 表 ひょう は 三 さん 行 ぎょう です。 左 ひだり が 話し言葉 はなしことば 、 右 みぎ が 書き言葉 かきことば の 朗読 ろうどく です。 話し言葉 はなしことば では 朗読 ろうどく では 言い直し いいなおし がある 一 いち 度 ど で 言い切る いいきる 。 二 に 度 ど 目 め は 無い ない つなぎの 語 ご が 多い おおい つなぎが 少なく すくなく 、 文 ぶん が 直 ちょく に 並ぶ ならぶ 一 いち 文 ぶん が 短い みじかい 一 いち 文 ぶん が 長く ながく 、 節 ふし が 入れ子 いれこ になる 三 みっ つ 目 め がいちばん 効き きき ます。 読 どく 編 へん の 文章 ぶんしょう は、 話し言葉 はなしことば より 一 いち 文 ぶん が 長い ながい 。 3.19 の 後ろ うしろ から 説明 せつめい する 節 ふし が 入る はいる と、 主語 しゅご と 動詞 どうし のあいだが 遠く とおく なります。 目 め なら 戻っ もどっ て 読み返せ よみかえせ ますが、 耳 みみ では 戻れ もどれ ません。 耳 みみ で 節 ふし をたどる そこで、この 課 か の 技術 ぎじゅつ です。 節 ふし の 切れ目 きれめ を、 音 おと で 捉える とらえる 。 ギリシア 語 ご の 朗読 ろうどく には、はっきりした 癖 くせ があります。 節 ふし の 切れ目 きれめ で、 声 こえ がわずかに 上がっ あがっ て 止まる とまる のです。 日本 にっぽん 語 ご の 朗読 ろうどく でも 同じ おなじ ことが 起きる おきる ので、 感覚 かんかく としては 分かる わかる はずです。 そして、 節 ふし を 始める はじめる 語 ご は 数 すう が 限ら かぎら れています。 3.18 から 3.24 で 学ん まなん だ 小さな ちいさな 語 ご ——〜ということ、〜する 人 ひと ・もの、〜のとき、〜だから、〜するために。 この 十 じゅう 語 ご ほどが、 節 ふし の 入口 いりぐち の 合図 あいず です。 これが 聞こえ きこえ たら、 ここから 先 さき は 説明 せつめい が 始まる はじまる と 思っ おもっ てください。そして 次 つぎ に 声 こえ が 下がる さがる ところまでが、その 説明 せつめい です。 入口 いりぐち と 出口 でぐち が 音 おと で 取れれ とれれ ば、 中身 なかみ が 全部 ぜんぶ 取れ とれ なくても 文 ぶん の 形 かたち は 分かり わかり ます。 読ん よん だものを 聞く きく 、という 順序 じゅんじょ この 課 か で 音 おと にする 文章 ぶんしょう は、 すでに 一 いち 度 ど 読ん よん だもの です。これには 理由 りゆう があります。 知ら しら ない 文章 ぶんしょう を 耳 みみ だけで 受け取る うけとる のは、この 段 だん ではまだ 早い はやい 。 語 ご の 意味 いみ を 思い出す おもいだす のに、 耳 みみ が 追いつき おいつき ません。 読ん よん だことのある 文章 ぶんしょう なら、 意味 いみ の 側 がわ に 力 ちから を 使わ つかわ ずに 済み すみ ます。 音 おと の 側 がわ だけに 集中 しゅうちゅう できる ——そのために、 既 き 読 よみ のものを 選び えらび ました。 そして、この 順序 じゅんじょ には もう 一 ひと つの 効き目 ききめ があります。 読ん よん だときには 気づか きづか なかったことに、 聞く きく と 気づく きづく のです。どこで 区切っ くぎっ て 読む よむ のか。どの 語 ご を 強く つよく 読む よむ のか。 目 め で 読む よむ ときには、 無 む 意識 いしき に 自分 じぶん の 区切り くぎり 方 かた をしています。 朗読 ろうどく はそれを 正し ただし ます。 問い とい 問い とい 1 — 段落 だんらく の 切れ目 きれめ を 取る とる 音声 おんせい を 聞い きい て、 段落 だんらく が 変わっ かわっ たところ を 三 みっ つ 書き取っ かきとっ てください。 文章 ぶんしょう は 見 み ないで、 耳 みみ だけで 判断 はんだん します。 答え こたえ はこの 課 か の 最後 さいご にあります。 問い とい 2 — 節 ふし の 入口 いりぐち を 数える かぞえる もう 一 いち 度 ど 聞い きい て、 節 ふし を 始める はじめる 語 ご が 何 なん 回 かい 聞こえ きこえ たか を 数え かぞえ てください。 数 かず だけで 構い かまい ません。 問い とい 3 — 読ん よん で、 聞い きい て、くらべる 7.15 の 文章 ぶんしょう を 目 め で 読み直し よみなおし てから、もう 一 いち 度 ど 音声 おんせい を 聞い きい てください。 自分 じぶん が 読ん よん だときの 区切り くぎり 方 かた と、 朗読 ろうどく の 区切り くぎり 方 かた が 違う ちがう ところ を 一 ひと つ 見つけ みつけ てください。 問い とい 4 — 音読 おんどく 台本 だいほん を 見 み ながら、 音声 おんせい のあとについて 声 こえ に 出し だし てください。 節 ふし の 切れ目 きれめ で、 必ず かならず 一 いち 拍 はく おくこと 。 書き言葉 かきことば を 声 こえ に 出す だす ときは、 話し言葉 はなしことば より 間 あいだ を 長く ながく 取り とり ます。 それができると、 聞く きく ときにも 間 ま が 見える みえる ようになります。 この 課 か のまとめ 朗読 ろうどく は 人 ひと の 声 こえ で 流れ ながれ てくるが、 中身 なかみ は 書き言葉 かきことば 。 書き言葉 かきことば には 言い直し いいなおし も、つなぎも、 相手 あいて の 顔 かお も 無い ない 。 一 いち 度 ど で 言い切る いいきる 。 一 いち 文 ぶん が 長い ながい 。 後ろ うしろ から 説明 せつめい する 節 ふし が 入る はいる と、 主語 しゅご と 動詞 どうし が 遠く とおく なる。 目 め なら 戻っ もどっ て 読める よめる が、 耳 みみ では 戻れ もどれ ない 。 だから 節 ふし の 切れ目 きれめ を 音 おと で 捉える とらえる 。 声 こえ がわずかに 上がっ あがっ て 止まる とまる 。 節 ふし を 始める はじめる 語 ご は 十 じゅう 語 ご ほど 。3.18 から 3.24 で 学ん まなん だもので 足りる たりる 。 入口 いりぐち と 出口 でぐち が 取れれ とれれ ば、 中身 なかみ が 全部 ぜんぶ 取れ とれ なくても 文 ぶん の 形 かたち は 分かる わかる 。 既 き 読 よみ の 文章 ぶんしょう を 使う つかう のは、 音 おと の 側 がわ だけに 力 ちから を 使える つかえる ようにするため 。 次 つぎ の 課 か へ 6.8 は 聞き取り ききとり の 最後 さいご の 課 か です。 速い はやい 話し言葉 はなしことば で 語 ご と 語 ご が 溶け合う とけあう 現象 げんしょう を 扱い あつかい ます。これまで 四 よん つの 課 か で「 取れ とれ なかった」と 感じ かんじ た 原因 げんいん の 多く おおく が、 実 じつ はそこにあります。 答え こたえ 台本 だいほん — 7.15 の 冒頭 ぼうとう 三 さん 段落 だんらく この 課 か の 音声 おんせい は、7.15 で 読ん よん だ 本 ほん 課程 かてい の 書き下ろし かきおろし の 冒頭 ぼうとう です。 問い とい を 三 みっ つ 終え おえ てから 読ん よん でください。 朗読 ろうどく 訳 わけ Τα παιδιά στην Ελλάδα πηγαίνουν στο σχολείο έξι χρόνια στο δημοτικό, τρία στο γυμνάσιο και τρία στο λύκειο. ギリシアの 子ども こども たちは、 小 しょう 学校 がっこう に 六 ろく 年 ねん 、 中学 ちゅうがく に 三 さん 年 ねん 、 高校 こうこう に 三 さん 年 ねん 通い かよい ます。 Δώδεκα χρόνια, όπως και στην Ιαπωνία. 十 じゅう 二 に 年 ねん です。 日本 にっぽん と 同じ おなじ ですね。 Στο δημοτικό μαθαίνουν να διαβάζουν και να γράφουν, μαθηματικά, ιστορία και μια ξένη γλώσσα. 小 しょう 学校 がっこう では、 読み書き よみかき 、 算数 さんすう 、 歴史 れきし 、それに 外国 がいこく 語 ご を 一 ひと つ 習い ならい ます。 Οι περισσότεροι μαθαίνουν αγγλικά. ほとんどの 子 こ は 英語 えいご を 習い ならい ます。 Στο γυμνάσιο αρχίζει κάτι που δεν υπάρχει στα ιαπωνικά σχολεία. 中学 ちゅうがく では、 日本 にっぽん の 学校 がっこう には 無い ない ものが 始まり はじまり ます。 Τα παιδιά μαθαίνουν αρχαία ελληνικά. 子ども こども たちは 古代 こだい ギリシア 語 ご を 習う ならう のです。 Διαβάζουν κείμενα δυόμισι χιλιάδων χρόνων στην αρχική τους μορφή. 二千 にせん 五百 ごひゃく 年 ねん 前 まえ の 文章 ぶんしょう を、もとの 姿 すがた のまま 読み よみ ます。 問い とい 1 の 答え こたえ —— 段落 だんらく の 切れ目 きれめ は、 二 に 行 ぎょう 目 め のあとと、 四 よん 行 ぎょう 目 め のあとです。 耳 みみ で 取れる とれる 合図 あいず は、 間 ま の 長 なが さ です。 段落 だんらく の 切れ目 きれめ では、 文 ぶん と 文 ぶん の 切れ目 きれめ より はっきり 長い ながい 間 あいだ が 入り はいり ます。 三 みっ つ 書き取る かきとる ように 言い いい ましたが、 正しく ただしく は 二 ふた つです。 三 みっ つ 目 め を 探し さがし て 迷っ まよっ たなら、それがこの 問い とい の 狙い ねらい でした。 間 あいだ の 長 なが さを 測ろう はかろう とした 耳 みみ が、この 課 か で 身 み につけたものです。 問い とい 2 の 答え こたえ —— 節 ふし を 始める はじめる 語 ご は 三 さん 回 かい です。 三 さん 行 ぎょう 目 め の 読む よむ こと・ 書く かく こと を 作る つくる 二 ふた つと、 五 ご 行 ぎょう 目 め の 〜が 無い ない を 作る つくる 一 ひと つ。 三 さん 行 ぎょう 目 め のように、 一 いち 文 ぶん に 二 ふた つ 入る はいる ことがあります。 3.13 で 学ん まなん だ 形 かたち が 二 ふた つ 並ぶ ならぶ と、 耳 みみ では 一 ひと つに 聞こえ きこえ がちです。 問い とい 3 の 答え こたえ —— 決まっ きまっ た 答え こたえ はありません。よく 起きる おきる のは、 一 いち 行 ぎょう 目 め の 三 みっ つの 並び ならび です。 小 しょう 学校 がっこう に 六 ろく 年 ねん 、 中学 ちゅうがく に 三 さん 年 ねん 、 高校 こうこう に 三 さん 年 ねん 。 目 め で 読む よむ と 三 みっ つが 対等 たいとう に 見え みえ ますが、 朗読 ろうどく では 最初 さいしょ の 一 ひと つが 強く つよく 読ま よま れ、あとの 二 ふた つは 軽く かるく 流れ ながれ ます。 数