8.135 法の文を、語ごとに読む — アンソニーの弁論 — Epoché
この篇でできるようになること ★ 法の文を語ごとに読む やり方が分かる。 ★ 書かれていない語を並べる 手つきが読める。 ★ 辞書を証拠にする 構えが取れる。 ★ 一つの問いへ落とす 締め方が見える。 前提 : 8.134 まで。型は 3.40 まで。論は 9.10 まで。 読む前に ★ 当時、女性には投票権がありませんでした。 ★ この人は投票し、逮捕され、裁判を待つあいだにこの話を各地でしました。 ★ だから、この文章は 被告の弁論 です。 ★ 8.112 読編 のダグラスの演説と同じく、話し手自身がその問題の当事者です。 ★ 読みながら、否定の語を数えてください ——★ この短い篇に 18 回 出ます。★ 「〜ではない」の連なりが、この弁論の骨 です。 原文 原文は別の文書にあります(作品ページの「原文」)。本文は 532 語、文は 18 本、一文の平均は 29.6 語、いちばん長い一文は 69 語です。 書き出しです。 I stand before you tonight under indictment for the alleged crime of having voted at the last presidential election ★ 「私は今晩、先の大統領選挙で投票したという罪に問われて、みなさんの前に立っております」。 ★ そして、この晩の仕事を宣言します ——★ 「私が罪を犯したのではなく、市民の権利を行使しただけだと証明することである」。 ★ 8.111 読編 でリンカンが「事実の示し方で勝負する」と宣言したのを思い出してください。 ★ この篇も、 これから何をするか を先に言います。 全訳 原文の全訳です。この課程のために、原文に沿って訳しました。番号は原文の段落の番号で、原文と行き来できます。 私は今晩、先の大統領選挙で、合法的な投票の権利を持たずに投票したという罪に問われて起訴され、みなさんの前に立っております。今晩の私の仕事は、このように投票したことで、私が何の罪も犯していないどころか、ただ市民の権利を行使したにすぎないことを、みなさんに証明することです。その権利は、合衆国憲法によって私とすべての合衆国市民に保障されており、どの州にもそれを否定する力はありません。連邦憲法の前文はこう述べています。「われら合衆国の人民は、より完全な連邦を形づくり、正義を確立し、国内の平穏を保障し、共同の防衛に備え、全体の福祉を増進し、われらとわれらの子孫に自由の恵みを確保するために、ここにアメリカ合衆国のためにこの憲法を定め、確立する」。連邦を形づくったのは、われら人民でした。われら白人男性市民ではなく、われら男性市民でもなく、われら人民全体だったのです。そして私たちがそれを形づくったのは、自由の恵みを与えるためではなく、それを確保するためでした。私たち自身の半分と、私たちの子孫の半分に対してではなく、人民全体、つまり男性と同じく女性に対しても、です。そして、この民主共和制の政府が定めた、自由の恵みを確保する唯一の手段、すなわち投票を女性に使わせないでおきながら、女性に向かって自由の恵みを享受しているなどと語るのは、まったくのあざけりです。どの州であれ、性別を資格の条件とし、それが必ず人民のまるごと半分から選挙権を奪う結果になるのであれば、それは私権剥奪法、あるいは事後法を定めることであり、したがって国の最高法規に違反しています。それによって、自由の恵みは女性とその女性の子孫から永久に奪われることになります。女性にとって、この政府は、被治者の同意から生じる正当な権力を持っていません。女性にとって、この政府は民主制ではありません。共和制でもありません。それは憎むべき貴族制、性による忌まわしい寡頭制です。地上にこれまで打ち立てられた中で最も忌まわしい貴族制であり、富の寡頭制、つまり金持ちが貧しい者を治めるものです。学識の寡頭制、つまり教育のある者が無学な者を治めるもの、あるいは人種の寡頭制、つまりサクソン人がアフリカ人を支配するものでさえ、まだ耐えられるかもしれません。しかし、この性の寡頭制は、どの家庭においても、父、兄弟、夫、息子を、母と姉妹、妻と娘たちの上に立つ寡頭支配者とし、すべての男性を主権者、すべての女性を臣民と定めるものであり、国じゅうのあらゆる家庭に不和と争いと反逆を持ちこみます。ウェブスターも、ウスターも、ブーヴィエも、そろって市民を、合衆国にいて、投票し公職に就く資格のある人と定義しています。今、残された唯一の問題はこれです。女性は人か。そして、私たちに反対する人たちの中にも、女性は人ではないと言うほど厚かましい人がいるとは、私にはとても思えません。それなら、人である以上、女性は市民です。そして、どの州にも、女性の特権や免除を狭めるような法律を新たに作ったり、古い法律を施行したりする権利はありません。したがって、各州の憲法と法律の中にある女性に対するあらゆる差別は、黒人に対するあらゆる差別とまったく同じく、今日では無効なのです。 語釈 帯の外の語は 43 語です。★ 法の語が並びます ——★ indictment (起訴)・ preamble (前文)・ attainder (私権の剥奪)。 ★ 法の文章を読むのに要る語 です。 語(品詞) 意味 注 African en 形 アフリカの The museum displayed a rare collection of African masks from various tribes. その博物館は、様々な部族から集めた珍しいアフリカの仮面のコレクションを展示していました。 America en 名 アメリカ Bouvier en 名 ブーヴィエ。法律辞典の編者 Negroes en 名 黒人。当時の言い方 Saxon en 名 サクソン人(白人のこと) Historians studied the ancient Saxon settlements scattered across the English countryside. 歴史家たちは、イギリスの田園地帯に点在する古代サクソンの集落を研究しました。 Worcester en 名 ウースター。辞書の編者 abridge en 動 縮める・狭める The editor decided to abridge the novel for younger readers. 編集者は、若い読者向けにその小説を縮めることに決めました。 aristocracy en 名 貴族による政治 For centuries, the country was governed by a rigid aristocracy of landowners. 何世紀もの間、その国は地主たちによる厳格な貴族政治によって統治されていました。 attainder en 名 私権の剥奪 This particular bill of attainder stripped a family's ancestral land away. この特定の私権の剥奪は、ある一家から先祖代々の土地を奪いました。 ballot en 名 投票 Every citizen dropped a ballot into the wooden box downtown. すべての市民が、街中の木箱に投票を入れました。 discord en 名 不和 A single rude comment created discord among the close friends. たった一つの失礼な発言が、親しい友人たちの間に不和を生みました。 disfranchisement en 名 選挙権を奪うこと Historians condemned the disfranchisement of thousands of eligible voters that year. 歴史家たちは、その年に何千人もの有権者から選挙権を奪うことを非難しました。 dissension en 名 仲たがい Constant dissension among the board members delayed every important decision. 役員たちの間の絶え間ない仲たがいが、あらゆる重要な決定を遅らせました。 downright en 形 まったくの His answer to the simple question was downright rude. その簡単な質問に対する彼の答えは、まったくの失礼なものでした。 endured en 動 こらえた The climbers endured freezing winds for nearly six hours on the ridge. 登山者たちは、尾根で六時間近くも凍えるような風をこらえました。 enforce en 動 守らせる The new manager began to enforce the safety rules strictly. 新しいマネージャーは、安全規則を厳しく守らせることを始めました。 enjoyment en 名 享受すること Reading old letters gave her great enjoyment on quiet evenings. 古い手紙を読むことは、静かな夕方に彼女に大きな楽しみを与えました。 facto en 名 事実。ラテン語。 ex post facto で事後の This new ex post facto statute troubled many legal scholars deeply. この新しい事後に定める法令は、多くの法律学者を悩ませました。 globe en 名 地球 Satellites now circle the globe several times every day. 人工衛星は今や、毎日何度も地球を周回しています。 hardihood en 名 ずうずうしさ・大胆さ Few people had the hardihood to question the powerful chairman openly. その権力のある議長に公然と異議を唱えるずうずうしさを持つ人はほとんどいませんでした。 hateful en 形 憎むべき He regretted sending such a hateful message to his brother. 彼は、兄にそのような憎しみに満ちたメッセージを送ったことを後悔しました。 ignorant en 形 何も知らない The tourist felt ignorant about the local customs and traditions. その観光客は、地元の習慣や伝統について何も知らないと感じました。 immunities en 名 免れる権利 Diplomats often enjoy certain immunities from local criminal prosecution. 外交官はしばしば、現地の刑事訴追を免れる権利を持っています。 indictment en 名 起訴 The grand jury issued an indictment against the company's former director. 大陪審は、その会社の元取締役に対する起訴を発表しました。 lawful en 形 法にかなった Only lawful residents were permitted to enter the restricted building. 合法的な居住者だけが、その制限区域の建物に入ることを許されていました。 liberty en 名 自由 mockery en 名 あざけり The clumsy performance became an easy target for public mockery. その不器用な演技は、たやすく世間のあざけりの的になりました。 odious en 形 忌まわしい Everyone in the village found the crime utterly odious. 村の誰もが、その犯罪をひどく忌まわしいと感じました。 oligarchs en 名 少数で支配する者 A handful of wealthy oligarchs controlled nearly every major industry. ひと握りの裕福な少数で支配する者たちが、ほぼすべての主要産業を支配していました。 oligarchy en 名 少数の支配 Critics warned that the reforms would quietly create an oligarchy. 批評家たちは、その改革が静かに少数の支配を生み出すだろうと警告しました。 ordain en 動 定める The committee will ordain new rules for the annual competition. 委員会は、年次大会のための新しい規則を定める予定です。 ordains en 動 定める The constitution ordains that every citizen shall enjoy equal protection. その憲法は、すべての市民が平等な保護を受けると定めています。 posterity en 名 子孫 The old diary was carefully preserved for the sake of posterity. その古い日記は、子孫のために大切に保管されました。 preamble en 名 前文 A clear preamble often states the document's core purpose. 明確な前文は、しばしばその文書の核心的な目的を述べています。 rebellion en 名 反乱 The young prince eventually led a rebellion against his uncle. 若い王子は、やがて叔父に対する反乱を率いました。 re