5.22 案内放送 — 速さの正体は決まり文句 — Epoché
この課で聞き取れるようになること ★案内放送の 決まり文句と中身 を分けられる。 ★中身が 時・数・場所・可否の四つ しかないと分かる。 ★決まり文句を 聞くのではなく数える ——置かれ方から次に来るものを読む。 速さを 自分の問題だと思わなくなる 。 前提 : 5.21 まで。型は 3.32 まで。命令文は 5.16。 聞く前に 5.21 聞編 の報せでは、 ほとんどの文が中身 でした。火事が起きた、十軒焼けた、消えた——どの文にも報せるべきことがありました。★案内放送は 逆 です。 案内放送は、半分が枠 案内放送には、 毎回まったく同じところ があります。「お待たせいたしました」「ご案内いたします」「ご注意ください」。★ これは中身ではなく、枠です。 放送のどこか 何が入るか 聞くべきか ★はじめ 呼びかけ・おわび・ご案内 ★ 聞かない ★中ほど ★ 時・数・場所・可否 ★ ここだけ聞く おわり おわびの繰り返し・お礼 聞かない ★ 比べてみてください。 案内放送を字にすると、枠と中身がはっきり分かれます。枠の部分は いつ聞いても同じ ——だから、 初めの一度で覚えてしまえば、以後は聞かなくてよい 。 ★ これが速さの正体です。 放送が速いのではなく、 枠まで一語ずつ追っていると間に合わない のです。枠を捨てれば、 残るのは数語 です。★ 数語なら、どんなに速くても取れます。 中身は四つしかない 案内放送の中身は、★ 四種類しかありません 。 何の中身か どんな形で来るか 台本での例 ★ 時 数と at ・ in ★ at nine o'clock ・ in ten minutes ★ 数 数と単位 ★ for an hour ★ 場所 名と数 ★ from platform 9 ★ 可否 not allowed のような形 ★ not allowed to park ★ 四つのうち、どれか一つか二つだけ が入っています。三つ入ることはまれです。★ だから、案内放送を聞くのは「四つのうちどれが来るか」を待つこと にすぎません。 5.17 聞編 で数と単位を、 5.16 聞編 で命令文を置きました。★案内放送は その二つが交互に来るだけ です。新しい聞き方は要りません。★ 要るのは、捨てる決心だけ です。 決まり文句は、数える ただし、 枠を捨てるのは「無いものとして扱う」ことではありません 。★ 置かれ方には意味があります。 たとえば、はじめに おわびの言葉 が来たら、★ そのあとに理由が来ます 。遅れか、変更か、中止か。★ おわびは、「これから悪い知らせが来る」という合図 です。 逆に、はじめが ご案内 なら、来るのは ふつうの案内 です。時か場所。★ つまり、枠の一語めで「四つのうちどれが来るか」が半分決まります。 ★ これが「聞かずに数える」ということです。 枠の中身は追わない。 どの枠が来たかだけを見る 。★ 中身が無いところにも、置かれ方の意味はあります。 知っておく語 台本に出る語のうち、案内放送に特有のものを先に出します。これらは 伏せずに見えるまま にしてあります。 知っておく語・句 意味 この課での出どころ at nine o'clock 9 時に 一つめの放送。★時 stops at all stations 各駅に停まる 同じところ。★停まり方 from platform 9 9 番線から 同じところ。★場所 was delayed for an hour 1 時間遅れた 二つめの放送。★数 in ten minutes 10 分後に 同じところ。★時 not allowed to park 駐車できない 三つめの放送。★可否 聞き方 この課では、 枠が来たら捨て、四つのうちの一つが来たら止まる ——それだけをします。 聞こえたもの どうするか なぜ ★おわびの言葉 ★ 捨てる。ただし印を付ける 悪い知らせが来る合図 ★呼びかけ・お礼 ★ 捨てる 毎回同じ ★ 数が聞こえた ★ そこで止まる 時・数・場所のどれか not が聞こえた ★ 可否だと決める 案内放送の not はほぼ禁止 同じ言い方が二度目に来た 放送の終わり 枠は初めと終わりに置かれる ★ 三つめが芯です。 案内放送では、 数が聞こえたところが中身 です。★ 数を取れたら、その放送は取れたと思ってよい。 ★ そして、数を聞き落としたときは、待ってください。 案内放送は 二度流れることが多い ——枠が二度目に来たら、 そのあとに同じ中身が来ます 。★ 一度で取ろうとしないこと。 これは 5.12 聞編 の「二度目に賭ける」の、いちばん効くところです。 問い 台本を三回聞いてから答えてください。 台本は答えを出すまで読まないこと。 放送はいくつありますか。それぞれ どこの放送 だと思いますか。 ★一つめの放送で、 数は何回聞こえましたか 。それぞれ何の数ですか。 ★二つめの放送の一文めには、 中身がありますか 。無いなら、それは何のために置かれていますか。 二つめの放送で、 遅れはどのくらい だと言っていますか。 次はいつ出る と言っていますか。 ★三つめの放送は、 四つのうちどれ が中身ですか。 ★三つの放送のうち、 いちばん中身の少ないもの はどれですか。それでも、聞き手は困りませんか。 練習 台本の 3 つの放送を、行を押して音を聞いてから続けて 音読 する。★ 中身のところだけ強く 読む。枠は平らに、速く。3 周する。3 周目は二つめの放送を、音声に重ねて シャドーイング する。 ★ 枠を捨てる練習 。台本を一度だけ聞き、聞きながら紙に 数と場所だけ を書く。「9 時」「各駅」「9 番線」。★ 語は書かない。 書き終わったら、 それだけで案内が分かるか を確かめる。 ★ 逆をやる練習 。こんどは 枠のところだけ を書き出してみる。★ どの放送のものか分からなくなる のを、自分の目で確かめてください。枠は どの放送にも共通 だから、そこだけ取っても何も残りません。 この課のまとめ ★ 案内放送が速く聞こえるのは、枠まで聞こうとするから。 話し手が速いのではない。 ★ 半分は枠。中身は数語しかない。 枠を捨てれば、どんなに速くても取れる。 ★ 中身は四つしかない——時・数・場所・可否。 そのうち一つか二つだけが入っている。 ★ 数が聞こえたところが中身。 数を取れたら、その放送は取れたと思ってよい。 ★ 枠は捨てるが、置かれ方は見る。 おわびが来たら、そのあとに悪い知らせが来る。 ★ 案内放送は二度流れる。 一度で取ろうとしないこと( 5.12 聞編 の「二度目に賭ける」)。 新しい聞き方は要らない。★ 要るのは、捨てる決心だけ ( 5.16 聞編 ・ 5.17 聞編 で足りる)。 次の課へ 次の課は 5.23 、 留守番電話 です。★案内放送は 二度流れました 。留守番電話は 一度だけ です。★ 聞き直せない のに、 取らなければならないものがある ——名前と番号です。捨てるところを決めるだけでは足りません。★ 取るものを、聞く前に決めておく ことになります。 答え 三つです。★一つめは 駅 ——列車の出る時と番線。二つめも 駅 ですが、 遅れのおわび です。三つめは 店と駐車場 。★どこの放送かは、 中身に出る語で決まります —— train ・ platform ・ store ・ park 。 ★ 三回です。 This train leaves at nine o'clock. [1] の「9 時」( 時 )、 This train stops at all stations. [2] の「各駅」——これは数ではありませんが 停まり方 という中身です——そして Take the express train from platform 9. [3] の「9 番線」( 場所 )。★ 三文で中身が三つ。枠はほとんどありません。 駅の案内はこれくらい詰まっています。 ★ 中身はありません。 I am sorry to have kept you waiting so long. [4] ——何が遅れたのか、どのくらい遅れたのかは 一つも言っていません 。★ では何のために置かれているのか。 これは 合図 です。★ おわびが来たから、次に悪い知らせが来る と分かる。だから聞き手は、 次の文で数を待ちかまえられます 。 ★ 1 時間遅れ、次は 10 分後です。 The train was delayed for an hour. [5] 。 The train leaves in ten minutes. [6] 。★二文で 数が二つ 。★ この二つを取れば、この放送は取れています。 一文めは、取らなくてよいのです。 ★ 可否です。 You're not allowed to park around here. [7] ——駐車できない、という一点。★ not が聞こえたら 禁止 だと決めてよい。★ほかの二文は 時 (7 時に閉まる)と 注意 です。つまりこの放送には 時と可否 が入っています。 ★ 二つめです。 三文のうち、 一文めに中身がありません 。★ それでも聞き手は困りません。 取るべきものは「1 時間」と「10 分」の二つで、どちらも 二文めと三文めにあります 。★ ここがこの課でいちばん大事なところです。 放送の三分の一が枠でも、 中身は減っていません 。★ 枠は中身を押しのけない。押しのけるのは、枠を聞こうとする自分の耳です。 台本 答えを出してから読んでください。読むときは、 中身のところに印を付けながら 読むこと。 This train leaves at nine o'clock. [1] This train stops at all stations. [2] Take the express train from platform 9. [3] I am sorry to have kept you waiting so long. [4] The train was delayed for an hour. [5] The train leaves in ten minutes. [6] The store closes at seven. [8] You're not allowed to park around here. [7] Watch out for cars. [9] 参考文献 Tatoeba 文 #59778(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/59778 Tatoeba 文 #430160(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/430160 Tatoeba 文 #72272(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/72272 Tatoeba 文 #54635(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/54635 Tatoeba 文 #279171(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/279171 Tatoeba 文 #326135(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/326135 Tatoeba 文 #2777230(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/2777230 Tatoeba 文 #44896(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/44896 Tatoeba 文 #11041727(CC BY 2.0 FR)。https://tatoeba.org/en/sentences/show/11041727