ともに行為するとは何か――アーレントと公共性 — Epoché
解説 違う人々が、言葉と行為で始める アーレントの行為は、異なる人々が言葉と行動を通じて何かを始めること。生命を保つ労働や、持続する物を作る仕事とは区別される。行為では、人々は理解し合えると同時に、互いに置き換えられない。 一人だけで完結することでも、全員を同じ意見にすることでもない。労働や仕事も人間生活に必要である。 出典1 公共の空間は、ともに現れる場 公共の空間は、人々が言葉と行為で互いに現れる場である。権力は一人の強さや暴力でなく、ともに行為する中に生じる。自由な意見のやり取りと人々の支えが途絶えれば、制度も生気を失う。 建物や武力だけで公共性は成り立たない。続いていく共通の制度や物の世界も、活動の場を支える。 出典1 始めても、結果を支配し尽くせない 行為は他の人々の応答へ入り込み、さらに次の行為を生む。そのため、始めた人も結果の全てを予測し支配できない。出来事を、失敗した品物の修理のように取り消せるわけでもない。 共同で行為すれば必ず正しくなる、という保証ではない。アーレントによる哲学的な区別として読む。 出典1 活動 主に関わること 労働 生命の維持 仕事 持続する物の世界 行為 複数の人々の間で始めること 活動の区別。労働から政治へ必ず進歩する段階図ではない。 参考文献 [1] Tömmel, Tatjana; Passerin d’Entreves, Maurizio「Hannah Arendt」。 出典