答えを保留して探究する――古代懐疑主義 — Epoché
解説 認める・退ける・保留する 判断保留は、ある事柄をそのとおりと認めることも、違うと退けることも控える態度。以下は主に、セクストスが説明するピュロン主義の見取り。 「何も知りえない」と断定する教説とは区別する。古代懐疑主義の全流派が同じだったとも言わない。 Ancient Skepticism 対立を調べても、決め手がない場合 対立する見え方や考えを調べても、一方を採用する決め手が見つからず、判断を保留する。セクストスは、そこに心の平静が伴ったと説明する。 すべての意見が同じだけ正しいという主張や、無検討の中立ではない。寒さ・渇き・痛みは残る。探究と真理・平静の関係には研究上の争点もある。 Ancient Skepticism 保留しても、暮らしは続く 見え方や必要に応じて暮らすと説明する。例えば渇けば飲み、習慣や身につけた技術に沿って行為する。 生活の信念がすべて消えるかには解釈上の論争がある。保留は行動不能とも、行為の説明がすべて解決済みとも言わない。 Ancient Skepticism 同じ事柄への三つの態度 態度 区別 同意 そのとおりと認める 拒否 違うと退ける 判断保留 どちらにも決めずにいる 保留を否定の断定や、探究の終了に置き換えない。対立する根拠の検討を伴う。 参考文献 Vogt, Katja「Ancient Skepticism」。 出典