意志と個別性を考える――ドゥンス・スコトゥス — Epoché
解説 共通するものと、この人をこの人にするもの ソクラテスもプラトンも人間である。スコトゥスは、共通する人間性を「共通本性」、この人をこの人にする原理を「個体化の原理(ハエッケイタス)」と呼ぶ。 共通本性は、心の外では個々のものの中にだけ存在する。個物から離れた独立の物体とはしない。 John Duns Scotus 後で変えることと、今も別様に意志できること 今日はA、明日はBを選ぶことと、Aを選ぶ瞬間にBを意志する力もあることは違う。スコトゥスは後者を自由に必要な条件とする。これを同時的偶然性と呼ぶ。 同時に相反する行為を実行するという意味ではない。自由の必要条件の説明であり、何を選んでも正しいという意味でもない。 John Duns Scotus 自由は意志そのものにある スコトゥスは、自由を知性や熟慮だけの副産物とせず、意志そのものに置く。自由な選択では、意志は知性の判断を受け入れることも、退けることもできるとされる。 知性の役割を全て否定する説明ではない。専門事典が紹介する範囲であり、個体化の説明から自由を導かない。 John Duns Scotus 個体化と自由は別の問い。片方から片方を証明しない。 論点 区別・関係 共通本性と個体化 共通する人間性/この人をこの人にする原理 選ぶ瞬間の可能性 後日の変更だけでなく、選ぶ瞬間に別様にも意志できる力 自由の根拠 知性だけの副産物ではなく、意志そのものにある 専門事典の紹介範囲での整理。自由であることと、選択が道徳的に正しいことは別である。 参考文献 Williams, Thomas「John Duns Scotus」。 出典