What Translation Loses — Epoche C1
翻訳で失われるもの Speakers: 友人A · 友人B 友人A 翻訳された小説を読むと、どこか物足りなさを感じることがある。 友人B わかる。意味は伝わっても、言葉の手ざわりが、消えてしまう。 友人A そう。原文の、音の響きや、言い回しの妙が、ね。 友人B たとえば、俳句。あの余白を、別の言語で再現するのは至難の業だ。 友人A 「古池や」を訳しても、あの静寂までは、移せないものね。 友人B まさに。言葉は、文化や歴史を、まるごと背負っているから。 友人A 一方で、翻訳があるからこそ、出会える作品も多い。 友人B もちろん。失われるものを嘆くより、橋に感謝すべきかもしれない。 友人A なるほど。完璧じゃなくても、扉を開いてくれる、と。 友人B そう。翻訳は、裏切りであり、同時に、贈り物でもある。 友人A 失われるものを知れば、原文への憧れも、深まるね。 友人B うん。それが、語学を学ぶ、ひとつの動機にもなるんだ。