政治の権力を何で正当化するか――ホッブズとロック — Epoché
解説 共通の裁き手がいなければ 自然状態とは、争いを裁き決定を実行する共通権力がない状態。ホッブズは、各自が自己保存に必要なことを決め、他人の先制攻撃も恐れるため、対立が生まれると論じる。 人類最初の歴史の実証ではない。全員が常に他人を傷つけたい、という心理にも還元しない。 出典1 保護のため、共通権力を認める 人々が互いに服従を約束し、主権という最終的な統治権限を認める。権力分割による対立を避けるため、強い共通権力が必要だと考えた。 主権は必ず一人の王にあるとは限らない。自己防衛の権利は残り、保護が終われば服従義務も終わる。 出典1 権利を守るため、条件付きで委ねる ロックは、生命・自由・財産の権利を安定して守るため、人々が一部の権限を政府へ条件付きで委ねると考える。政府は同意と公共の利益のためにあり、役割を果たさなければ抵抗し、交代させられる。 財産だけを守る国家ではない。現代の民主制度とも、そのまま同じではない。 出典2 同意は、実際に自由だったか はっきり同意していない人をどう扱うか。ロックは滞在などによる暗黙の同意も考えた。しかし離れることが自由でなければ、本当の同意なのかという後代の異論がある。 独裁対民主というラベルだけで分けず、保護や同意の条件を比べる。 出典2 政治の権力を正当化する理由と条件 立場 中心の理由 残る条件・異論 ホッブズ 共通権力による保護と平和 自己防衛・保護が終わる場合 ロック 同意に基づく権利保護と公共の利益 権利侵害への抵抗・暗黙の同意への異論 二人の全ての相違を表す表ではない。共通の正当化の問いで比較した整理。 参考文献 [1] Sharon A. Lloyd; Susanne Sreedhar「Hobbes’s Moral and Political Philosophy」。 出典 [2] Alex Tuckness「Locke’s Political Philosophy」。 出典