14.10 番号を付けて並べる — 助動詞が重さを決める — Epoché
この篇でできるようになること ★ 番号を付けて並べる 文書の順の意味が読める。 ★ 助動詞で条の重さを変える やり方が分かる。 ★ 条の前に段取りを置く 作りが追える。 ★ 有名な言い方と原文の差 に気づける。 前提 : 特別編に門はありません。第 5 期まで済んでいれば、どこからでも読めます(目安は 3.40 まで/4.60 まで)。 読む前に ★ この演説は 戦の最中に出された講和の条件 です 。★ 相手の国の人にも読まれることを 初めから考えて書かれています ——★ だから 言い方がきわだって丁寧 です。★ 英語が世界語になっていく道は 12.21 知編 に置きました 。 ★ 読むところは二つに分かれます 。★ 前半は なぜいま条を並べるのかの段取り 、★ 後半が 番号を付けた十四の条 。★ この課では 条の並べ方と助動詞 をいちばん長く見ます 。 何を見るか この篇での値 何が分かるか ★ 番号を付けた条 ★ 14 ★ 数えられる形にしてある ★ must の条 ★ 4 つ(第 1・5・7・14 条) ★ 譲らないと決めたところ ★ should の条 ★ 6 つ(第 8・9・10・11・12・13 条) ★ そうすべきだと言うところ ★ 助動詞の無い条も 4 つあります (第 2・3・4・6 条)。★ 名詞句だけを置いて、 「こうする」とも「こうすべき」とも言いません ——★ 掲げるだけ です。★ この三段の使い分けが、 この演説のいちばん読みどころ です 。 原文 原文は別の文書にあります(作品ページの「原文」)。本文は 2489 語、段落は 36 、文は 80 本、一文の平均は 31.1 語です。 ★ 演説の全文です 。★ 十四の条を落とすと篇の意味が無くなる ので、★ この篇だけ語数の枠を広く取ってあります 。 ★ 一つ断っておきます 。★ 第 1 条には 「公開の約定を、公開の場で結ぶ」 という有名な言い方があります ——★ それは この版には入っていません 。★ この課では 原文にある形だけを引きます ——★ 有名な言い方のほうを引くと、 原文を読んだことになりません 。 全訳 原文の全訳です。この課程のために、原文に沿って訳しました。番号は原文の段落の番号で、原文と行き来できます。 連邦議会の諸君。 これまでに幾度もそうしてきたように、中央の諸帝国の代弁者たちは、ふたたび、戦争の目的と、全面的な講和の基礎となりうるものとを論じたいという望みを示した。ブレスト=リトフスクでは、ロシアの代表と中央同盟国の代表とのあいだで談判が続けられてきた。そして、この談判を講和と解決の条件についての全体会議へと広げることができるかどうかを確かめるために、すべての交戦国の注意がそこへ向けられてきた。 ロシアの代表は、講和を結ぶ用意のある原則について完全にはっきりした声明を示しただけでなく、それらの原則を具体的にどう当てはめるかについても、同じくはっきりした計画を示した。中央同盟国の代表のほうも、解決の大要を示した。それは、ずっと曖昧ではあったものの、実際の条件についての彼らの具体的な計画が付け加えられるまでは、寛大に解釈する余地があるように見えた。その計画は、ロシアの主権に対しても、その計画が運命を左右する住民たちの意向に対しても、何ひとつ譲歩を申し出ておらず、要するに、中央の諸帝国が、その軍隊が占領した土地を一寸たりとも手放さず――すべての州、すべての都市、すべての要衝を――自らの領土と力への永久の追加として保持する、ということを意味していた。 はじめに彼らが示した解決の一般原則は、ドイツとオーストリアのより自由主義的な政治家たち、すなわち自国の民の考えと意志の力を感じはじめている人々から出たものであり、一方、実際の解決の具体的な条件は、手に入れたものを保持することしか考えない軍の指導者たちから出たものだ、と推測するのは理にかなっている。交渉は打ち切られた。ロシアの代表は誠実であり、真剣であった。彼らは、そのような征服と支配の提案を受け入れることはできないのである。 この一件全体は、大きな意味に満ちている。同時に、大きな当惑にも満ちている。ロシアの代表はだれと交渉しているのか。中央の諸帝国の代表はだれのために語っているのか。彼らはそれぞれの議会の多数派のために語っているのか、それとも少数派、すなわちこれまで彼らの政策全体を支配し、この戦争で彼らの仲間とならざるをえないと感じてきたトルコとバルカン諸国の事柄を牛耳ってきた、あの軍国主義的で帝国主義的な少数派のために語っているのか。 ロシアの代表は、きわめて正当に、きわめて賢明に、そして近代の民主主義の真の精神に則って、ドイツとトルコの政治家たちと行ってきた会議を、閉ざされた扉の内ではなく開かれた扉の内で行うべきだと主張した。そして望まれたとおり、全世界がその聴衆となった。それでは、われらはだれの声を聞いてきたのか。昨年 7 月 9 日のドイツ帝国議会の決議の精神と意図、すなわちドイツの自由主義的な指導者と政党の精神と意図を語る人々の声か。それとも、その精神と意図に抗い、それを踏みにじり、征服と服従を強いることに固執する人々の声か。あるいは実のところ、われらは両方の声を、和解しないまま、公然とした望みのない矛盾のうちに聞いているのか。これらは、きわめて重く、多くをはらんだ問いである。その答えに、世界の平和がかかっている。 しかし、ブレスト=リトフスクでの談判の結果がどうであれ、中央の諸帝国の代弁者たちの発言にどれほど方針と目的の混乱があるにせよ、彼らはふたたび、戦争における自らの目的を世界に知らせようと試み、そしてふたたび、相手方に対して、その目的が何であるか、どのような解決を正しく満足のいくものと考えるかを言えと挑んだ。その挑みに答えないでよい理由はない。しかも、できるかぎり率直に答えるべきである。われらはそれを待ってはいなかった。一度ならず、幾度も幾度も、われらは自らの考えと目的のすべてを世界の前に示してきた。それも一般的な言葉だけでなく、そのたびに、そこから必然的にどのような確かな解決の条件が生じなければならないかがはっきりわかるだけの明確さをもって示してきた。この一週間のうちにも、ロイド・ジョージ氏が、英国の国民と政府のために、見事な率直さと見事な精神をもって語った。 中央同盟国の相手方のあいだには、方針の混乱もなく、原則の不確かさもなく、細部の曖昧さもない。方針を隠すこと、恐れずに率直であることを欠くこと、戦争の目的をはっきり述べないこと――それらはただドイツとその同盟国の側にだけある。生と死の問題は、これらの定義にかかっている。自らの責任をいささかでも心得ている政治家であれば、命をかけた犠牲の目的が社会の命そのものの欠かせない一部であり、自分が代弁する人々もまた自分と同じくそれを正しく、避けがたいものと考えていると疑いなく確信しているのでないかぎり、この悲惨で恐るべき血と財の流出を、一瞬たりとも続けさせてはならない。 そのうえ、これらの原則と目的の定義を求める声があり、それは私には、世界の乱れた空気を満たしている数多くの心を動かす声のどれよりも、胸を打ち、抗いがたいものに思われる。それはロシアの民の声である。彼らは、これまで容赦も憐れみも知らなかったドイツの冷酷な力の前に倒れ伏し、ほとんど無力であるように見える。彼らの力は、どうやら砕かれている。それでも、彼らの魂は屈していない。彼らは原則においても行動においても譲ろうとしない。何が正しく、何が人道にかない、自分たちが受け入れて恥じないものは何かについての彼らの考えは、率直さ、視野の広さ、精神の寛大さ、そして普遍的な人間への共感をもって述べられており、それは人類のあらゆる友の称賛を呼び起こさずにはいない。そして彼らは、自分たちが安全でいられるために理想を妥協させたり他者を見捨てたりすることを拒んできた。 彼らはわれらに、われらが望むのは何であるか、われらの目的と精神が、もしも違うとすれば、どこで彼らのものと違うのかを言うよう呼びかけている。そして私は、合衆国の人々が、私がまったく飾らず率直に答えることを望んでいると信じる。彼らのいまの指導者たちがそれを信じようと信じまいと、ロシアの人々が自由と秩序ある平和へのこのうえない望みを遂げるのを助ける特権がわれらに与えられるような道が、何かしら開かれることこそ、われらの心からの願いであり望みである。 講和の手続きが始まったときには、それが完全に公開されたものとなり、今後どのような種類の秘密の了解も含まず、また許さないものとなることが、われらの願いであり目的であろう。征服と拡張の日は過ぎ去った。特定の政府の利益のために結ばれ、思いもよらぬ時に世界の平和を覆しかねない秘密の盟約の日もまた過ぎ去った。この喜ばしい事実は、考えがもはや死に絶えた時代にとどまっていないすべての公人の目にいまや明らかであり、まさにこの事実があるからこそ、目的が正義と世界の平和にかなうすべての国は、いまでも、また他のいつでも、自らの抱く目的を公言することができるのである。 われらがこの戦争に加わったのは、権利の侵害が起こり、それがわれらの急所を突き、それが正されて世界がその再発に対して永久に守られないかぎり、われらの国民の暮らしが成り立たなくなったからである。 したがって、この戦争でわれらが求めるものは、われらだけに特有のものではない。それは、世界が住むにふさわしく安全な場所とされること、そしてとりわけ、われらの国と同じく、自らの生き方を生き、自らの制度を決め、力と身勝手な侵略に抗して、世界の他の民から正義と公正な扱いを保証されることを望む、平和を愛するすべての国にとって安全な場所とされることである。 世界のすべての民は、実のところ、この利益における仲間である。そしてわれらの側としては、他者に正義がなされないかぎり、われらにも正義はなされないことを、きわめてはっきりと見ている。 したがって、世界の平和の計画が、われらの計画である。そしてその計画、われらの見るところ唯一ありうる計画は、次のとおりである。 1. 公開の講和の約定に到達されなければならない。その後は、いかなる種類の私的な国際的行為も取り決めも決してあってはならず、外交は常に率直に、公衆の目の前で進められなければならない。 2. 領海の外の海上における航行の絶対的な自由。平時においても戦時においても同様とする。ただし、国際的な約定を執行するための国際的な行動によって、海の全部または一部が閉ざされる場合を除く。 3. できるかぎり、すべての経済的な障壁を取り除き、講和に同意しその維持のために結びつくすべての国のあいだに、交易の条件の平等を打ち立てること。 4. 国の軍備が、国内の安全と両立する最低の点まで減らされるという十分な保証が、与えられ、かつ取られること。 5. すべての植民地の要求を、自由に、偏見なく、まったく公平に調整すること。それは、そうした主権の問題をすべて決するにあたって、関係する住民の利益が、権原を決せられるべき政府の衡平な要求と等しい重みを持たなければならない、という原則を厳格に守ることに基づくものとする。 6. すべてのロシア領からの撤退、そしてロシアに関わるすべての問題の解決。その解決は、ロシアが自らの政治的発展と国家の政策を独立して決するための、妨げられず煩わされることのない機会を得られるよう、世界の他の国々の最善かつ最も自由な協力を確保し、ロシアが自ら選んだ制度のもとで自由な国々の社会に心から迎えられることを保証するものでなければならない。そして迎えられることにとどまらず、ロシアが必要とし、自ら望むであろうあらゆる種類の援助も保証するものでなければならない。これから来る月々に、姉妹の国々がロシアに与える扱いこそが、その善意、自らの利益とは区別されたロシアの必要についての理解、そして賢明で私心のない共感の試金石となるであろう。 7. ベルギーは、全世界が同意するであろうが、他のすべての自由な国々と共に享受している主権を制限しようとするいかなる試みもなしに、撤退がなされ、回復されなければならない。この行為ほど、諸国が互いの関係を律するために自ら定め決めた法に対する信頼を諸国のあいだに取り戻すのに役立つ単独の行為は、他にない。この癒やしの行為なしには、国際法の構造全体とその有効性は永久に損なわれる。 8. フランスの全土は解放され、侵された部分は回復されるべきである。そして 1871 年にアルザス=ロレーヌの件でプロイセンがフランスに加え、ほぼ 50 年にわたって世界の平和を揺るがしてきた不正は、すべての者の利益のために平和がふたたび確かなものとなるよう、正されるべきである。 9. イタリアの国境の再調整は、はっきりと見分けられる民族の線に沿って行われるべきである。 10. オーストリア=ハンガリーの諸民族は、諸国のあいだでのその地位が守られ確かなものとなることをわれらは望むが、自治的な発展のための最も自由な機会を与えられるべきである。 11. ルーマニア、セルビア、モンテネグロからは撤退がなされるべきである。占領された領土は回復され、セルビアには海への自由で安全な出口が与えられ、バルカン諸国相互の関係は、歴史的に確立された帰属と民族の線に沿って、友好的な協議によって決められるべきである。そして、バルカン諸国の政治的・経済的独立と領土の保全についての国際的な保証が結ばれるべきである。 12. 現在のオスマン帝国のうちトルコの部分には、確かな主権が保証されるべきである。しかし、いまトルコの支配下にある他の民族には、疑いのない生命の安全と、自治的な発展のためのまったく妨げられない機会が保証されるべきである。そしてダーダネルス海峡は、国際的な保証のもとに、すべての国の船と通商のための自由な通路として恒久的に開かれるべきである。 13. 独立したポーランド国家が打ち立てられるべきである。それは、疑いなくポーランド人である住民の住む領土を含み、海への自由で安全な出口を保証され、その政治的・経済的独立と領土の保全が国際的な約定によって保証されるべきである。 14. 大国にも小国にも等しく、政治的独立と領土の保全の相互の保証を与えることを目的として、定められた約定のもとに、諸国の全体的