0.1 ハングルの仕組み — 初声・中声・終声 — Epoché
この 課 か でできるようになること ハングルの 一 いち 字 じ が 初声 しょせい ・ 中声 ちゅうせい ・ 終声 しゅうせい という 部品 ぶひん でできていることを、 例 れい の 字 じ を 使っ つかっ て 説明 せつめい できる。 字 じ を 見 み て 部品 ぶひん に 分け わけ 、 逆 ぎゃく に 部品 ぶひん から 一 いち 字 じ を 組み立て くみたて て 書ける かける 。 母音 ぼいん の 形 かたち ( 縦棒 たてぼう か 横棒 よこぼう か)を 見 み て、 部品 ぶひん を 左右 さゆう に 並べる ならべる か 上下 じょうげ に 重ねる かさねる かを 決め きめ られる。 初声 しょせい の ㅇ が 音 おと を 持た もた ない 置き字 おきじ で、 終声 しゅうせい の ㅇ が 鼻音 びおん になる、という 二 ふた つの 役 やく を 説明 せつめい できる。 前提 ぜんてい : なし(ここが 最初 さいしょ の 課 か です)。 この 課程 かてい の 入り口 いりぐち — まず 文字 もじ と 音 おと から 韓国 かんこく 語 ご は、 日本 にっぽん 語 ご と 語順 ごじゅん がよく 似 に ています。「は」や「を」に 当たる あたる 助詞 じょし もあります。ただし、 似 に ているといっても 一 いち 対 たい 一 いち に 置き換え おきかえ られるわけではありません。 助詞 じょし の 使い分け つかいわけ や 敬語 けいご の 仕組み しくみ には、 日本 にっぽん 語 ご と 違う ちがう ところがあります。そうした 違い ちがい は、 型 かた を 学ぶ まなぶ 課 か で 一 ひと つずつ 確かめ たしかめ ます。 日本 にっぽん 語 ご といちばん 大きく おおきく 違う ちがう のは、 文字 もじ と 音 おと です。そこでこの 課程 かてい は、 字音 じおん 編 へん で 文字 もじ と 音 おと から 始め はじめ ます。この 課 か では、 音 おと を 出す だす 前 まえ に 文字 もじ の 組み立て くみたて 方 かた だけを 見 み ます。 一 ひと つひとつの 字母 じぼ がどんな 音 おと かは、 次 つぎ の 課 か から 順 じゅん に 学び まなび ます。 一 いち 字 じ は 部品 ぶひん を 収め おさめ た 四角 しかく ハングルの 基本 きほん の 字母 じぼ は、 子音 しいん 14 と 母音 ぼいん 10 の、 合わせ あわせ て 24 です。 字母 じぼ とは、 文字 もじ を 作る つくる 部品 ぶひん のことです。ハングルは、この 字母 じぼ を 一 いち 音節 おんせつ ごとに 一 ひと つの 四角 しかく へ 組ん くん で 書き かき ます。 かなと 比べ くらべ てみましょう。「か」は 一 いち 字 じ で 一 いち 音節 おんせつ ですが、「か」をさらに 部品 ぶひん に 分ける わける ことはできません。ハングルの 四角 しかく は、 見 み た 目 め はかなや 漢字 かんじ のように 一 いち 字 じ に 見え みえ ます。けれども 中 なか を 見る みる と、 部品 ぶひん に 分け わけ られます。 文字 もじ 文字 もじ の 単位 たんい 組み立て くみたて かな 一 いち 字 じ が 一 いち 音節 おんせつ 組み立て くみたて ない( 一 いち 字 じ を 丸 まる ごと 覚える おぼえる ) ローマ 字 じ 一 いち 字 じ がおおむね 一 ひと つの 音 おと 横 よこ 一 いち 列 れつ に 並べる ならべる ハングル 字母 じぼ を 組ん くん で 一 いち 音節 おんせつ を 表す あらわす 一 いち 音節 おんせつ ぶんを 一 ひと つの 四角 しかく に 組む くむ つまりハングルは、ローマ 字 じ のように 音 おと ごとの 部品 ぶひん を 持ち もち ながら、かなのように 一 いち 音節 おんせつ を 一 ひと つの 形 かたち にまとめる 文字 もじ です。 部品 ぶひん の 置き場 おきば さえ 分かれ わかれ ば、 初めて はじめて 見る みる 字 じ でも 部品 ぶひん に 分け わけ て 読め よめ ます。 四角 しかく の 中 なか の 三 みっ つの 席 せき 四角 しかく の 中 なか には、 部品 ぶひん の 席 せき が 決まっ きまっ ています。 音節 おんせつ の 頭 あたま の 子音 しいん を 初声 しょせい 、 まん中 まんなか の 母音 ぼいん を 中声 ちゅうせい 、 音節 おんせつ の 終わり おわり の 子音 しいん を 終声 しゅうせい と 呼び よび ます。 初声 しょせい と 中声 ちゅうせい は、どの 字 じ にも 必ず かならず あります。 終声 しゅうせい は、ある 字 じ とない 字 じ があります。 日本 にっぽん 語 ご の 音節 おんせつ はふつう 母音 ぼいん で 終わり おわり 、 子音 しいん で 終わる おわる のは「ん」と「っ」ぐらいです。そのため、 音節 おんせつ の 終わり おわり に 子音 しいん が 付く つく 終声 しゅうせい は、 日本 にっぽん 語 ご 話者 わしゃ にとって 新しい あたらしい 仕組み しくみ です。 終声 しゅうせい の 字母 じぼ は 받침 (パッチム)とも 呼び よび ます。 終声 しゅうせい の 音 おと は 後 あと の 課 か でまとめて 学び まなび ます。 今 いま は「 四角 しかく のいちばん 下 した の 段 だん に 子音 しいん が 入る はいる ことがある」とだけ 覚え おぼえ てください。 次 つぎ の 表 ひょう で、 字 じ を 部品 ぶひん に 分け わけ てみます。 字 じ 初声 しょせい 中声 ちゅうせい 終声 しゅうせい 한 ㅎ ㅏ ㄴ 국 ㄱ ㅜ ㄱ 어 ㅇ ㅓ なし 물 ㅁ ㅜ ㄹ 소 ㅅ ㅗ なし 한국어 ( 韓国 かんこく 語 ご )は、 한 ・ 국 ・ 어 の 三 みっ つの 四角 しかく が 並ん ならん だ 語 ご です。 初め はじめ の 二 ふた つは 部品 ぶひん が 三 みっ つ、 最後 さいご の 어 は 初声 しょせい と 中声 ちゅうせい だけの 二 ふた つです。この 어 は「 語 ご 」に 当たる あたる 部分 ぶぶん で、それだけで「 言葉 ことば 」という 意味 いみ ではありません。 かなの 目 め でハングルを 見る みる と、 四角 しかく がひとかたまりの 記号 きごう に 見え みえ ます。すると、 何百 なんびゃく もの 字形 じけい を 丸 まる 暗記 あんき しなければならない 気 き がしてきます。 まず 四角 しかく の 中 なか の 置き場 おきば を 探し さがし てください。 左上 ひだりうえ に 初声 しょせい 、その 右 みぎ か 下 した に 中声 ちゅうせい 、いちばん 下 した に 終声 しゅうせい です。 部品 ぶひん に 分け わけ てから 読め よめ ば、 覚える おぼえる のは 字母 じぼ だけで 済み すみ ます。 置き おき 方 かた の 規則 きそく — 母音 ぼいん の 形 かたち で 決まる きまる 初声 しょせい と 中声 ちゅうせい を 左右 さゆう に 並べる ならべる か、 上下 じょうげ に 重ねる かさねる かは、 母音 ぼいん の 形 かたち で 決まり きまり ます。 基本母音 きほんぼいん の 字母 じぼ には、 縦棒 たてぼう が 主体 しゅたい のものと、 横棒 よこぼう が 主体 しゅたい のものがあります。 規則 きそく 1: 縦棒 たてぼう の 母音 ぼいん は 初声 しょせい の 右 みぎ 、 横棒 よこぼう の 母音 ぼいん は 初声 しょせい の 下 した 。 終声 しゅうせい があるときは、どちらの 場合 ばあい もいちばん 下 した に 置き おき ます。 母音 ぼいん の 形 かたち 母音 ぼいん 置き おき 方 かた 字 じ の 例 れい 縦棒 たてぼう が 主体 しゅたい ㅏ ㅑ ㅓ ㅕ ㅣ 初声 しょせい の 右 みぎ に 並べる ならべる 다 서 기 横棒 よこぼう が 主体 しゅたい ㅗ ㅛ ㅜ ㅠ ㅡ 初声 しょせい の 下 した に 重ねる かさねる 도 수 드 終声 しゅうせい つき どちらでも 終声 しゅうせい はいちばん 下 した に 置く おく 산 문 집 読む よむ ときは、まず 四角 しかく の 中 なか の 母音 ぼいん を 探し さがし ます。 縦棒 たてぼう の 形 かたち ( ㅏ ・ ㅣ など)なら「 左右 さゆう の 組 くみ 」、 横棒 よこぼう の 形 かたち ( ㅗ ・ ㅜ など)なら「 上下 じょうげ の 組 くみ 」です。その 下 した にもう 一 ひと つ 子音 しいん があれば、 終声 しゅうせい つきの 字 じ です。 自分 じぶん で 書く かく ときも 同じ おなじ 順 じゅん で 考え かんがえ ます。 先 さき に 母音 ぼいん の 形 かたち を 見 み て、 初声 しょせい と 母音 ぼいん の 置き場 おきば を 決め きめ 、 終声 しゅうせい があれば 最後 さいご に 下 した へ 置き おき ます。なお、 二 ふた つの 母音 ぼいん を 組み合わせ くみあわせ た 合成母音 ごうせいぼいん ( 後 あと の 課 か で 学び まなび ます)には、 右 みぎ と 下 した の 両方 りょうほう に 広がる ひろがる ものがあります。 ㅇ の 二 ふた つの 役 やく 字母 じぼ ㅇ は、 席 せき によって 役 やく が 変わり かわり ます。 規則 きそく 2: 初声 しょせい の ㅇ は 音 おと を 持た もた ない 置き字 おきじ 、 終声 しゅうせい の ㅇ は 鼻音 びおん 。 母音 ぼいん で 始まる はじまる 音節 おんせつ でも、 初声 しょせい の 席 せき は 空け あけ ておけません。その 席 せき を 埋める うめる のが 置き字 おきじ の ㅇ です。たとえば 어 や 이 は、 母音 ぼいん の 音 おと だけで 読み よみ ます。 これは 字 じ を 一 ひと つずつ 読む よむ ときの 話 はなし です。 한국어 のように 語 ご の 中 なか にあると、 前 まえ の 字 じ の 終声 しゅうせい がこの 空い あい た 席 せき に 移っ うつっ て 読ま よま れることがあります。この 読み よみ 方 かた は 後 あと の 課 か で 学び まなび ます。 一方 いっぽう 、 강 ( 川 かわ )のように 終声 しゅうせい の 席 せき に 来 き た ㅇ は、「ん」に 近い ちかい 鼻音 びおん になります。 日本 にっぽん 語 ご の「ん」は 後ろ うしろ の 音 おと で 変わり かわり ますが、ここで 近い ちかい のは「りんご」「まんが」の「ん」のように、 舌 した の 奥 おく を 上げ あげ て 鼻 はな へ 抜く ぬく 音 おと です( 終声 しゅうせい ㄴ との 区別 くべつ は 後 あと の 課 か で 学び まなび ます)。 同じ おなじ 形 かたち が、 上 うえ の 席 せき では 無音 むおん 、 下 した の 席 せき では 鼻音 びおん です。 読み違え よみちがえ やすいので、この 課 か で 先 さき に 押さえ おさえ ておきます。 母音 ぼいん で 始まる はじまる 音節 おんせつ の ㅇ を 読もう よもう として、 어 を「ンオ」のように、 頭 あたま に 余計 よけい な 音 おと を 足し たし てしまうことがあります。 初声 しょせい の ㅇ は 席 せき を 埋める うめる だけの 字 じ です。 読む よむ 前 まえ に「この ㅇ は 上 うえ の 席 せき か、 下 した の 席 せき か」を 確かめ たしかめ てください。 字母 じぼ の 形 かたち の 由来 ゆらい ハングルは、 朝鮮 ちょうせん 王朝 おうちょう の 世宗 せじょん のもとで 作ら つくら れた 文字 もじ です。その 仕組み しくみ は、1446 年 ねん の『 訓民正音 くんみんせいおん 』の 解説 かいせつ の 部分 ぶぶん ( 解例 かいれい )に 書か かか れています。 解例 かいれい によると、 子音 しいん の 基本 きほん の 五 いつ つの 形 かたち は、 音 おと を 出す だす ときの 口 くち や 喉 のど の 様子 ようす を 写し うつし たものです。 字母 じぼ 解例 かいれい が 述べる のべる 形 かたち ㄱ 舌の根 したのね が 喉 のど をふさぐ 形 かたち ㄴ 舌 した が 上あご うわあご に 付く つく 形 かたち ㅁ 口 くち の 形 かたち ㅅ 歯 は の 形 かたち ㅇ 喉 のど の 形 かたち ほかの 子音 しいん の 多く おおく は、この 基本 きほん の 形 かたち に 画 が を 足し たし て 作ら つくら れています。たとえば ㄱ に 一画 いっかく を 足す たす と ㅋ 、 ㅁ に 画 が を 足す たす と ㅂ になります。 解例 かいれい は、 音 おと が 強く つよく 出る でる ので 画 が を 足し たし た、と 説明 せつめい しています。 母音 ぼいん は、 天 てん を 表す あらわす 点 てん 、 地 ち を 表す あらわす 横棒 よこぼう 、 人 ひと を 表す あらわす 縦棒 たてぼう の 三 みっ つから 組み立て くみたて られています。 今 いま の 字形 じけい では、 点 てん は 短い みじかい 画 が になっています。 縦棒 たてぼう と 横棒 よこぼう の 区別 くべつ は、 規則 きそく 1 の 置き おき 方 かた とそのままつながっています。 字母 じぼ の 名前 なまえ と 一 ひと つひとつの 音 おと は、 次 つぎ の 課 か 以降 いこう で 学び まなび ます。 語表